今の楽天イーグルスに欠けている、「心のつながり」 | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
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どうも、すこっちです。(^o^)

 

宮城県民というか東北の星、我らが楽天イーグルス。

 

開幕から31試合を経過した今日時点で、それまで死守してきた首位をソフトバンクに明け渡し、火曜日からのホーム対オリックス戦では0勝4敗1分けという大ブレーキと来たもんだ。(>_<)

 

アタシも7/22(水)の今期最低最悪かもしれない試合のTV中継を観ていたんですが、あんまりだった。

まず、涌井が可哀想だよ。今まで3試合連続で雨の中の試合をきちんと投げきって勝ち星を積み重ねてきてさ、久々の晴れている日に降板した時点でリード5点差だよ。それが、何をどうやったら11-7で逆転負けすんのよ。誰のピッチングがとか誰のエラーがとか言い出したらきりがないけど、最終的にはベンチの首脳陣、監督の責任としか言い様がない。

 

この日の試合に関するYahooのコメントが100件近く。それ全部読みました。森原は押さえに向いてない、松井を戻せ、太田のリードが読まれてるだろ、牧田を後に残しておけよ、浅村はDHやめたら、田中と辰巳入れ替えだろ、島内はいつも肝心なところでエラーする、茂木の守備ヘタだよね、、監督の采配がよろしくない、などなどもうね、皆さんが思い付きそうなことからそうでないことから応援メッセージよりも甚だしい罵詈雑言が多かった。

 

もちろん、アタシも言い出したら(というか、書き出したらか)きりがない。

 

でも、ここはグッとこらえて、今のところはまだイーグルスを応援する側に回りたいと思う。

 

こういうチームの状態がどん底でどうしようもないような時ほど、選手の中から決起集会みたいなものを開いてくれる存在が欲しいものである。

 

アタシが最近読み終えた本、現日本ハムファイターズの栗山英樹監督著「伝える。」

 

2013年だから、今から7年も前に出版された本。彼が監督就任一年目でファイターズをリーグ優勝に導いた時のオフに書かれた本なのだけど、ハッキリ言います、この本素晴らしかった。これだけ栗山監督が勉強家で知識人で人に伝えることを真剣に考えていた方だなんて、全然知らなかった。m(_ _)m

 

20年以上プロ野球界から遠ざかっていたいわば外野の存在だった彼が、突然の監督就任でせせら笑うような人もいたことでしょう。現役時代も大した成績も残せなかった無名の彼が、ここまで完成形のチームと長期政権を築き上げるなんて、誰も思い付かなかったでしょうな。

 

この本の中で、アタシが今の楽天イーグルスに欠けていると思われるヒントが見つかったで、ちょっとだけ紹介しますね。↓

 

交流戦終了からオールスターまでの約一ヶ月間、負け越しが続いて、たちまち貯金が減っていった。長いシーズン、チームのモチベーションを高めるのが難しい時期もある。

 

そんなある日、賢介が、「監督、僕が選手を集めます」と、言ってきた。選手たちの間で、短期間の目標を設定して、達成したらみんなでパーッと飲みに行くのだという。

 

「だから監督、お金を出してください」

 

そんなことならもちろんOKだ。実際、そういった目標の達成が掛かった試合では、必ずと言っていいほど勝った。もちろん選手たちは毎日、必死に戦っているのだが、そういう話題がある日は、特にベンチの空気が明るく、勢い付いて感じられた。プロ野球選手でも、「勝ったら焼き肉」みたいなことでチーム一丸となれるのだから、不思議なものだ。そして、そんな選手たちにすごく教えられたことがある。

 

プロ野球というものは、イチローが持っている技術とか、糸井が持っている身体能力とか、そういった絶対的なもの、圧倒的なものが支配する世界でもある。

 

だけど、やっぱり試合の勝ち負けには、昔からある「心のつながり」や「チームの魂」みたいなものが、すごく影響を与えている。青臭いと思われるかもしれないが、そういうことをファイターズの選手たちに教えてもらった。

 

評論家の順位予想が当たらないのは、そういった要素がチームの成績を大きく左右するからなんだと思う。(ここまでが引用)

 

おそらく、楽天イーグルスの中でも中心選手の誰かが(例えばキャプテンの茂木とか)同じようなことを企画してすでにやっているのかもしれない。(やっていないとしたら、イイね!の逆だよね)でもさ、それをやるときに、「監督、お金出してください!」とは言わないでしょう、高給取りばっかりだからね。

でもこれって、半分監督をおちょくっているようで、ちゃーんと監督をいじって、監督と選手の一体感を高めている。もちろん、賢介と栗山監督の間に厚い信頼関係が無ければ出来ない芸当だ。

 

そして、こうした企画は義務感に駆られたキャプテンが様子見でおっぱじめるのではあまり意味が無い。これを言い出す中心選手はそれなりの成績が伴っていなければ、選手みんなの信頼を得ることが出来ないよね、「あいつ、こんな成績でよく決起集会の宴会部長してられるもんだな。」って思われちゃいますもん。

 

だからといって、西武から来た浅村、ロッテから来た鈴木、オリックスから来たロメロ。ロッテから来た涌井に西武から来た牧田。どこに出しても恥ずかしくない成績を残している中心選手の彼らだが、さすがに彼らが音頭を取るという分けにはいかない。

 

なぜなら、このお役目の適任者は一にも二にもプロパ(入団から楽天に在籍してる選手)でなおかつ周りのみんなに慕われていて、信頼の厚いミスターイーグルス的な存在である必要があるからだ。

 

南葛FCの精神的支柱は大空翼である。ヒーロー戦隊モノの中心は青や緑じゃ無く、レッドなのだ。

ドラゴンクエストでラスボスを倒す最後の一撃は、どこまで行ってもロトの血を引く「勇者」でなければならない。

 

振り返ってみれば、フリーエージェントと外国人で穴埋めしてきたチーム構成。気が付けば、肝心の若手の生え抜きの育成という至上命題がずーっと棚上げ放しだったのではないだろうか?

 

他球団を見て見てよ!ソフトバンクの柳田に今宮に中村、ロッテの菅野に安田に井上、日ハムの西谷、杉谷に近藤、中田。かつて、金にものを言わせてやりたい放題だった巨人もいまや丸を除けば、吉川、坂本、岡本、亀井だよって。悪夢を見せてくれたオリックスなんて、あの吉田正尚に19歳の太田がスタメンだよ。

 

栗山監督が選手を相手に開いた講義の中で、エキサイトしてこんなことを言ってしまったそうです。

 

「いいか、野球は学問なんだ。だからプロは、野球学の教授にならなきゃダメなんだ」

 

果たして三木監督を始めとした首脳陣が選手を前にして、こんなことを言えるのだろうか?

 

今の楽天イーグルスの若手の心のよりどころは、どこにあるんだろうか?

 

もう、今のアタシは宮城県在住でありながら、惚れ込んだ栗山監督の日本ハムファイターズに乗り換えたい心境である。

 

そんなアタシのハートをつなぎ止められるかどうかは、今日の試合に掛かっている。

 

勝利に対する執着心、東北魂と底力を今こそ見せてくれ!

 

それが、今の楽天イーグルスへのアタシからの「エール」である。

 

一週間のうっぷんを倍返しして、気持ちよーく、「半沢直樹」に継投してよね。(^o^)