すこっち映画ナゥ「日々是好日」を鑑賞 | 仙台城 謎の覆面ガイド「すこっち」のブログ

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平日はフツーの会社員、しかし週末は伊達政宗の居城「仙台城」にてボランティアガイドを務める謎の男、「すこっち」。
ウィスキー好きで名付けたハンドルネームで、ジャンルを問わず、縦横無尽にブログで語り尽くします。

あなたも「すこっち」に酔いしれてみませんか?

どうも、すこっちです。!(^^)!

 

12/1(土)は映画の日。

 

果たしてこのことをちゃあんと認識して、映画館に足を運んだ人がどのくらいいたんでしょうか?

このすこっちのブログを読んでくれている方は、もちのろん映画館に行きましたよね!?

 

まあ、11/29(いい肉の日)だからお肉を食べましょう。11/26(いい風呂の日)だから温泉行きましょう的なキャンペーンの押し付けはあまりよろしいものではないんですが、こういうきっかけでも無いと映画館に行って映画を観るってことが億劫な人は、なかなか行かないのもまた事実。(>_<)

 

さて、今日紹介する映画はアタシが映画の日に観て参りました「日々是好日」と言う映画です。

 

この映画、去る9/15に亡くなられた樹木希林さんが出演した最後の作品です。

 

もう、後にも先にも樹木さんの雄姿を拝見できるのも、これが最後。これは何を差し置いても見ない分けにはいかないと思ってました。

 

この映画、主人公の典子が樹木さんが演じる武田先生に茶道を習い始めることから始まる。

彼女の人生が茶道を通して、味わい深いものになり、最初は分からなかったことが時間を掛けて理解できるようになるという、大変心の共感を得られる映画だ。

 

いやーこの映画、まずは樹木樹林さんね。スクリーンの中の樹木さんはとっても元気そうだった。これが、数か月後に亡くなってしまう人とは思えなかったけど、、、まあ、ガンですから。分かんないよね。

 

お茶の先生役を演じた樹木さんですが、ところどころにおとぼけなところあり、優しさありで、本当に樹木さんの魅力が全開って感じでした。たぶん、このぐらいの年代でこういうキャラを演じられる女優ってもう現れないんじゃあないかしら。それだけ、存在感が抜群だったね。

 

映画を通してある女性の人生と茶道を重ね合わせて人生の縮図みたいなものを感じさせてくれる映画なんだけど、映画のところどころに「うーん、なるほど」って思わせるようなセリフが随所に出てくる。

 

①世の中には「すぐに分かるもの」と「すぐに分からないもの」の二種類がある。すぐに分からないものは長い時間を掛けて少しずつ時間を掛けて分かってくる。

 

②意味なんて分からなくていいの、お茶はまず「形」から。先に「形」を作っておいて、その入れ物に後から「心」が入るものなのよ。

 

③何事も頭で考えるだけではダメ、心で感じることが大事。

 

④重いものは軽々と運ぶ。軽いものは重々しく運ぶ。

 

⑤梅雨時の雨と秋雨では雨の音が違うことに気付いた。

 

⑥お湯と水の音の違いを感じ取ることが出来た。

 

とにかくね、なんて言ったらいいのかなあ。人間って、自分の目の前にある、目に見えるもの。目の前で起きた出来事、それが全てだと思ってしまっているけれど、実はそこにはまた別な次元で存在しているもの、起きている出来事がある。でもそれを感じ取ることが出来るのは、感性や感受性を究極まで高める「心」の修行をした人だけっていうことなんでしょうかね。(これって、ドラゴンボールの悟空が怒りのパワーに任せなくてもスーパーサイヤ人に変身出来る境地みたいなもんなのかもね)

 

目に見えるものを2D、3Dとするならば、精神世界とつながった時に見える=別な次元のものってことだとすると、これが4次元=4Dの世界なのかもしれないね。

 

今の世の中、「現実主義」、「経済至上主義」、「合理的至上主義」になってしまって、こういうアナログチックな精神世界っていう観念がどんどん軽視されていっているような気がする。実は、こういう「気」を感じるみたいなことって、日本人の得意とするところだったはずなんだけど。戦後の高度経済成長の影響で、物の豊かさという面では、人々は満たされるようになったけど、「心」っていう部分が置いてけぼりにされて来たような気がしてならない。

 

日本には、茶道、華道、書道、柔道に剣道。と「道」と名のつく伝統的な文化がまあ、多い。

こうした「道」では、「練習」とは言わずに「稽古」と言う。「稽古」を通して繰り返し、繰り返し体に覚えさせることで、頭で考える「頭でっかち」ってものを一旦取り去るってことを大事にしていたんだろうね。

そして、「道」を通して精神世界の境地に達することで、形から入って分かんなかったことが、時間を通して分かるようになる=「道」を極めるってことだったのかもしれないです。

 

「日々是好日」という言葉の意味を素直に調べてみると、「毎日が素晴らしい」という意味になる。だけど、これをそう、精神世界のつながりという「道」の観点から見てみると、「毎日が良い日となるよう努めるべきだ」という解釈にもなるし、「そもそも日々について良し悪しを考え一喜一憂することが誤りであり、常に今この時が大切なのだ」とか、「あるがままを受け入れるべきだ」という解釈に至るようです。

 

樹木さんの元気なおとぼけキャラを拝見して涙するもよし、精神世界とのつながりから何かを感じるきっかけとするもよし、とにかく奥の深さを感じさせてくれる映画であります。

 

そして、なんかこう、「茶道」してみたくなっちゃう映画かもしれないです。実際、アタシも影響されて「茶道」どっか、近くで教室とか無いかな~ってネットで調べちゃったもんね。(^o^)

 

まずは、観てみて、そして感じる心の大切さを考えてみてはいかがでしょうか?