なんか大分久しぶりに来た気がします。
宮ヶ瀬湖畔園地です。すぐ目の前に早戸川林道があり、
年間を通じてバードウォッチングの名所となっています。
知っての通り本ブログにおいては
バードウォッチングは冬の嗜みと半ばなりつつありますが
ここは生息する鳥の数が多いこともあり
葉の茂っている夏~秋でも例年一定の成果が見込まれます。
…………基本的には(弱気)。
林道にて。恐らくこれは昨年の台風の影響ではないかと。
ちなみに右のこの石(岩?)、仮に直撃でもしようものなら
人間はもちろん即死。車であっても廃車は免れないでしょう(汗)。
実は湖畔園地から早戸川林道を抜けた先の公道が
一部通行止めになっておりまして、園地に戻る際には
そのまま林道をUターンするしかなくなっております。
不便ですが、林道のこの惨状を考えますと
私が思っている以上に事態は深刻で、
むしろ林道を歩けるだけでも感謝するべきなのかもしれません。
さて、せっかく遠路はるばる宮ヶ瀬まで来たのですから、
鳥にせよ虫にせよ「山らしい」ものを撮りたいところ。
でも、どういう生きものが「山らしい」のか?
熱心に撮っていたら「そんなの東京の街中にも普通にいる」と
判明してしまうのはちょっと寂しいものがあります。
ここ数年宮ヶ瀬に足を運んでいるのは、
頻出すると噂のアナグマが狙いだったりしますが
大分前に一度ばったりエンカウントして即逃げられてしまって以降
まだ一度も出合えていません。(もちろん撮影もできていません)
アナグマは無論平地の里山にも生息していると聞きますが
出合いやすさという点で考えると、
立派に「山らしい」生きものと言えるのではないでしょうか?
では昆虫はどうなのか?
上のチョウはスミナガシ(左)とカラスアゲハ(右)ですが
後者は比較的平地でも姿を見かけやすく
前者は今のところ山地ないし丘陵域でしか姿を見ていません。
「山らしさ」で5段階の評価を振るとするならば
スミナガシは4、カラスアゲハは2~3といったところでしょうか?
これは山ならではと言えるのかどうか不明ですが
今回初めて撮影した新顔の蛾です。
キマダラオオナミシャクといいます。
遭遇率・・・2 (絶滅危惧種というわけではない)
インパクト・・・2
美しさ・・・3 (こうして開いた翅を見ている分にはチョウ顔負け)
俊敏性・・・3
知名度・・・2 (図鑑には載っているけれど、覚えている人は少なそう)
野鳥については、声は聞こえるもののなかなか出てきてくれず
辛うじてまともに撮れたのはキビタキ♂1羽だけ。(左)
あとは、証拠写真レベルですがカケスにも遭遇しました。(右)
いずれの鳥も山でなければ撮れないわけではないのですが
とりわけカケスは都心では観察しにくい鳥だったりします。
「山らしさ」でいうならキビタキは3、カケスは4といったところでしょうか。
遥か彼方に、薄っすら見えた二ホンジカ(山らしさ5)。
この後あっという間に森の奥へと消えてしまいました。
……ぶっちゃけ野生の哺乳類なんて大抵こんなもんです(汗)。
去年のカモシカやサルがイレギュラーだっただけです……。
久々に撮った気がするミヤマアカネ。
ミヤマ(深山)という言葉を冠する割には
奥まった山地でなくても割と出てきやすいトンボ。
ただ、それでも都心で観察できるような種ではありません。
山らしさは3~4といったところでしょうか?
林道を引き返して宮ヶ瀬湖畔園地に戻り、昼食へ。
生きものに山らしさを追求する一方、
食事もせっかくなら山ならではのものをいただきたいもの。
好物の獅子鍋定食もあったのですが、
あればかりというのもブログのネタとしてはよろしくないので
この日は川魚定食をいただきました。魚はアユです。
(一応、カレーやラーメンなども提供はしています)
湖畔園地の雰囲気は相変わらず長閑……なのですが
奥のビオトープの方は一部土砂が積もっていて足場が悪くなっていました。
これもやはり昨年の台風の影響なのでしょうか?(右写真参照)
立入禁止になるほどのものではないにせよ、
柔らかい土に足を取られないよう、少々気を付ける必要がありました。
ようやく秋らしい雰囲気になってきた9月中旬。
でも、この時はまだ結構暑かったです。
湖畔園地では初めて会った気がするハンミョウ。
でも確かに、近くに小川が流れる舗装されていない道ということで
彼らの好む環境条件は整っていましたから
いたとしても何ら不思議はなかったりします。
本ブログでは横浜自然観察の森の記事などによく登場していますが
あの辺は「山」とは少々言い難いものがあるかも?
