すどうも、すこっちです。(^o^)
武藤敬司のラストマッチである2/21から早2日が過ぎました。
ペイ・パー・ビューを購入したことをネタにしてブログも書いて煽っておいて、観戦日記はいつなんだと、お思いの方もいたかもしれません。
本当だったら、ペイ・パー・ビューの鑑賞後、すぐにでもブログを更新したかったのですが、思い通りにならないのが世の常。残業やらなんやらで結局今日になってしまいましたこと、心よりお詫びいたします。m(_ _)m
でね、感想から語らしてもらいますと、表題にもあります通り、すこっち号泣です。(ノД`)シクシク
最後の最後は涙が止まりませんでした。
いや、なにがってねこのシーンですよ。
普通にね、対戦相手の内藤哲也とシングルマッチを行って、見せ場は作った!武藤敬司としての勝利への執念は十分に伝わった。まあ、総合的に見て内藤から勝利を奪うというのは難しいだろうなあとは思っていたけど、内藤は内藤でクレバーなので、武藤のプレースタイルに付き合いつつ、最後はちゃんと引導を渡したという試合内容でした。
で、ここからが涙、涙なしには語れないアンビリーバブルなストーリですよ。
脊柱管狭窄で8年もリングから遠ざかっており、テーマ曲のクラッシュは掛かったけれども、この日も杖を持参して入場した蝶野正洋。闘魂三銃士の盟友にして、デビュー戦の相手。新日本の黄金時代を切磋琢磨して支えた彼を、引退試合が終わったばかりの武藤が「俺と戦え!」と挑発!蝶野もこれに応じ、まさかまさかの引退試合の第2試合、レフェリーはこれまた新日本の名物レフェリーであるタイガー服部。
かくして、引退試合のサプライズマッチがここに実現!
武藤敬司VS蝶野正洋
蝶野正洋本当に大丈夫なのかなあとドームの観客とペイ・パー・ビューの視聴者が見守る中、蝶野もロックアップ、シャイニングケンカキックを繰り出し、最後はSTFで武藤からギブアップを奪って勝利!(それが、新聞の写真になります)
思えば、橋本真也も三沢光晴も亡くなってしまって、引退試合は出来なかった。その二人の分も引退試合をするかのように、橋本の袈裟斬りチョップにDDT、三沢のエメラルド・フロウジョンと技を繰り出し、最後の最後に体を悪くしてリングに立てなくなった蝶野正洋のために、サプライズで引退試合の第2幕を用意し、見事に二人揃って、引退に華を添えた。
なんという感動のフィナーレであり、ハッピーエンディング。
普通だったら、10カウントゴングでしおらしく、粛々と行われる引退試合。
それが、誰も予想しない”まさか”の坂を超えて、サプライズを演出した武藤敬司。
ちゃんと試合の内容として見せるところは見せたうえに、これほどのエンディングストーリーを企画・制作・主演した武藤敬司にすこっちより、心から”あっぱれ”をあげたいです。
そしてね、あっぱれをあげたい人がもう一人。
引退試合の対戦相手であり、介錯役となった新日本プロレスの内藤哲也選手。
実は何を隠そう(隠す必要もないけど)アタシは内藤哲也のファンでして、彼のユニットであるロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの帽子もTシャツも持っているんです。
仙台城でガイドをやっている時に、静かなままだと殺風景なんでというアタシの発案で音楽を流しているんですが、青葉城恋唄や大河ドラマ独眼竜政宗のテーマ曲に紛れて内藤の入場曲である、「STARDUST」も実はちゃっかり流している。
いつか、仙台城を訪れた観光客のどなたかが「あのーどうして内藤哲也の”STARDUST”が掛かっているんですか?と問いかけてくる「隠れプロレスファン」の登場を心待ちにしているのですが、そのリスペクトは未だに達成されていない。(悲しいなあ)(-_-;)
彼のね、武藤に対する尊敬度がハンパないのは、そのコメントからもひしひしと伝わってくる。
そんな彼がラストマッチの相手を務めるなんてね、もうこれはプロレスフリーク冥利に尽きる。
試合では彼の持ち味をちゃんと出しながら、自分も武藤ムーブを取り入れつつ、武藤の持ち味も引き出しつつ、最後はデスティーノで決めたところは千両役者でしたね。
プロレスは相手との信頼関係があって成立するものであり、決して相手をこてんぱんに打ちのめすだけの競技ではないということを、この試合がきちんと体現してくれていましたね。
果たして人は、自分の寿命が尽きるまでに、どれだけの人物の生き様を見られるのか?
時にそれは、自伝であったり、本であったり、動画であったり、ライブであったり、、、。
本物の生き様は見ていて、何かしら感じ取れるものがあり、その後の自分の人生にプラスに作用するものを残してくれるような気がする、特にライブだと。
マイケル・ジャクソンのパフォーマンスも美空ひばりの歌唱力も、森光子のでんぐり返しもアタシのライブ記憶として残すことは出来なかったけれど、武藤敬司の引退試合という彼の生き様はしっかりと記憶にメモリーされた。
古舘さんの詩の朗読で「昭和プロレスは終わりを告げた」と結んでいたけど、確かにそれは当たっているのかもしれない。
でも、いくら時代は変わっても、プロレス特有のギミックっぽさや試合の駆け引き、監修を虜にさせる試合展開にまさかのサプライズ。こうした魅力はたぶん、プロレスにしか出せないものだとアタシは思う。
これから先、たぶん武藤敬司を超える選手は出ないでしょう。
プロレス熱がこの先右肩上がりになるかどうかは、微妙です。
しかし、アメリカから伝わったプロレスがメイド・イン・ジャパンとしてカスタマイズされて、ギミック頼みのWWEより、どこに出しても恥ずかしくないエンターテイメントとして、面白さはグレードアップしたはず。
ぜひとも、武藤敬司が残した「プロレスLOVE」を世界に広めて欲しいと思う、天皇誕生日の夜でした。感動をありがとう!武藤敬司