2023.10.22 ANTHEM Re-ATTACK TOUR@金沢GOLD CREEK | TPN MANIACS

TPN MANIACS

THE POWERNUDEを中心に、ANTHEM、歌魂、GOLDBRICKなどなどのLive Report、Newsを綴ってます。
Since1997

1.BLOOD BROTHERS
2.WHEELS OF FIRE
3.MASTER OF DISASTER
4.THE JUGGLER
5.HUNTING TIME
6.FASTER
7.ROARING VORTEX
8.NIGHT AFTER NIGHT
9.VOID ARK
10.RENEGADE
11.DICE OF NO MERCY
12.HOWLING DAYS
13.SNAKE EYES
14.PAIN
15.ENGRAVED

en-1-1.    BURN DOWN THE WALL
en-1-2.    VENOM STRIKE
en-2-1.    DESTROY THE BOREDOM
en-2-2.    WILD ANTHEM


最高傑作の「CRIMSON&JET BLACK」の更なる進化を見せてくれるRe-ATTACK TOURの第4ラウンドは北陸!その2日目の金沢は「HUNTING TIME」TOUR以来で、なんと34年ぶりだとか!地元のファンによる【WELCOME BACK】の横断幕も最前列の柵に取り付けられて、始まる前から大歓迎ムード一色!

BGMが止まって「HEAVEN&HELL」が始まるや否やの大歓声!勇壮な「THE ROCK」に切り替わってメンバーが一人一人ステージに登場するとその度にメンバーの名前を叫ぶ声に歓声にと大騒ぎ!
SEが終わると同時にドラム・ベース・ギターが一斉に轟音を響かせ森川さんが「ANTHEM!Re-ATTACK Tourにようこそ!!!!」と声をあげるとオーディエンスもうぉぉぉ!と歓声と拳で応えて、いよいよ34年ぶりのライブの口火が切って落とされました!
すかさずカウントからイントロが始まり「初っ端から飛ばしていくぞ!アツくいこうぜ!!!」と『BLOOD BROTHERS 』からスタート!新譜の中でもバンドとファンの絆をテーマにしたファストチューンを1曲目にしたのには、永らく訪れられなかった地で待っていてくれていたファンへのメンバーの気持ちの表れと感じたし、オーディエンスもそのバンドの気持ちを受け取ったことがサビを叫ぶ声の大きさに表れていました!
大歓声の中そのまま『WHEELS OF FIRE』へ。ザクザクとしたイントロに合わせてオーディエンスが放つHEY!HEY!という声はこれまでのどの会場よりも強烈!その熱気がステージ上のメンバーを更にアツくして狭いステージを目いっぱい使ってオーディエンスを煽り、オーディエンスもそれに応えてどんどん熱が上がっていくのが感じられました。
「思いっきりメタルな新曲を!」と始まった『MASTER OF DISASTER』もイントロからオーディエンスがHEY!HEY!HEY!と声を揃え拳を挙げて硬派な曲をガッツリと盛りあがりました。

歓声やメンバーの名を叫ぶ声が止まない中、柴田さんが「皆さん、こんばんは」と話し始め、最前列の柵に取り付けられた「WELCOMEBACK」の横断幕をみて「こういうの見ると泣きそうだ」と柴田さんも感慨深そう。「普通は34年も経ってると(バンドが)無くなってるんですよ。だけどANTHEMはあるし、今が一番すごいと思ってます。34年って気が遠くなるほど前で、清水と田丸は当時いなかったけど、この4人でまた金沢に来られて本当に嬉しいんです」という言葉には34年間待っていてくれた地元のファンも本当に嬉しかったんじゃないでしょうか。柴田さんの「アルバムとバンドの進化を見せるというツアーの根幹は変わらないけど、やはり今日は特別です」という言葉に、森川さんも「なんと34年ぶりの再会、後ろの人たちの思いも届いてます!思いっきり行こうぜ!」というアツい煽りにオーディエンスが沸き立たないわけはありません!
田丸さんと柴田さんがリズムを刻むブリッジから『THE JUGGLER』の聴きなれたイントロが始まると34年前にタイムスリップしたかのように一斉に拳が上がってHEY!HEY!と声が上がってサビだけでなく全編みんなの歌声が響き渡ります!そのまま田丸さんがハイハットを刻み、柴田さんがベースを重ね、清水さんが激しく切ないフレーズを重ねて始まったのは『HUNTING TIME』!静かな序盤からどんどんと緊迫感が増していってサビで弾けるような曲調が更に攻撃的になったように感じられるのはRe-ATTACK TOURで旧譜曲も進化を遂げている証拠でしょう!

