こんにちは Minori です。
前回の続きです。

インスタントリゾットの
作り方のイタリア語文で、
イタリア語的な表現を
考えて行きます。

半リットルの水に、袋の
中身を注ぎ入れてください。

ここまでは前回
やった部分です。
その次です。

今回は、この赤線を引いた
部分の表現を見ていきたい
と思います。



Mescola e porta a bollore
2) Fai cuocere a fuoco medio,
senza coperchio,
per 15 minuti circa,
finchè tutta l'acqua
non sia stata assorbita.


まず、最初の一文。

Mescola e porta a bollore.
かき混ぜて、沸騰させる

mescolamescolare
他動詞で 「…をかき混ぜる」
の、命令法 tu に対する
活用です。なので、
「かき混ぜてください」。

で、次の表現に注目しました。
porta a bollore

ここは、流れからいって
沸騰 bollore させてください
だと、おおよその
見当がつくのですが、
…させる を表現するのに、
動詞 portare が使われて
います。

使役表現「~させる」で、
思いつくのは fare + 不定詞
を使った構文ですが、
ここでは portare
使われています。

portare は、「持って行く」
とか「運ぶ」という意味で
よく使う動詞ですが、
「~させる」という意味は、
あるのでしょうか?

bollore は、男性名詞で、
沸騰 です。

なるほど、portare a 名詞
という構成で、似たような
表現を見つけました。

compimento ㊚ 完成
portare a compimento
完成に導く、つまり、
完成させる

cottura ㊛ ゆであがること
portare a cottura
ゆであがる状態まで、
導く、つまり、
ゆであげる

termine ㊚ 終わり、終点
portare a termine
終点に導く、つまり、
完成させる

ほ、ほう…。

portare + a + 名詞 + 〇〇
名詞が表す状態、位置まで、
○○を、運ぶ、導く、
持って行く、という
イメージです。

なので、この一節、
portare a bollore は、
「沸騰」の状態まで導く、
つまり、「沸騰させる」
という意味になるって
わけです。

面白い!
次の文に進みます。

2) Fai cuocere a fuoco medio,
senza coperchio,
per 15 minuti circa,
finchè tutta l'acqua
non sia stata assorbita.


Fai cuocere a fuoco medio,
中火で煮る

ん…。ここでも私は
引っ掛かります。

fare cuocere これ、
使役?…ですよねえ…。

cuocere を辞書で調べると

______________________

【他】(食べ物を)煮る、焼く
cuocere la pasta
パスタを茹でる

【自】煮える、焼ける
far cuocere il pane
パンを 焼く
far cuocere al forno
オーブンで 焼く
_____________________

… ってことは…
cuocere【他】
焼く、茹でる

far cuocere【自】
焼く、茹でる

ってことです。

引っ掛かるのは、なぜ、
他動詞の「焼く、茹でる」が
あるのに、それを使わないで、
わざわざ自動詞の前に
fare を置いた形で
他動詞の「焼く、茹でる」
を表現しているのかって
ことです。

Vale に確認したところ、
ここは、
Fai cuocere a fuoco medio
でも、
Cuoci a fuoco medio
でも、
「中火で調理してください」
ってことで、特に意味は
変わらないということでした。

とはいえ、何か引っ掛かる。
きっとちょっとした
ニュアンスが違うんだと
私は思うのですが…。

これは、ここまでに
しておきます。

次に進みます。

2) Fai cuocere a fuoco medio,
senza coperchio,
per 15 minuti circa,
finchè tutta l'acqua
non sia stata assorbita.


Fai cuocere a fuoco medio,
中火で調理してください。
senza coperchio,
蓋なしで、つまり蓋をしないで、
per 15 minuti circa,
約15分間、

面白いのは、その次です。

finchè tutta l'aqcua
non sia stata assorbita


finchè は英語の until
に当たる語で「~するまで」
という意味の接続詞です。

assorbita は、assorbire
他動詞で(液体を)吸い込む、
吸収する、吸い上げる、です。

2) Fai cuocere a fuoco medio,
senza coperchio,
per 15 minuti circa,
finchè tutta l'acqua
non sia stata assorbita
.


この文の言いたいことは、
分かります。

水がなくなるまで
蓋をしないで、約15分間、
中火で調理してください。

ってことですよね。

で、この finchè …。
使い方がいまいち分からない。
まず、通常 finchè で導かれた
従属節内の動詞は、
接続法 が使われる…。

意味のない冗語の non
とる。

なるほど、その通り
この文では、この2つの
ルール通りにちゃんと
なっています。

finchè tutta l'acqua
non sia stata assorbita.


興味深いのは、
sia stata assorbita
と、 受身の表現
になっていて、さらに、
接続法過去 で、時制が
過去 なっているところです。

まず、受身表現になっている
ところから考えます。

この finchè 以下の従属節内の
主語は、l'acqua 水 ですね。
この l'acqua を主語にして
文章を作るってところは、
いいとして…、ここを
受身表現にするってのが、
なんともイタリア語らしい…、
というか、日本語では
でてこない発想です。

だって…。
「水がなくなる」を、
「水が吸収される」
と、表現する発想が、
まず出てこない。

こういうのは、できるだけ
多くのイタリア語の文に
接しないと、身に着かない
ところだと痛感します。

では、次は時制について
考えます。

なんで、接続法 過去
なんだろう。

男性:接続法現在でもいいよ。

        finchè tutta l'acqua
        non sia assorbita


        でもいい。

心結ママ:はあ?チーン
        でたっ!また出た、その、
        「どっちでもいい」。
        なんでどっちでもいいのよ。

男性:接続法現在なら、単純に
        「水が吸収されるまで」で、
        接続法過去なら、
        「水が吸収された」その、
        状態になる時まで、
        ってニュアンスの違いかな。

心結ママ:なるほど…って、
        いいたいところだけど…。
        困るなあ、こういうの。

        あ、そういえば…。
        Vale 、昔よく
        こんな間違いしてたなあ。

        よく覚えてないけど、
        多分こんな感じ。

        雨が 止んだ まで
        待って、出かけよう。

男性:そんなこと言ってたっけ?

心結ママ:いや、言ってた言ってた。
        確かに言ってた。
        絶対これの影響よ。


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