でも完全な平地の都心部で観察できるような昆虫でもないので
山らしさというなら3~4点くらいかと思われます。
昔はよく墓地で観察できたと聞きますけれど……
本当にいるんでしょうか? 小川の傍以外では見たことないんですが。
小川の岩の上に、ミヤマカワトンボが2匹。
つがいでしょうか? それともまだアプローチ中か?
鼈甲のような翅の色が美しく、初見時には目を奪われること間違いなし。
本種もミヤマ(深山)と名前にありますが、ミヤマアカネと比べると
確かにほとんど山の中でしか会えず。純粋に山らしい昆虫と言えます。
山らしさは4~5点と言ったところでしょう。
ちなみにここ以外ですと、
高尾山の登山道横を流れる小川なんかで見られます。
お馴染みのクルマバッタ。
そういえば昔クルマバッタを初めて撮影したのは、この湖畔園地でした。
あの当時はこういう山地でないと会えないものだと思い込んでいましたが
武蔵丘陵森林公園や、あるいは荒川の土手なんかでも見られるとわかり
自分の中では大分ポピュラーな存在になりつつあります。
(それでもトノサマバッタに比べると分布域は限られます)
平地に近い荒川土手で観察できていることもあり(詳細は後日)
山らしさは2~3点といったところに落ち着きます。
ただ、この辺りの草地では平地と比べて明らかに遭遇率が高く
湖畔園地を訪れた際には必ず本種を探して撮るようにしています。
マヌケ面のカルガモ
(食事中だからこんな顔になってしまっただけですが)
山らしさ? 当然1です。
最後に、小川の近くにこんなカエルが。
ゴツゴツしたイボだらけのフォルムで、
一見ヌマガエルのようですが……。
これはツチガエル。その昔平地の田んぼで見られる奴も
本種だと勘違いしていたことがあり(あれは全部ヌマガエルの模様)
個人的に大恥をかかされた(と思っている)因縁のカエルです。
お前が勝手に勘違いしただけだろと言われればそれまでですが
上から見ているだけだと識別は難しいのですが
もし確かめたいのであれば、一度捕獲して引っ繰り返してみましょう。
お腹に斑模様があったらツチガエル。真っ白ならヌマガエルです。
上の写真ではたまたまちらとお腹が見えて斑が確認できたため
ツチガエルであると判断することができました。
山らしさという観点では……今の所ここ以外では撮れていないので
4~5点といっていいんじゃないかと思っております。
で、結局この日もアナグマには会えずじまい。
一体どこにいるのやら……と思う一方
仮に会えたとしても撮る前に逃げられる可能性は高く
その時は2倍ダメージを受けそうな嫌な予感もしております。
【9/11 早戸川林道~宮ヶ瀬湖畔園地で撮影した生きもの】
鳥類・・・エナガ、カケス、カルガモ、カワウ、キビタキ、セグロセキレイ、トビ、ハクセキレイ、モズ
昆虫類・・・アキアカネ、アブラゼミ、イチモンジセセリ、ウラギンシジミ、エンマコオロギ、オンブバッタ、カラスアゲハ、キタキチョウ、キマダラオオナミシャク、キンケハラナガツチバチ、クマバチ、クルマバッタ、クルマバッタモドキ、コバネイナゴ、コミスジ、サビキコリ、シオカラトンボ、シマアメンボ、ショウリョウバッタ、スジクロシロチョウ、スミナガシ、ダイミョウセセリ、ツクツクホウシ、ナミテントウ、ハンミョウ、ヒナバッタ、ヒメウラナミジャノメ、ホシササキリ、ホシホウジャク、マダラバッタ、マユタテアカネ、ミヤマアカネ、ミヤマカワトンボ、ミンミンゼミ、ムネアカオオアリ、ヤマサナエ、ヤマトシジミ、ヤマトフキバッタ、ユウマダラエダシャク、ルリタテハ
その他・・・ウキゴリ、ツチガエル、ニホンカナヘビ、二ホンジカ、ニホントカゲ、ミミズ
【9/11 早戸川林道~宮ヶ瀬湖畔園地で捕獲したポケモン】
アリアドス・・・1
イーブイ・・・1
ガーディ・・・1
カブルモ・・・1
コノハナ・・・1
スコルピ・・・4
ソルロック・・・1
タマザラシ・・・1
ドガース・・・1
バスラオ・・・1
ピッピ・・・31
フシデ・・・1
ブルー・・・1
マメパト・・・2
マンキー・・・1
ミツハニー・・・11
ムックル・・・1
宮ヶ瀬湖畔園地がピッピの巣になっていました。
アクセスが困難で半ば陸の孤島みたいな立地になっているものの
ちゃんとした公園ゆえ、巣が設けられているようです。