「HUNTING TIME」からの曲で当時を味わった後は一気に現代に戻って『FASTER』。疾走感のあるリズムの上で森川さんの歌メロと清水さんのギターが滑らかに飛び回っていて、アルバムジャケットの鷲が青空を自由に飛び回っているような爽快感!
一転嵐の前触れのようなSEから重々しいイントロへとつながり『ROARING VORTEX』へ。巨大で重いハンマーで杭を打ち込むような重量感と迫力で、こういうHEAVYさがカッコよく様になるのも現メンバーだからこそでしょう。
「歌詞を覚えてるやつはバッチリ歌って金沢の声を俺たちに届けてくれ!」と始まったのは『NIGHT AFTER NIGHT』!オーディエンスの声の凄いこと凄いこと!メンバーもオーディエンスとのセッションが凄く楽しそう!私も唯一コピーしたことのある曲だから全編歌いまくってしまいました。
そして鋼鉄のコンチェルト『VOID ARK』では、3人のアツき漢たちが燃えるような演奏でインストとは思えないドラマチックで歌心のある曲を奏でてオーディエンスを圧倒しました。

森川さんがステージに戻って3人の漢たちを紹介してから、「次はこのツアーでは初めてやるこの曲を金沢のみんなに贈りたいと思います!」とコールされたのは『RENEGADE』!「DOMESTIC BOOTY」の中でもなかなか披露されない曲で、現メンバーになってからは「DOMESTIC BOOTY完全再現ライブ」と2019年の「LIVE CIRCUS」でしか披露されてないんじゃないかな。VENOM STRIKEに隠れがちだけど、ライブで聴くとこんなに激しくカッコよかったんだ!と再発見!曲が終わるや物凄い歓声が止まりません!
シンセの音が流れて森川さんから『THE DICE OF NO MERCY』とタイトルがコールされ重く妖しい雰囲気に。ただこのRe-Attack TOURではそれに攻撃性が加わってよりカッコよくなってます!

「秋も深まってきたってのに熱中症になりそうだぜ」と森川さんが言うくらいステージ上もフロアも白熱のライブが繰り広げられてあっという間に後半戦に突入。
「ここからはRe-ATTACK TOURの本質に迫っていくぜ!金沢!Are You Ready!!!」「YEAH!!!」と気合の入ったCALL&RESPONSEから『HOWLING DAYS』!イントロから声と拳があがり、アツい音の弾を打ちながら重量級の戦車が地響きを立てながら走り回るような大迫力で、そのまま続けて始まった『SNAKE EYES』はいつもよりもスピードアップしてるように感じるくらいの疾走感でオーディエンスもHEADBANGING&FISTBANGING!「CRIMSON&JET BLACK」の中でも強力さで双璧をなす2曲をここで投入することで、すでに燃えまくっているオーディエンスをさらに燃え上がらせ、「ABSOLUTE WORLD」の中の名曲『PAIN』ではオーディエンスも全編シンガロング!本編ラストに向かって勢いもテンションも加速していって、森川さんの「34年ぶりのアツい想いをこの曲とともに胸にアツく刻んでくれ!」と始まったのは『ENGRAVED』!柴田さんも清水さんもギリギリ前まできてオーディエンスを煽るしオーディエンスも声と拳でそれに応えて、ノリの良い曲調と相まって会場中が一体となって駆け抜けた感じでした!

