今一度、横浜の里山で原点回帰してみた話(舞岡公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

これは前にもお話したかもしれませんが、

私の習慣としての「首都圏生きものめぐり」の原点は

横浜市の舞岡公園で間違いありません。

(講座の方の原点は里山ガーデン&四季の森公園)

しかし、訪問先がどんどん増加する一方で

次第に足を運ぶ機会が減少しておき

近年では冬のバードウォッチングシーズンに

ヤマシギやヒクイナ目当てに出かけるくらいに

縁が薄くなってしまいました。

 

最近は原点回帰も意識して

夏場などに年1回くらい行くようにしていますが

晩秋に足を運ぶのはかなり久しぶりです。

昆虫も冬鳥も中途半端になりがちな時期なので

意図的に避けていたというのもありますが……。

 

 

 

 

 

 

高温の影響もあってか、

はたまた晴天のおかげというべきか、

昆虫の出は結構よかったです。

(左:ウラナミシジミ 右:ツバメシジミのメス

 

 

 

 

 

なかなか良い写りのアカタテハ

ヒメアカタテハより遭遇率が低いです。

(多分、ルリタテハと比べても低い)

 

 

 

 

 

ムラサキシジミ

ちょっとだけよん♪

 

 

 

 

 

ヒヨドリバナを訪れたキタテハ

先日の向島百花園の時も然り

彼らはこの花がいたくお気に入りらしい……。

 

 

 

 

 

 

やや背丈の高い草地があれば

足で掻き分けつつ、バッタの仲間を探します。

そういえば「生きものめぐり」を始めた当初は

そういう虫の探し方をほとんどしていませんでしたね。

 

ホシササキリなどのオーソドックスな昆虫のほか

顎の力が強烈なことで有名なクビキリギス

久しぶりに姿を見せてくれました。

さすがに嚙まれたくないので手は出しません(汗)

 

 

 

 

 

 

ツリガネニンジン(左)やヤマトリカブト(右)など

秋の里山らしい植物も多数観察できます。

トリカブトの方は園内のとある場所に

固まっていましたが、場所は明かしません。

まあ、色々な意味で(汗)

 

 

 

 

 

昼食。かつてコロナ禍に一度足を運んだ

イタリアンレストランに再度行ってまいりました。

一軒家を改造したようなコンパクトなお店で

コロナによる打撃が深刻だと聞いていましたが

無事ちゃんと生き残っていらっしゃいました。

 

その時と同じ、キノコとベーコンのクリームパスタを

いただきました。変わらず、大変美味でした。

 

 

 

 

 

昼食後、もう一度舞岡公園に戻ります。

土管から出てきそうな案山子が見守る(?)

田園地帯を歩きます。いわゆる谷戸環境ですが

田んぼの周辺には立入禁止の部分も多く

ここで生きものを探すのはちょっと難しいです。

 

林縁部にアザミやヒヨドリバナなどの咲く場所が

一番昆虫を探すには効率的かもしれません。

 

 

 

 

 

古民家にて。どんぐりのコマがあったので

試しに回してみました。回した後にその様子を

写真に収める余裕があるくらいですので

しっかり回っていることはわかると思いますが

これだけ長時間回るようにするには

素材となるどんぐりの形の良さが重要。

その上で、しっかりセンター部分に穴を開ける必要があります。

 

昔、子供の頃に作ったことはあったのですが

選んだどんぐりがやたら細長く歪だったので

上手く回せなかったのを覚えています。

 

 

 

 

 

デフォルメされて案山子になったカマキリ。

こういうユニークな創作案山子が

舞岡公園ではよく展示されています。

 

 

 

 

 

現物のオオカマキリ。正面アングルから撮影。

恐らく個体数そのものは相当多いのでしょうが

上記の通り舞岡公園は立入禁止のエリアが多く

意外とカマキリを探すのは困難です。

 

隣接する小菅ヶ谷北公園という所の方が

カマキリが出やすい傾向にあります。

舞岡公園に出かける際には

そちらもチェックするといいかもしれません。

 

 

 

 

 

上記のオオカマキリとは違う個体です。

枝先の方にいるイチモンジセセリを狙っていますが

この後、残念ながら逃げられてしまいました。

 

念のため言っておきますが

私は何も邪魔していません。

彼(彼女?)の接近の仕方が

雑だったとしか言いようがないですね(爆)

 

 

 

 

 

オオカマキリの卵のうもありました。

 

晩秋まで観察できるカマキリの仲間ですが

暖冬傾向だという今年はいつまで見られるか?

 

 

 

 

 

おっと、久しぶりのオオアオイトトンボです。

これも晩秋まで観察できる昆虫ですが

最近は意外とご無沙汰でした。

舞岡公園に来なかったのが原因か?

 

 

 

 

 

正面から顔を見るとこんな感じです。

目のエメラルドグリーンが秀逸ですね。

 

身体そのものもメタリックカラーで

「日本の美しい昆虫」をリストアップするなら

タマムシやハンミョウのような横綱級には及ばないものの

結構番付上位に入るんじゃないかと感じています。

 

 

 

 

 

これは……多分、アマガエルでしょう。

シュレーゲルではないと思う。多分(弱気)。

鼻先があまり尖ってないしね。

 

 

 

 

 

なお、舞岡公園は実家からあまり遠くないので

行く時は公共交通機関を一切使わずに

毎回いたち川沿いを歩いて向かいます。

この日も行き帰り共に徒歩でした。

 

上の写真は、行きに撮影したもの。

朝9時前ということもあって閑散としていましたが

川の方では水鳥がよく観察できました。

 

 

 

 

 

 

中でもカワセミは数が多く、実家~本郷台までの間で

3~4回エンカウントするのがデフォルトです。

水面に突き出した枝の上にいることもあれば

右写真のように岩の上に佇んでいることも。

 

ほぼオールシーズン無休で見つかるので

何が何でもカワセミに会いたいのであれば

いたち川で張り込みするのが一番効率的です。

 

 

 

 

 

【10/22 舞岡公園~いたち川で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、イソシギ、イソヒヨドリ、ガビチョウ、カルガモ、カワセミ、キジバト、キセキレイ、コサギ、シジュウカラ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、マガモ、モズ、ヤマガラ

昆虫類・・・アカタテハ、アキアカネ、イチモンジセセリ、ウスキツバメエダシャク、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、オオアオイトトンボ、オオカマキリ、オオスズメバチ、キタキチョウ、キバネセセリ、キボシカミキリ、キマダラカメムシ、クビキリギス、コバネイナゴ、チャバネセセリ、ツチイナゴ、ツバメシジミ、ツマグロヒョウモン、ナミテントウ、ニホンミツバチ、ノシメトンボ、ヒカゲチョウ、ヒメカメノコテントウ、ヒメクロホウジャク、ヒメジャノメ、ホシササキリ、ホシホウジャク、ホソハリカメムシ、ホソメヒラタアブ、ムラサキシジミ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、ヨコヅナサシガメ

その他・・・カワニナ、タイワンリス、ニホンアマガエル、メダカ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年12月17日(日)に開催いたします。

 行先は「旧芝離宮恩賜庭園~浜離宮恩賜庭園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。