意外とパンジー・ビオラも侮れないけど……(みなとみらい&多摩川河口域) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

例年ですと12月のみなとみらい

敢えてクリスマスに出かけるようにしているのですが

さすがにイブの辺りになると気温がもっと下がり

昆虫は飛ばなくなるだろうと判断して

前倒しにして足を運びました。

 

先日、大池公園で色々と虫を見かけたので

こちらの花壇でもまだ何かしら飛んでいるだろうと予測。

エルニーニョの影響が尾を引いていると言えばまあそうですが

この時期でもチョウやハチの姿を見られるというのは

イレギュラーながら個人的にはありがたいものです。

 

 

 

 

 

 

スタートは横浜駅から。臨港パーク(左)では

花壇の方もストックやビオラなどの冬模様に衣替え。

また、右は最近オープンしたばかりのKアリーナ横浜

オープンスペースです。もう花期は終わっていたものの

三尺バーベナなどの昆虫の好む植物が多数入っていましたので

来年以降、横浜を訪れる際は要チェックですね。

 

 

 

 

 

セイタカアワダチソウの種を食すメジロ

花の蜜といいこういう種といい

実に色々なものを食べることがわかります。

 

ここ数年、戸田では明らかにメジロが

増加傾向にあるように見えますが

理由はこういう選り好みしないところにあると見た。

 

 

 

 

 

山下公園の海岸線にはスズガモの集団が。

一方で、臨港パークなどの他の公園では

今冬はあまりカモを見かけません。

これから来るのか? 別の所に行ったのか……?

 

 

 

 

 

港の見える丘公園へ。実は山下公園でも

ウラナミシジミなどを見かけたのですが

やはりこちらの方が周囲の自然度が高いため

年間を通じて数・種類共に昆虫が多めです。

 

 

 

 

 

 

ストック(左)とアリッサム(右)で

吸蜜中のキタテハです。いずれも冬の花壇の常連ですが

アリッサムは真夏・真冬を除いて長期間咲きますので

より昆虫にとっては有り難い花となっているようです。

 

 

 

 

 

 

前述のウラナミシジミ。左右で違う個体です。

この日は港の見える丘公園でも結構飛んでいました。

右写真の個体は右の後翅がほとんどなくなっていますが

それでもちゃんと飛び回れます。

(エネルギーは通常個体より多く消耗するでしょうが)

 

まあ「翅がないから飛べない」とか

文句言っている場合じゃないんでしょうね……。

いくら温暖でもさすがに12月ともなると

先も長くないし、子孫を残すために必死と思われますし。

 

 

 

 

 

ビオラを訪れたセイヨウミツバチ

蜜を吸える場所が一か所しかないので

ぶっちゃけ蜜源植物としては弱いのですが

一応これでもスミレの仲間ですので

「来ない」というわけではありません。

 

 

 

 

 

ウラナミシジミもやってきました。

 

 

 

 

 

もういっちょ。

 

パンジーやビオラといえば冬の定番なわけですが

あまりに方々の公園で使われ過ぎてしまっているため

好かないという人も少なくないと聞きます。

(特に自然派傾向の強い人は嫌いやすいらしい……)

 

ただ、確かにアリッサム辺りと比べると

蜜源としては弱いものの、全く植えないよりは

遥かに「いわゆる生物多様性」に貢献してくれますし

苗が安価で導入しやすいのは確かです。

開花期間も結構長いですしね。

 

まあ、それでも今後暖冬傾向が強くなる中で

成虫越冬するチョウやミツバチ君が

冬場に動く可能性は高くなると思われますので

そういう時にはアリッサム辺りの方が

彼等にも喜ばれるような気はします(汗)

 

 

 

 

 

ヤツデの裏に、ヤツデキジラミ

秋に撮影したものと違って黒色ですが

これは成熟し切った個体であることの証明。

実際、ここ2週間くらいはこんな個体ばかりです。

そろそろ彼らともお別れみたいですね。

(上に見えるのは親指です。サイズ比較用にどうぞ)

 

 

 

 

 

おっと、ハラビロカマキリが!

 

 

 

 

 

12月の港の見える丘公園で

ハラビロカマキリに会えるとは思いませんでした。

そろそろ寿命が近いのか、やや元気がありませんでしたが

こうして姿を見せてくれただけでも有難いものです。

 

 

 

 

 

カフェで昼食~♪

大変美味でしたが、お値段は結構しました。

相変わらず食事に関しては金遣いが荒い

 

で、前日と同じく午後は時間が空いたので……↓

 

 

 

 

 

京急線に乗り、多摩川の六郷橋緑地へ。

まだ今年はセイタカシギを撮れていなかったので

昨年と同じポイントへ行ってまいりました。

 

結果はドンピシャ。

潮位が大分上がってきていましたが

まだこの位なら「立つ」ことができます。

……というか、見た目は結構大きな川ですけれど

この辺りって意外と浅いんですね。

そっちの意味で驚きました。びっくり

 

 

 

 

 

セイタカシギをクローズアップ。

Facebookのグループ投稿によれば

今年は昨年よりも多く飛来していた模様。

また、近くの東京港野鳥公園にも

複数飛来していたという情報がありました。

 

環境省のレッドリストでは未だに絶滅危惧II類ですが

個体数はここ十年程で世界的にも回復傾向にあると聞きます。

今後も順調に増えてくれることを願います。

 

 

 

 

 

遠方に一度だけミサゴが出現しました。

写りは残念ですが、ここの河川敷では

何気に初めて撮ったものになります。

 

魚もちゃんと捕まえていました。

(上の写真はその前に撮ったものです)

 

 

 

 

 

最後はいつも通り、羽田空港まで徒歩で。

すぐ真上を飛ぶ旅客機は被写体としても人気で

この日は結構な数のカメラマンが来ていました。

 

数年前の閑散としていた空港を知っているだけに

ちょっとホッとしますね、こういうシーンは。

 

 

 

 

 

【12/3 みなとみらいで撮影した生きもの】

鳥類・・・オオバン、カワウ、コゲラ、シジュウカラ、スズガモ、トビ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ホシハジロ、ムクドリ、メジロ、ユリカモメ

昆虫類・・・アオクサカメムシ、アキアカネ、ウラナミシジミ、キタテハ、セイヨウミツバチ、ハラビロカマキリ、ホソヒラタアブ、ヤツデキジラミ、ヤマトシジミ

 

 

※多摩川河口域で撮影した生きもの

(あまりにみなとみらいと距離が離れているので別記します)

イソシギ、ウミネコ、オオバン、カルガモ、カワウ、コガモ、コサギ、セイタカシギ、ダイサギ、トビ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ミサゴ、ユリカモメ

 

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年1月21日(日)に開催いたします。

 行先は「横浜市 いたち川の川沿い散策」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。