オオセイボウの方が奇麗とか言ってはいけない(小山田緑地) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

実家の姪とその母(私の妹)、祖母(私の母)を連れて

この日は小山田緑地に行ってまいりました。 運転は妹ですが

(顔は伏せましたが、大分前に小網代の森の記事で一度姪は登場しています)

昆虫採集が好きで夏休みの宿題も昆虫ネタにしたいという姪のため

普段とは違い、午前中に到着。ゆっくり緑地を巡ります。

 

 

 

 

 

緑地の入口近くでいきなり姿を見せたニホンアカガエル

左下に見えているのは、恐ろしく大きなミミズです。

グロ過ぎたので頭の部分以外は隠しています。

ウシガエルも侵入してきてはいるようですが

それでもなおしぶとく生き残っているのは嬉しいことです。

 

ちなみに後で帰りに同じ場所を見に来たところ

カエルは当然移動していなくなっていましたが

ミミズは溺死(?)していました。 水中では生きていけないらしい

 

 

 

 

 

 

3年前に幸せの青いハチ(ブルー・ビー)を撮影して以来

毎年真夏にここを訪れていますが、今回も昆虫の数・種類が全体的に多く、

この日もオオカマキリ(左)やスジクワガタ(右)などが出現。

環境の良さは相変わらずのようです。ちなみに今年の初クワガタだったり。

 

 

 

 

 

 

広場の方では、クルマバッタ(右)も健在でした。

 

梅雨が明けて一気に高温になり、こういう開けた場所は特に注意が必要。

ましてや今回は子供連れだったので、結構気を遣いました。

飲み物や塩タブレットなどは余分なくらい持参していますが

その方が精神的な余裕も生まれるので、観察・散策に集中できます。

 

 

 

 

 

例年通り、クルマバッタ(メス)を手に持ってみた。

(もちろん捕まえるのも手でやっています)

ちなみに上のような状態だと、飛んで逃げることができません(笑)。

彼らバッタはジャンプをするための後ろ脚が生命線であり

これで勢いよく「跳ばない」と「飛べない」のです。

写真のように踏み切りのできない状態なら、

ちゃんと押さえなくてもほぼ逃げられることはありません。

 

 

 

 

 

ジャコウアゲハのサナギ。いつぞやの浮間公園近くのマンションと同じく

ある特定の箇所に集中している傾向がありました。

あんまり多いとぶっちゃけキモいんですけどね(大汗)。

 

さてさて、お目当てのブルー・ビーは……。↓

 

 

 

 

 

おお、いましたいました。

3年前の初撮影時と全く同じ場所で、複数体を確認。

正式名称はルリモンハナバチ。黒地に青の縞模様が特徴です。

 

先日、鎌倉でアオスジハナバチを新顔登録しましたが

あのハチは腹部が青と黒の縞模様になっているのみで

ちょっと目立ちにくく、認知度もあまり高くはありません。

一方でこのルリモンハナバチは、見ての通り青味が全身に及び

その美しさゆえにそこそこ認知されています(知名度3くらい)。

熊本方面では、震災後に再び姿を現して一時ニュースになったりと

注目されやすく、ファンも多いと聞いています。

 

ただ、同じ青いハチとしては

やはり人気・知名度共にオオセイボウ圧倒的に

あのハチ目当てでカメラマンが花畑に集まるレベルですからね。

やはり金属光沢の有無は大きいみたいです……。

 

 

 

 

 

まあしかし、このルリモンハナバチも日本人受けしやすい配色。

希少性という点では、オオセイボウよりむしろこっちの方が上という人も。

もし見かける機会がありましたら欠かさず観察(撮影)を!

 

ちなみにオオセイボウも本種もオミナエシが好きという共通点があります。

もっとも、この花はどの昆虫にも基本ウケが良いのですが……。

 

 

 

 

 

曲がりなりにもハチであるルリモンハナバチよりも

姪はこういう手に持って観察できる生きものが好きなようです。

カナヘビが上ってきても慌てず騒がず。むしろ喜んで観察します。

(まあ確かにカマキリなんかよりは御しやすいかもしれません)

 

 

 

 

 

アマガエルだって手で持てる姪。

もちろん毒があることは事前に伝えておきましたし

触った後にはしっかりと手を洗っておりました。

 

アマガエルの毒は、目に入ると最悪失明の恐れもある強烈なもの。

ただ、かと言って「絶対触っちゃダメ」みたいな言い方をするのは

私は違うのではないかと思っています。

それをやってしまうと「正しく怖がる」ができなくなるから。

 

幸いそういう大人は姪の周りにはいないようなので安心。

今のこの時期に「体験」を積んでいるか否かは、

10年後辺りから大きく影響してくる……といいなと思います(弱気)。

 

ちなみにこの写真と上に出ているカナヘビが掴まっているのが姪の手で

それ以外の写真に出ている汚い手は全部私です。一応念のため。

 

 

 

 

 

Facebookには一足先にアップした

悟り Part3

 

……悟りを開けるのはカエルだけなんだろうか。単にポーズの関係だとは思いますが。

 

 

 

 

 

トゲアリにも遭遇しました。

昨年、四季の森公園(里山ガーデンのお隣)で会った新顔であり、

良好な森環境があってこそ生きられるアリということで

撮れると結構嬉しい昆虫だったりします。

 

今年は里山ガーデンの春オープンがなかった上に

しばらく県境を跨がなかったため、まだ撮れていませんでした。

秋には再び里山ガーデンがオープンする予定らしいので

(Webサイトには秋に向けて整備中とあります)

その時に忘れずチェックしておきたいところです。

 

 

 

 

 

最後に、トトロのトンネルみたい(姪曰く)な散策路です。

ちなみにトトロの舞台モデルになったという狭山丘陵にも

先日金曜ロードショーで放送された翌日に行ってきました(これは1人で)。

そちらも色々収穫がありましたので、また近日中にお送りします。

 

以上、3時間程度の散策で相当数の昆虫とカエルに出合えて

姪も満足してくれたようでした。ただ、これがスタンダードだと思うと

今後家近くの都市公園くらいでは満足してくれなくなるかもしれません(汗)。

(一応補足として、昆虫等は持ち帰らずすべてその場で逃がしてあげました)

 

 

 

【8/9 小山田緑地で撮影した生きもの】

昆虫類・・・アブラゼミ、アメンボ、エンマコオロギ、オオカマキリ、オオシオカラトンボ、オオヒラタシデムシ、オンブバッタ、カノコガ、キンケハラナガツチバチ、クビキリギス、クルマバッタ、クルマバッタモドキ、クロカナブン、コチャバネセセリ、コバネイナゴ、コミスジ、ササキリ、サトキマダラヒカゲ、シオカラトンボ、シオヤアブ、ジガバチ、ジャコウアゲハ(蛹)、ジャノメチョウ、ショウリョウバッタ、ショウリョウバッタモドキ、スジクワガタ、セイヨウミツバチ、センチコガネ、テングチョウ、トウキョウヒメハンミョウ、トゲアリ、ナキイナゴ、ナナフシ、ヒシバッタの一種、マメコガネ、ヤマトシジミ、ヤマトフキバッタ、ルリモンハナバチ

その他・・・トビズムカデ、ニホンアカガエル、ニホンアマガエル、ニホンカナヘビ、ニホントカゲ、(巨大)ミミズ

 

★現在、生きもの探索ツアー開催に向けて準備中! ご期待ください。m(_ _)m