「おしとねすべり」をご存じでしょうか? | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

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どうも、すこっちです。(^^ゞ

 

先日、映画「大奥」を鑑賞。

 

この「大奥」と名の付いた作品はたくさんあるのだが、アタシが観たのは主演の菅野美穂と堺雅人が初共演&結婚への階段を上ることとなった縁起の良い作品でもある。

 

内容は男性だけが感染する病気が日本に流行りまくり、徳川家も男は断絶ってことで、女性が代々将軍を務めるというもの。菅野美穂が5代将軍綱吉でそれに仕えるのが堺雅人という設定。

お話としては、コミカルな部分もありつつシリアスな重たい部分もあり、相変わらず堺雅人の持ち味であるキレ味全快といったところでしょうか。

 

この作品でアタシは少々耳慣れない、ある言葉を聞いた。

 

「おしとねすべり」(お褥すべり)

 

? ? ? なんですか、それ?初耳なんですけど。

 

なんとなくは分かったけど、今ひとつしっくりこない。

 

なので、おじいさんやアルムの森の木よりも確実なGoogle先生に聞いてみたところ、、、。

 

徳川三代将軍家光の時代。家格を重んじる政策から、徳川将軍の御台所(正室のこと)は皇族や公家若しくは名家のお嬢様から迎え入れることになりました。そうするとね、温室育ちの箱入り娘ばっかりなもんだから体が弱い。つーことは、お産に対する耐久力が著しく低い。江戸時代ですから、医学的なことははっきりとは分からなかったけれど、高齢になると、①出産が負担 ②母子生命の不安 ③子供の健康障害の不安といったリスクが伴うことは解明されていた。そうは言っても、お世継ぎ誕生は幕府存続の至上命題。御台様のプライドを傷つけず、お世継ぎ問題をも解決する。そんな秘策を幕府は思い付いた。

 

どういうことかというと、御台所は三十歳を過ぎたら「おしとねすべり」と言いまして、要は将軍の夜の営みのお相手は強制卒業。その代わりに御台所のお付きの女中(御中﨟と言います)の中から、この人ならと見込んだ御中﨟を自分の身代わりとして差し出すんです。

 

自分が目を掛けた女性ならば、仮に旦那を寝取られても自分の気はある程度収まるってことなんですかね。まあ、将軍も男ですから必ずしも御台所推薦枠の女性にお手を付けるという保証も無いけどね。

 

かくして将軍家安泰のため、正室は30エイジオーバーをもってお役御免。なので、「おしとね御免」という呼び方もあったんだそうです。

 

現代にこんな論法を持ち込んだら、女性陣からフルボッコ!ブログやTwitterなら炎上間違いなしといったところでしょう。でも、そんな風潮になって来たのはいつの頃からだろう。せいぜい平成も10年を超えたぐらいからなんじゃあないのかな。それだけ、女性は年頃になったら結婚して子供を産むもんだという固定観念の刷り込みは簡単には払拭出来ない「型」だったようにも思う。

 

「おしとねすべり」に「おしとね御免」。

 

知らなかったあなたは、勉強になったかな?

 

でも、くれぐれも女性蔑視の意味ではお遣いにならないでくださいませ。m(_ _)m