夫婦(?)でエンカウントしたのはこれが初(和田堀公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

今回足を運んだのは、杉並区の和田堀公園

善福寺川という小川沿いに広がる都市公園で

何気に今回初めて訪れたスポットです。

本当はとある珍鳥情報を元に訪れたのですが

初めに言うとそちらについては成果は得られず……。

ただ、それなりに野鳥は撮影できましたので

ここで報告させていただきます。

 

善福寺川はほぼ人工護岸の、

一般的な東京の河川という印象。

ただし、水そのものはかなり綺麗でしたし

後述しますが水辺の鳥も結構見られました。

 

 

 

 

 

到着直後に、いきなりオオタカ出現。

ここのオオタカは結構有名らしく

もう何年も前から撮影記録が挙がっているようです。

 

オオタカ目当てのバードウォッチャーの姿も

複数見かけましたが、そこまで大勢ではありません。

舞岡公園みたくズラーッと並ぶことはない)

既にオオタカは珍鳥と言える存在ではないので

まあ、これは致し方ないかな……。

 

 

 

 

 

エンジュというマメ科の高木で

実を食べるヒヨドリを多数見かけました。

このさやの形状がいかにも「豆」ですね。

 

この時期のヒヨドリはウメやツバキ、サザンカで吸蜜し

センダンの実を食べるなど、虫がロクに捕れない中で

色々なものを食べます。こういう選り好みしない点が

安定した個体数をキープできる秘訣……なのかも?

 

 

 

 

 

善福寺川に目を向けてみましょう。

上記の通りほとんどコンクリート固めなのですが

写真のようにブロックに隙間や穴が開いていると

そこが生きものに利用される空間になります。

(そういう意図で設けたものなのか否かは不明)

 

なお、この川は両岸を柵に囲われているため

川岸に下りることはできません。

川幅もあまり広くはないので

引地川のように子供が水遊びする場としては

最初から想定していないのでしょう。

 

 

 

 

 

魚もそれなりに生息しているらしく

川沿いを歩いていると結構な数のコサギを見かけました。

実際、魚を捕まえているシーンも確認しています。

 

にしてもここ1年くらいで、

コサギの数がかなり回復してきました。

一時期「減った」と言われていましたが……。

 

 

 

 

 

 

水深の浅い所で水底の藻を食べているコガモ(左)と

浮かんだ落ち葉の上に下りたキセキレイ(右)。

 

 

 

 

 

水を飲むツグミ

恐らく限界まで首を伸ばしています。

 

 

 

 

 

カワセミも何度か出てきてくれました。

今や、人工護岸だろうが都会の川だろうが

基本的にどこの水場にも「いる」鳥です。

 

足場が少ないと狩りが難しいからか

むしろ自然護岸の方が会いにくい気もします。

(獲物の魚は増えるのかもしれませんが)

いたち川上流のカワセミ頻出ポイントは

自然護岸ですが、あそこは野鳥ファンの方が

止まり木を設けているから「くる」わけですし

それとて同河川の人工護岸部と比較して

そこまで突出して多く出るわけでもありません。

 

自然護岸=〇 人工護岸=×という

極端な見方をする方も少なくありませんが

実際のところ、自然度・安全性・管理コストなど

諸々含めた総合的な目で見て、その正否については

各河川ごとに検証していくのが好ましいのかもしれません。

(十把一絡げに語れるものでもないだろうな……と)

 

 

 

 

 

薮からアオジが飛び出てきたので撮影。

なお、今回は何故かアオサギが撮れなかったため

撮影生物リスト(50音順)のトップが

アオジになりました。些細なことですがちょっと珍しい。

 

 

 

 

 

冬越し中のカモ達が固まっています。

珍しい種は見られませんでしたが

川幅や自然度の割には個体数はそこそこ。

 

 

 

 

 

ホシハジロのメス。

集団性の強いカモですが、ここでは少数派。

渡り鳥で一番多いのはやはりコガモです。

 

 

 

 

 

 

水飲み場からにょきっと顔を見せるシジュウカラ(左)。

なお、和田堀公園の陸上部分は薮も少なく、

小鳥の隠れるような場所もあまりないので

総合的に見ればバードウォッチングにはあまり適していません。

新宿御苑や石神井公園の方が効率は良いでしょう。

とは言え、上記のようにオオタカはよく飛来していますし

小鳥も「いない」わけでないので、成果ゼロということはありません。

 

 

 

 

 

最初に訪れたオオタカ飛来ポイントを再度チェック。

まだ同じところにとまっていました。

やや木の中に隠れてはいましたが

離れた位置からでも白い身体がよく目立ち

見つけるのにそれほど苦労はしませんでした。

 

 

 

 

 

しかも、何気に2羽確認できました。

写真上部にもう1羽隠れているのですが

ちょっと枝被りでわかりにくいかも?

ベテランウォッチャーの方曰く

下がオスで上がメス……とのこと。

(つがいという解釈でよろしいのでしょうか?)

 

このあと、十分以上経っても動く気配がなかったので

撮れるだけ撮って撤収しました。

もちろんこちらには気づいていたと思いますし

たまに思い切り目が合ったりもしたのですが

人が多数川沿いを歩いてもほぼ知らん顔でした。

 

 

 

 

 

最後に、公園内にある竪穴住居です。

近くに弥生時代の遺跡(大宮遺跡)があるため、

当時の住居を復元したのだとか。

 

目ぼしい収穫はオオタカくらいなものでしたが

トップでちらと触れた珍鳥情報を始めとして

今後も目が離せないスポットです。

また1つ、都内で散策フィールドが広がりました。

 

 

 

 

 

【1/29 和田堀公園で撮影した生きもの】

アオジ、エナガ、オオタカ、オナガガモ、カルガモ、キジバト、キセキレイ、キンクロハジロ、コガモ、コサギ、シジュウカラ、ツグミ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ホシハジロ、マガモ、ムクドリ、メジロ

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年2月19日(日)に開催いたします。

 行先は「浮間公園&戸田市内の水場」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

 

 

【お終いに】

当方が現在主宰しております自然散策講座「首都圏生きものめぐり」ならびに更新中のブログ「首都圏生きものめぐり」は、当方の現在の勤務先(雇用形態は業務委託です)の発行物、店舗での営業内容、Instagram等でのSNSでの発信内容、および各種活動とは一切関係しておりません。また、当方の自然感や政治・文化的な主義主張もまた必ずしも勤務先のそれと一致するものではありません。

当方勤務先のあらゆる事業・活動内容につきまして、「首都圏生きものめぐり」主宰者としては一切お答えしかねますので、あらかじめご了承ください。また、特定の政治的・文化的な価値観の押しつけやそれに関連する各種活動への勧誘等は、従来どおり、本講座におきましては一切いたしませんことを、ここに明記させていただきます。

今後とも「首都圏生きものめぐり」を何卒よろしくお願いいたします。