話題の映画「寝ても覚めても」を観た。。。 | SCONEオフィシャルブログ「転がる石には苔は生えない」

 

「寝ても覚めても」、

ようやく、観ました。

 

DVDがなくって(ネットで高騰している、とか)

近所でレンタルもしてなかったので

U-NEXTで観ました。

 

 

一言で言うなら

始まりも唐突で

終わりも決して爽やかではない

不思議な映画、だった。

 

序盤、

あ、こういう映画ね、

わかったわかった、と

平均点をつけようとしたところで

アクシデントが起こり、

ガラッと感想が変わる。

でも、

また元に戻っていくような感じが

ラストシーン前まで続いていく。

 

そしてラストで

生きることって

なんだろうなぁ、と

思わされた。

 

なぜそこで?

と思うシーンも多々有ったけど

映画ですから、

と解決できるレベルではある。

 

 

人間の欲望は

素直になればなるほど醜くなる。

感情は突然に変わり

理性が欲望を支配する。

 

すべてを捨てて

自由になっても

最後は人間自身が作ったルールに

縛られる。

 

観ながらそんな感情に

なる映画、でした。

 

ドキュメンタリーっぽい作品を作る人だと

認識していた濱口竜介監督の

独特な間と映像美は流石、です。

 

 

主役のお二人の騒動がなければ

決して観ることがなかったであろう映画。

お二人の演技は

たぶん色々差し引いても

最高、とは思えなかったけど。。。

でも、どちらも唯一無二の

貴重な役者さんには違いありません。

騒動の前に観たかった、

という気持ちもありますが。。。

 

 

そして。

 

出演者の中で

かなり引き込まれた女優さんがいた。

 

山下リオさん。

 

 

こういう普通の役を

普通にこなせて

リアリティ感まで出すってすごく難しいのに

それをサラリとやってのけるところや、

目の表情がとても素晴らしかった。

しかも

ドキュメンタリーぽさを醸し出しながら。

瀬戸康史さん、渡辺大知さんとともに

彼女がこの映画にかなり高度なエッセンスを

加えています。

 

スターダストって

こういうアイドル系顔の美女に

文芸的作品でいい役を取ってくるのが

非常にうまい事務所ですね。

 

特に瞳が印象的なので

将来

片平なぎささんのような

個性的で

息の長い女優さんになるかも。

 

期待してます。

 

濱口監督の前作

「ハッピーアワー」も観てみたくなりました。

ただ。

4時間超えなので

半日潰れますね、観ると(笑)