曲が終わると同時に物凄い歓声だったのだけど、4人がカーテンコールのために前に出てくるとさらにヒートアップ!4人がステージを後にするとそのテンションのままANTHEMコールが始まりました!このツアーではここまでで1番すごいANTHEMコールだったんじゃないかなぁ。それだけANTHEMの地元ライブを待っていたということでしょう!

程なくしてステージが再び明るくなって田丸さん、清水さん、森川さん、そして柴田さんがステージに姿を現すともうそれだけで大騒ぎ!!!
「皆さん、どうもありがとうございました。本当に感無量です。34年ってちょっとやそっとの時間じゃなくて……HUNTING TIME TOURの最後の曲が終わって、森川君は”すぐ戻ってくる”って言ったんですけど、すぐ解散しちゃって(苦笑)。それは本当に申し訳なかったけど、34年間でバンドはどんどん進化しているので、今後、LIVE CIRCUSに入れちゃおうかと」と今度こそまた来るという約束をしてくれました。そして再来年は40周年で企画の話も出ていること、来年はヨーロッパも行かなきゃいけないし、アメリカも行かなきゃいけない(!)、北見も行くかもよ、と先のスケジュールをチラ見せしてくれて、「ANTHEMが凄いのは当たり前なんで、今日もアンコールで出てきたからには”赦しません”ので!」
と金沢のオーディエンスをさらにアツくアツくさせてから、新曲の『BURN DOWN THE WALL』へ!シャッフルビートで目の前の壁をぶち壊す力強さで前に前にと進んでいくANTHEMらしい曲!そして「ヤバい毒打ちまくるぞ!」とくれば『VENOM STRIKE』!!アンコールの2曲目とは思えないくらい柴田さんも清水さんも田丸さんも、そして森川さんもフルパワーのステージングでオーディエンスも負けじとシンガロングとHEADBANGINGで応え、ANTHEMも凄いけどオーディエンスも凄いってところをメンバーに見せつけました!

カーテンコールをして下がるメンバーに容赦なくANTHEMコールがぶつけられて、ほんと「赦しません!」って感じ!
最初のANTHEMコールよりも数倍大きなコールを続けていると、一息もつけなかっただろうくらいすぐにメンバーがステージに戻ってきてくれました!もちろん物凄い歓声でメンバーを出迎えます!
「みんなの熱気で会場が霞んでるぞ」と森川さんが言うまで気づかなかったけど、会場内がみんなの汗と熱気とで凄いことになっていたんですね!森川さんの「今夜最高でした!!!!」という声と共に始まったのは『DESTROY THE BOREDOM』!「DESTROY THE BOREDOM」と銘打ったライブ以外ではそうそう披露されないこの曲をオーディエンスも全員で大合唱!短い曲だからあっという間に駆け抜けてしまったけれど、霞もさらに濃くなったんじゃないかというくらいの熱気!
「34年ぶりのライブ、みんなに恩返しができていればこれほど嬉しいことはないです!ラストに今日イチの声を聴かせてくれ!WILD!」「ANTHEM!」のCALL&RESPONSEもシンガロングする声も、ギターソロを一緒に歌う声も、これほど凄かったのは過去ないんじゃないかというくらい凄くて、それがメンバーにも伝わって柴田さんも森川さんも清水さんでさえもアツ過ぎるステージングでオーディエンスを更に燃えさせて、異様なほどの盛り上がりとなりました!

全ての演奏が終わり、恒例の写真撮影も終わって「絶対また会いましょう!!!」という言葉を残してステージを降りるメンバーに歓声と名前を叫ぶ声とありがとうの声とが物凄い音量の塊となって投げかけられて、34年ぶりのライブが幕を閉じたのでした。
34年分濃縮されて圧縮されていた想いが一気に噴火したようなライブでした。34年も待ち続けるファンがいるということも、34年後に更に進化した姿で戻って来られるということも、ANTHEMというバンドの凄さの証拠でそれをまざまざと感じることのできたライブでした。