カーリング女子日本代表チームに学ぶ、コミュニケーションの大切さ | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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2月20日、北京冬季オリンピックが閉幕しました。

 

ショートトラックでの中国選手ひいきの失格騒ぎ、高梨沙羅ちゃんのよー分からんスーツ規定違反、その他にも男子スケート500メートルで中国選手がトップに立った途端、日本人のタイムの速い選手がことごとく「疑惑のフライング」でスタートが慎重なり、タイムが出せないなどなどモヤッとのオンパレードのオリンピックではあったけど、小林陵侑選手の金メダルに始まり、平野歩夢の金、ショーン・ホワイトとの抱擁、フィギアでは羽生結弦の飽くなきチャレンジに銀、銅フィニッシュ。そして、最後にはカーリング日本女子チームの銀メダルと、やっぱりそれなりの感動は落としていってくれるのがオリンピック。

 

そんな北京冬季オリンピックの中で、アタシが気付いたのがカーリング日本女子チームのコミュケーションの素晴らしさなのである。

 

まぁーどのぐらいの人がカーリングの試合をTV観戦していたのかは定かではありませんけど、結果だけ見ると単純に「銀メダルおめでとう!」なんですが、実はあの氷上でのやり取りが良かった。

 

ロコ・ソラーレのエースは誰がなんと言っても、スキップの藤沢五月ちゃんである。吉田知那美がサードとして双璧を成しているという見方もあるし、他のメンバーの存在無しには語れない部分もある。

このロコ・ソラーレの凄いところは、氷上でとにかくあーだこーだと大声で、狙うコースを決めたり、どういう攻め方をするといったことを出し惜しみすることも、遠慮することもなく、とにかくフラットに言い合って、お互いが納得して、落としどころを決めて、ゲームを展開している。そこには、上下関係もエースも脇役も全然関係が無いように見受けられる。

 

アタシは他の国のことは詳しく知らないので、ここから先はあくまでアタシの勝手な私感なのですが、一方他国のチームはどうかというと、、とくに今回大会で金メダルを獲ったイギリスなんかはミュア・ヘッドを中心とした一枚岩のチームである。攻め方や狙うコースに他の選手の意見はある程度取り入れられるとは思うが、恐らく最終決定権は過去の五輪に3回も出場している経験値抜群のミュア・ヘッドにあると思われる。

 

そーするとね、若いその他の選手はことあるごとに「ミュア・ヘッドさん、次はどの辺を攻めたらいいですかねぇ?」とか、「ミュア・ヘッドさん、ここはやっぱり8番辺りを狙うのがベストですかね」と言った具合に、自分の意見はそれなりには持っているものの、どっかでミュア・ヘッドに遠慮している。そして、ミュア・ヘッドが×と言えば、当然の如く却下される確率が高いのでしょう。

 

そういうコミュニケーションばかりを重ねているとどうなるか?他の選手は、「どーせミュア・ヘッドさんが決めるんでしょ」とか「はいはい、分かりましたアタシらどーせ脇役ですから」と下っ端根性だけが根を張ってしまう。自分で考えて行動することをどこかで放棄したくなる。

 

その点ロコ・ソラーレはお見事である。彼女たちは自分たちの立ち位置や役割も分かった上で、チームが勝利するための最善の策を真剣に考えて、短時間の間にちゃんと提案をし合っていた。そこにはエースも脇役も関係ない。キャプテン翼も岬君もいるけれど、だからといって石崎君も森崎も翼君には伝えたいことはちゃんと遠慮せずに言っていたということだ。

 

これを会社に当てはめてみると、

 

片やピラミッド組織が確立しているA社。

 

部下は上司に報連相をしっかりと守り、忠誠ではあるけれど、結局決定権や裁量権は自分には無い。

いつしか、部下は上からの指示待ち人間ばかりが増え、自分で考えて行動するということを怠る人が増えていく。まさにミュア・ヘッドさんの顔色を伺いながらプレーするイギリス代表チームである。

 

一方ピラミッド組織になってはいるものの、フラットな関係が構築されているB社。

 

部下が報連相を守り、忠誠心があるのは同じである。だが、B社にはお互いが疑問を持ったり、良い提案だと思ったことがあれば、上下の区別なく自由に進言したり提案することが出来る、フラットな環境があった。これこそまさに、ロコ・ソラーレそのものである。

 

世の中って、何かって言うと、古株の上司や先輩は自分に対して敬意を表わしてくれない後輩に対して不満を抱く。イコール先輩面なのだが、これがエース扱いのある意味仕事が出来るとされている人も同様である。でも、よーく考えてみて欲しいのだ。会社やそのセクションが最大限の結果を出すために、プラス材料になると思うこと、やれることは出し惜しみをせずに全部やるべきなのである。

 

誰が気にくわないとか、これはアイツの仕事だろうとか、私がなんでそんなことをしなきゃいけないのとか、そーゆーどーでもいい自分の心の中だけのプライドグランプリこそが結果を出すための最大の障害物なのである。残念ながら誰もがその重要なことに気付いてない。そして、その障害物ほどはじき出すのが厄介なのも事実。さすがの五月ちゃんもダブルテイクアウトは難しいでしょうな。(>_<)

 

あのカーリングの日本女子チームの試合を見ていて、アタシはそんなことを感じたよ。

 

みなさんは北京冬季オリンピックで何を感じましたか?何を受け取りましたか?