財務省人事報道の疑義を検証する (参考)「週刊エコノミスト7/25号 「霞が関人事」の裏側」 | ScorpionsUFOMSGのブログ

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財務省人事報道の疑義を検証する (参考)「週刊エコノミスト7/25号 「霞が関人事」の裏側」


 


週刊エコノミスト7/25号の記事が興味深かったことと、あらかたの財務省人事が発令された事を受け、財務省人事に関する雑誌・記事の内容に関する疑義について、一旦、総括・検証してみたいと思います。


  


①官邸による介入説→実は反安倍包囲網?!


佐川前理財局長の国税庁長官就任、菅官房長官の元秘書官である矢野康治主税局審議官の官房長就任をして、「官邸による人事介入だ」とする風説がまかり通っていますが、


本当にそうでしょうか?そういう記事に限って、


 



矢野康治氏デフレ脱却に反対していること。


麻生側近(元首相秘書官)である浅川財務官が異例の3年目に突入したこと。


・経済産業省のトップには与謝野馨元蔵相の側近集団、“チーム与謝野”のトップだった嶋田隆通商政策局長が事務次官に就任し、“チーム与謝野”ナンバー2だった大鹿行宏氏が主計局次長に就いたこと


・統括審議官に抜擢された可部氏はポスト安倍を虎視眈々と狙っている岸田外相の義理の弟にあたること。




に一切触れません。



 



なぜ安倍総理が自分で自分の首を絞めるような増税原理主義者や安倍総理の対抗勢力に繋がる人脈を重用しなければならないのか。



このあたりの事柄について説得力のある説明がない限り、「官邸による介入説」は眉唾物と言えます。



 



② 佐藤慎一前次官による人事権乱用説→実は岡本“シゲーリン”主計局長による宣伝工作?!



 



「官邸による介入説」の次に、多くの記事で見かけるのが「佐藤慎一前事務次官よる人事権乱用説」と言えます。



例えば矢野康治氏は佐藤氏が高く評価したからの官房長就任であり、藤井主計局次長は佐藤氏から疎まれたことによる粛清人事として国税庁出向、次期次官候補と言われた太田充氏の理財局長就任も太田氏の態度が気に入らなかった佐藤氏による意向なのだとか。



  



ですが、佐藤慎一前事務次官と言えば、軽減税率が実施された際の還付制度としてマイナンバーカードの活用を提言し、国民世論から総スカンを喰らい、財務大臣室で泣き崩れているところを麻生大臣に慰められたという逸話を持つ御方。



さらには、最近の記事(確かZAITENか財界)によると、佐藤前事務次官は「配偶者控除の見直し」についても見直しどころか”全廃“を主張し、官邸から煙たがられていたのだとか。



 



確かに一部では、「それなりに有能だった」と評価する向きもありますが、そんな失敗続きの事務次官にそこまで人事権を行使する力が残っているとは、にわかには信じ難いというのが一般的な見方ではないでしょうか。



 



本当に佐藤前事務次官が“実力派事務次官”だったのであれば、天下り先は大蔵省元老院ロイヤルロード(日銀総裁、東証理事長、日本政策金融公庫総裁)に連なるところになっているはず。



(ちなみに8%増税を成し遂げた木下康司元次官は2017年現在、日本政策投資銀行代表取締役副社長)



まだ、佐藤前事務次官の天下り先は公表されていないので、“天下り先がどこになったのか“が、記事の信ぴょう性を確かめる一つの手がかりになるのではないでしょうか。



 



もし、凡庸な天下り先であったのであれば、今回の人事は“財務省のスターリン”とも称される岡本“シゲーリン”主計局長による“増税(出世)か死(左遷)か”を迫る粛清人事であり、それを佐藤前事務次官に押し付けることで、「カチンの森」の如き宣伝工作を弄したものという見方がより一層強まるのではないでしょうか。



(個人的には、「シゲーリンの“カチンの森”」だと見ていますが)



 



増税に命を懸けるシゲーリンの動向から目が離せません。 



 



(参考記事)



週刊エコノミスト 7/25号 



『2017年「霞が関人事」の裏側~財務省 局長、審議官級番狂わせ~』



 



財務省のトップ2は、福田淳一氏(82年大蔵省)が事務次官、岡本薫明氏(83年同)が次期次官の有力ポストである主計局長という定石通りの人事だった。



 



しかし、そのほかの人事では、佐藤慎一氏による”粛清の嵐”が吹き荒れた。



サプライズでは、主計官や主計局次長を歴任した藤井健志氏(85年同)が国税庁へ転出したことだ。



 



仕事に厳しいが、優秀ぶりも際立つ藤井氏は省内外で「大佐」の愛称で呼ばれ、同期の中でも早くから次官候補と目されていた。国税庁次長は、次官への道を歩むコースとは言い難い。



 



省内では、年長の佐藤氏にも率直に物申す藤井氏が、人事で割りを食ったとの見方が強い。



 



理財局長人事でも、番狂わせがあった、統括審議官から理財局長に異動する太田充氏(83年同)は次の次、つまり、2年後には次官になることが有力視されている。



 



財務省では次官になるには、政治家回りを担当する官房長は登竜門ポスト。



今夏の人事で官房長には太田氏の就任が予想されていたものの、蓋を開けてみれば太田氏より年次が若い官僚が起用された。



 



年次を考えると、太田氏は理財局長→主計局長→時間と昇任する可能性が大きく、官房長未経験のままの次官就任が現実味を帯びる。



 



あえて登竜門ポストを外したとも取れる人事には「太田氏の態度が気に食わなかった佐藤氏の意向」との声が省内で聞かれる。





(関連記事・ブログ)



財務省・佐藤慎一主税局長の蹉跌(前) | データ・マックス NETIB-NEWS http://bit.ly/1TYj5yj



仕組みが複雑すぎるうえ、どうみても財務省がケチっているとしか見えない“愚策”ゆえに、一般世論が猛反発。結局、撤回に追い込まれ、仕掛けておきながら財務省は何も得るものはなかった。この経過を分析すると、次期事務次官就任に「王手」をかけていた主税局長・佐藤慎一氏が自らの功を焦るがあまりの“自爆”という面が濃厚だ。エリート官僚、佐藤慎一氏の蹉跌を検証する。 



 



『備忘:さび付く所得税制、改革停滞の裏側 #くたばれ財務省 #財務省 #人事』



http://amba.to/2vyEJ4G



役所の先輩に遠慮なく意見する直言居士の矢野氏は、前任者たちが育んできた夫婦控除構想をあっさり見切った感がある。



 



『矢野官房長は佐藤前事務次官の意向?! 霞が関2017夏 財務省 崩れた「順送り」人事 #財務省』



http://amba.to/2tUxkj3



新たに官房長になった矢野氏は菅義偉官房長官の秘書官を務めた。直言も辞さぬ熱血漢で、菅氏の信頼は厚い。2年間の主税局審議官時代は消費税の軽減税率や、所得税の配偶者控除の見直しなどの難局で局内をまとめ、佐藤氏が高い評価を下したとされる。



 



岡本・シゲーリン・薫明