すこっち1人読書会 中村俊輔「察知力」 | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
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どうも、すこっちです。(^_^)

 

さて、今回はすこっち1人読書会。すこっちが読んだ本の中でこれはいいなと思った内容をこのブログをご覧のみなさまにおすそ分けするというコーナーです。

 

今回私が取り上げる本は中村俊輔さんの「察知力」です。

 

 

中村俊輔と言えば、サッカー界にその名を轟かせ日本代表はもちろんのこと、スコットランドのセルティックに移籍して大活躍をした超スーパースターですよね、現在は横浜FC所属の42歳。

 

この本は彼が2008年に書いたものなのですが、図書館でどーも気になったんで借りてきてみました。

 

それでは行ってみましょう、中村俊輔「察知力」のすこっちのおすそ分けタイム!

 

その1「人生とは分からない。コーチの一言が伸びるきっかけになった」

 

中村さんが中学生に上がると日産FC(現在の横浜F・マリノス)のジュニアユースに加入した。当然そこでも腕前(足前か)はトップクラスだったのだが、当時ほかのチームメイトはフィジカル強化の体力トレーニングを課せられていたのに、身長が伸び切っていなかった彼はそのトレーニングを禁じられていた。

置いて行かれると本人は焦ったそうだが、そんな時コーチから「身長はいつか伸びるから、今は技術を磨け」というアドバイスを受けたんだそうです。

 

その言葉を真摯に受け止め、筋トレが出来ない分、フリーキックや足の裏で扱うなどテクニック中心の練習ばかりをやっていた。それが、後々自分の技術向上に貢献したとのこと。なるほど、あの巧みなボール捌きって、実は成長が遅くて体力トレーニングをやらされなかったお陰だった、ということになるのかな?まあでも、腐らずに努力した結果なんでしょな、人生とは分からないものです。

 

その2「自分が選ばれなかったなぜ?が後々の人生においての深い教訓となった」

 

中学3年生の時、試合には出られたものの徐々にメンバーから外され、中学卒業後のユースチームへ上がるメンバーにも選ばれなかった。当時は「なんで俺の方が巧いのに!」と憤っていたそうです。でも、後になってその意味が分かったと。自分は試合に出ると、個人技ばかりでチームのサッカーを考えていなかった。サッカー界も個人技から組織的なサッカーへと変貌しつつあった時期。それを分かっていなくて不満を募らせていたんだけど、コーチは何も言わなかった。それは、自分でそのことに気付かなければ、意味が無いからだ。コーチは敢えて自分に気付かせるために何も言わずに、選考から外したんだと。

 

これ、難しいところですが、意味深な「愛のムチ」なんですわな。問題点を本人に直接注意するのは簡単。でも、そんな注意も相手の心に響かなければ、目は覚めないし、行動も改まらない。昨今は誰もが人のやることに対してすぐに注意をしたがる世の中になってしまっているけど、あんまし連発をすればするほどそれは水っぽいものになっていく。「ガツンと言って、ハイ終わり」にするか「本人に気付かせる」ために喉元まで出掛かった言葉をグッと飲み込む。それが、「指導の王道」だったりして。

 

その3「プロサッカー選手でも、そんなことをやるんかい!?」

 

イタリアン人はいたずら好きというのを聞いたことがあるが、中村さんがイタリアのレッジーナに移籍した際、試合後にシャワー室で洗髪をしていると、いつまで経っても泡が無くならない。おかしいなと思って振り向くと、チームメイトがずっとシャンプーをかけ続けていたんだそうな。シャワーをいきなり水に変えられたり、靴を隠されたりしたこともあったんだそうです。本の中では、これはいじめとは違う、「ギャグ」でコミュニケーションのきっかけと表現しておりましたが、、、。(-_-;)

 

あのねー、テメエら(レッジーナの当時の選手に向けて)日本の至宝である中村俊輔に対して、なにをしてくれてんのよ!!(`Д´)つーかさ、いい大人で億単位の給料をもらってんだろうが!あんたらのやっていたこと、明らかにからかいとか冗談じゃなくて、「いじめ」そのものですから。灰色を通り越して間違いなくブラック・ブラックガムだよ。だいたいね、日本からさ、おめえらのチームに来てくれと懇願されたからわざわざイタリアの田舎町に来てやったっていうのに、なにそれ?中学生じゃあ、あるまいし。

つくづく、イタリア人の田舎町の人間の人間性の低さというものを痛感してしまったよ。(>_<)

確か、メジャーリーグでもそういうからかい儀式があるって聞いたことがある。アングロサクソン民族はほんと低俗な連中なんですかね。

 

その4「セルティック移籍が運命を変えた」

 

イタリアレッジーナとの契約を1年残して、スコットランドのセルティックに移籍。ここで彼はスーパースターへの階段を昇る。リーグ優勝と国内カップ戦優勝を経験。チャンピオンズリーグでも得意のフリーキックでゴールを決め、2006-7年シーズンには年間最優秀選手賞を受賞する。

 

ちなみに、スコットランドのグラスゴーでは国民性や街の雰囲気が日本と似ていたんだそうです。道ですれ違いざまにぶつかりそうになったら、スコットランド人は「ソーリー」と言うんだそうな。これって、日本人の「すみません」に似たものがある。また、パスを受け損なった選手に対して、パスを出した選手が「俺のパスが早過ぎた」と自分にも非があると恐縮する。これも、日本風。イタリアでは喧嘩になるほど意見バチバチだったそうです。やっぱ、土地柄かな。水が合うとか合わないとかもあるよねー。

 

その5「日々の努力が身を結ぶ」

 

高校2年生の時から始めた「サッカーノート」。試合前に、試合のテーマ、何を意識してプレーするか、試合が終わった後、振り返り、良い点、悪い点、チーム全体のことなど気付いたことは何でも書いた。この「サッカーノート」は現在でも継続中で、たまに読み返したりしているとのこと。

 

やっぱりねー「野村ノート」じゃないけど、「俊介ノート」もあったんだね。事を成す人というのは必ずこうした予習と振り返りを大事にしていて、自分の言葉で書き留めている。いくら社会人としてウン十年経とうが、人生をウン十年歩んで来ようが、自分の知識や経験という生き様を自分の中で咀嚼・反芻して自分の中に落とし込んで来ていなければ、それはただ単に動物が生きているのと同じなんだって。時間を浪費して来たってことになるんだって。それをね、自分の言葉で誰かに伝えられなきゃ、意味が無い。そのために人間には言葉というものがあるんだからさ。こういうことを疎かにする人は、意外と多い。

 

まとめ

 

人より身長が低い。屈強な体格も無い。体力もそこそこ。でも、そこは努力と技術力でカバー。身体能力の高い選手と戦うには、相手よりも先に動き出すこと。そして必須なのが瞬時に状況判断をして正解を導く力。それを中村俊輔は「察知力」と呼んでいる。反復練習、情報収集、こまめな目標設定と自己反省。こうしたシンプルなことを継続することが原動力になったようです。

 

興味を持たれた方は、ぜひご一読を。

 

これを読んだお陰で、横浜FCが仙台に来たときには思い入れが強くなったんで、中村俊輔観たくなったわー、カズさんもいるし。こういうのって大事よね。(^_^)

 

中村選手、しばらくは引退しないで、頑張ってください!!

 

中村俊輔 プレー集 -セルティック【伝説】SHUNSUKE NAKAMURA Celtic 2005/2009- - Bing video