バスを乗り継げば、最速9:20には現地到着可能(稲敷市・浮島) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

何も知らずに写真を見たら

恐らく10人中8人くらいは

ここが海だと勘違いするかもしれません。

実際には霞ヶ浦、つまりれっきとした湖であり

冬のオオヒシクイ撮影以来となる

久しぶりの茨城県訪問記録でございます。

狙いはもちろん、秋の名物であるシギ・チドリです。

 

前回は江戸崎のバス停周辺を歩くのみでしたが

今回はさらにバスを1つ乗り継ぎます。

ブルーバスという小型のバスに乗って

和田公園入口バス停で下車しました。

 

予め言っておきますが非常に歩行距離が長いため

自家用車があるならそちらを利用することを強くお勧めします。

(バスの本数も少ないので事前チェックは忘れずに)

 

 

 

 

 

霞ヶ浦沿いの土手を歩いていると

カワウやサギなどがよく上空を飛んでいきます。

写真は、かなり遠方でしたがノスリですね。

 

 

 

 

 

 

20分ほど歩くと、妙岐の鼻という広大な湿原が。

冬場であればチュウヒなどがよく飛来するらしく

結構有名なバードウォッチングスポットなのだとか。

もっとも、今はまだチュウヒの季節には早過ぎますし

本命はシギ・チドリなので今回はスルーします。

 

 

 

 

 

さて、シギ・チドリはハス田(≒レンコン畑)に

出没する……という情報は入手していたものの

それが具体的にどのあたりなのかまでは

ほとんど情報が出ていません。

(ついでにレンコンの名産地なのでハス田は腐るほどある)

Web検索を駆使し「浮島」と呼ばれるエリアが

当たりやすいという情報までは入手していましたが

該当する地域だけでも歩いて回るには結構な広さ。

 

結局、稲敷大橋より東まで行ってしまいましたが

そちらのハス田では全く成果が挙がらなかったため

ちょうど来たブルーバスで西へと引き返すことに。

で、4つほどバス停を西へと遡った結果……。

 

 

 

 

 

どうにか、如何にも「出そう」な雰囲気のある

広大なハス田に到達することができました。

「浮島」で地図検索すると出てくるエリアの内

南端の辺りに広がっています。

 

 

 

 

 

天気も良く、あまり風もなかったので

シギ・チドリの撮影には良好な環境。

ただ、エリアを絞り込んだとは言え

それでもかなりの広さを有しているため

ひたすら望みのありそうな場所を求めて

さ迷い歩き続けました。

 

 

 

 

 

オオタカが出現。

ポールの上に陣取って獲物を探しています。

もちろん収穫ですが、本命ではない…どころか

本命のシギ・チドリにとっては惑う事なき天敵

こんなのがいたら逃げ出してしまいます…(;^_^A

 

 

 

 

 

さらにチョウゲンボウまで出現。

スマン、猛禽はもう今日は勘弁してくれ……

甚だ身勝手なことを考えつつ、次へ次へ。

 

 

 

 

 

 

民家に面した水路にカワセミが出現。

まあ、昨今都心部でも普通に出合える鳥だけに

これだけの農耕地帯なら「いて当たり前」ですけどね。

 

 

 

 

 

そして、バス停から歩くこと約1時間30分。

ようやくセイタカシギに会うことができました。

1羽だけで、同じハス田をウロウロと。

 

 

 

 

 

さらに別のシギも登場しましたが

かなり距離があった上に激しく逆光だったので、

Photoshopで限界まで加工しても識別は不可能です。

 

 

 

 

 

しかし、これならば十分識別可能。

図鑑等で調べた結果、タカブシギだとわかりました。

本ブログでは新顔のシギということで

これだけでも十分に「来た甲斐がある」というものです。

 

遭遇率・・・2 (伊佐沼にも来ることがあるらしい)

インパクト・・・3 (少なくともセイタカシギよりは小さめ)

美しさ・・・3 (羽の白い斑点が特徴)

俊敏性・・・4 (飛んで逃げる時は俊敏です)

知名度・・・3 (シギチファンなら名前くらいは知っている人も多い)

 

淡水域を好む傾向があるらしく

上記の通りたまに伊佐沼に出ることもあるそうです。

この日、浮島では何度かエンカウントしておりますので

この界隈では至ってメジャーな存在なのかも?

 

 

 

 

 

頭部の羽毛の模様がハッキリしませんが

こちらも恐らくはタカブシギと思われます。

背中の白い斑点が散りばめられたような模様が

キアシシギやクサシギなどの近似種との識別ポイントだとか。

 

 

 

 

 

腰まで水に浸かって行水する

アオアシシギと思われる個体。

この時期、刈り取られた後のハス田は

基本的にシギでも十分足がつくくらいの

水位しかありません。(もちろん多少の差はあるでしょうが)

 

 

 

 

 

より大型のサギの仲間であれば

ほとんど問題なく歩けるレベルです。

なお、都心部と違って人慣れしていないのか

ここのサギたちは私が近づくと

あっという間に飛んで逃げてしまいます。

(下手するとシギチより警戒心が強いかも)

 

 

 

 

 

恐らく今年最後になるであろうツクツクホウシ

夕方、バスを待っている間に遭遇しました。

 

 

 

 

 

巣を張ったオニグモ。非常に小さなハエや蚊などを

大量に捕食しているように見えますが、真相は如何に?

 

 

 

 

 

最後、帰りのバスに乗る直前にもう一度覗いてみると

上記のセイタカシギは相変わらず同じハス田に残っていました。

夕日を浴びながら、真っ直ぐにこちらを見ております。

ジーッと、このまま1分間ほど。

 

 

 

何か私の後にくっついていたんだろうか?

心当たりが2件ほどry

 

 

 

 

【10/1 稲敷市・浮島で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオアシシギ、アオサギ、オオタカ、オオバン、カワウ、カワセミ、コサギ、セイタカシギ、セグロセキレイ、ダイサギ、タカブシギ、チュウサギ、トビ、ノスリ、ハクセキレイ、メダイチドリ、モズ

昆虫類・・・アオバハゴロモ、アオモンイトトンボ、アカボシゴマダラ、アキアカネ、イチモンジセセリ、イボバッタ、ウラナミシジミ、オニグモ、オンブバッタ、キタテハ、クルマバッタモドキ、コバネイナゴ、シオカラトンボ、セイヨウミツバチ、ツクツクホウシ、ツチイナゴ、ツマグロヒョウモン、トノサマバッタ、ノシメトンボ、ヒカゲチョウ、ホソハリカメムシ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ

その他・・・アメリカザリガニ、スクミリンゴガイ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年11月20日(日)に開催いたします。

 行先は「石神井公園」でございます。

 (白子川は今回行かないことになりました)

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。