30年前の自分の事を書いています。
その頃20代前半の女子にとって、
恋愛は最大の関心ごとでした。
今もそうでしょうが・・
会社にいる同僚の女の子たちは、
9時5時の仕事時間を終えると、
サンタクロースのお迎えで
幸せなデートを繰り返していました。
(サンタクロースの意味:恋人)
説明いらない人・・・ハイタッチ!!
あの頃の男の子は今よりギラギラしていて、
かっこいい車に乗ることや、
おしゃれな「カフェバー」あたりで、
奇麗な女の子と過ごすことなどを、
ちょっとした目標にしていたりして、
平成の男の子とは違う勢いがありました。
私は、学生時代の友人達と、
ワンレンボティコン・・懐かしい・・
それぞれ奇麗な服を着ては、
一緒に「デイスコ」やら
「カフェバー」やらで過ごす日々。
そんな自分にあせったりもしています。
恋愛に悩むと、
星占いや
「山に行って取ってきた水を飲む」だ、
「お札に書いて海に流す」だ、
努力(?)を重ねたりする友達。
ある時、とてもいい話をしてくれるお寺があると
友人の一人が聞きつけて、
4人の仲間と行ってみることになりました。
奇麗に掃除が行き届いた庭。
ほこりひとつない廊下。
空気が違うと感じます。
お部屋に通され、
そわそわとお坊さんを待ちました。
誰かに紹介されたわけでもなく、
一緒に付き添ってくれる関係者もなく、
若くてキャピキャピした女子4人。
凛とした面持ち
でも鋭い眼光。
「今日はどうしたんだい?」
と、思いのほか優しい声で
お坊さんは聞いてくれました。
友人の一人が、
恋の悩みを打ち明けます。
「あなたの心が、素敵な人になると、
あなたに合った素敵な人が来ますよ。
あなたが素敵になる努力をしなさい。」
もう一人がまた、恋の悩みを話します。
「あなたが、一つ我慢をすると、
幸せの種が一つ蒔かれます。
嫌な事ばかり目を向けないで、
良いことに目を向けてごらん。」
別の友人が、仕事の悩みを話します。
「絆創膏を貼って傷を見えなくしても、
本当の傷の原因を治さないといつまでも
治りません。
あなたの内側にある原因を治しましょう。」
私は、
「自分は、『このままじゃいけない』と思っていて、
海外に行きたいと思っています。
親は反対すると思うし、
会社はいい会社なんだけど、退屈すぎる」
お坊さんは、
「親が『よし行ってこい!』
会社が『よし行ってこい!』と言うまで、
あなた自身がやることをやり、
責任を果たし、
応援してもらえる人間になったら、
行ってきなさい。
今が嫌だから、
そうでないことをすることは、
宿題を増やす上に、
多くの人に迷惑をかける」
ズバーッ!!
ウルトラストライク直球ど真ん中!!
何という鋭さだったことでしょう!
私の心の甘さやゆるさや、
自立していない心を
短い言葉で言い当てられたようでした。
帰り道、
他の友人たちは、
「え~、難しくてわからない!!
お札とかお水とか、言ってくれないから
どうしていいのかわからない!」
などと語っていました。
そしてまた、キラキラした日々へ
戻っていきました。
私は、
「お茶くみ・コピー取り、電話受け」の仕事が
変わりました。
美味しいお茶を淹れよう!
奇麗なコピーを取ろう!
相手が喜ぶ電話の対応をしょう!
整理してなかった棚の中を入れ替えて
分かりやすくして、
やった事のなかった仕事を手伝うようにして、
私がいないと困るね!
と言われるような
会社での過ごし方をしてゆきました。
家の掃除や洗濯を手伝い、
食事の支度をする日もあり、
相変わらずスポーツクラブ通いや
習い事もありつつ、
・・もちろん 踊りやカラオケも
行ってますよ!・・
そんな日々を数年続けました。
そして、海外に出る情報を見ていると、
大橋巨泉さんが
カナダの巨泉さんの会社で
日本人の求人を出していました。
留学や旅行では、
期間が限られていて短くなってしまうし、
自分のお金を使ってしまうのに、
この募集は、
お給料も頂けて、寮もあり、
受入れ体制も万全!
履歴書を出し、
合否を待ちます。
キターーーーーッ!!
合格!!
両親は、賛成!
会社は、「それはいい話だな~~!!」
そしてやっと、
25歳にして、
待ちに待った海外へと出発する日がきたのでした。
今日はこのへんで。
ではまた、この続きをお話ししましょう!
