ドラゴンフライ が あらわれた!(国営昭和記念公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

さすがに5匹で出てきて炎を吐きまくるトンボはいない……ハズ。

 

 

 

 

 

前回の武蔵丘陵森林公園と同様、ここも「国営公園」なのですが

武蔵丘陵ryが名前の通り森林を中心としているのに対し

昭和記念公園は水場・広場・森林・遊び場・アクティビティが

バランスよく配置されている総合公園という印象があります。

 

特に水場は湿地から大きな池までと幅広いため

武蔵丘陵と比べるとドラゴンフライ……もといトンボの出現率が

明らかに武蔵丘陵よりも高い傾向にあります。

(一応、トンボの英訳がドラゴンフライね)

毎年ここでキイトトンボチョウトンボを撮影するようにしていますが

長梅雨の明けた直後で、果たしてどこまで成果が得られるのか……?

 

 

 

 

 

湿地に植栽されているサギソウ

本来であればこの時期はサギソウの展示会が実施されるのですが

如何せんコロナ禍なものでそうした催しは中止に(汗)。

ただ、園内に植えられている株については普通に開花していましたし

株数が減ったとかそういうことはありませんでした。

 

 

 

 

 

 

広場のシンボルたる大ケヤキの木では、

何人かがテントを張りピクニックを満喫していました。 寄らば大樹の陰

この大ケヤキをモチーフしたらしい「ケヤキソフト」というものが

近くの売店で売っておりましたので、早速買い食いしました。

味は見た目通り抹茶です。まあケヤキ味と言われても困りますし(爆)。

 

 

 

 

 

 

さて、上記の通りトンボがここのメインディッシュとなりますので

早速探してみるとしましょう。お馴染みのショウジョウトンボ(左)に始まり

ここではマユタテアカネ(右)が林縁によく出現します。

 

 

 

 

 

目標の一つであったチョウトンボにも、今年はすぐ遭遇できました。

前回の武蔵丘陵ryでも撮れてはいますが、こちらの方が数が明らかに多く

近距離での撮影もしやすいです。翅の美しさは相変わらず。

 

このトンボ、よく草の先端でこのようにケツを持ち上げていますが

縄張りの主張か?と思いきや、どうやら日光を浴びる面積を縮めて

体温調節をしているのだとか。要するに暑さ対策の一環みたいです。

(一応、このトンボ以外でもケツを持ち上げている種はよく見ます)

 

 

 

 

 

このチョウトンボ、飛び方はチョウと同じくヒラヒラゆっくりしており

虫取り網さえあれば捕獲は容易……なのですが

この公園は網の持ち込みが禁止されていますし

知っての通りそもそも私は網など持っていないので

近くに止まった個体の後ろからそ~っと手を近づけ

翅を掴んで捕獲しました。何気に本種を捕まえたのはこれが初めて。

 

初めて手に持ってみた感想ですが……この美しさはやはり感動モノ。

ただ、意外と力が強くうっかりすると飛んで逃げてしまうため

逃がさないよう、それでいて潰さないよう微妙な力加減が求められます。

(でも上写真の撮影後、5秒で逃げられました)

 

 

チョウトンボの撮影に夢中になっていると、

すぐ近くを親子連れが通過。で、子供の方が一言。

「ねーパパ、黄色くて細長いのがいっぱいいるよ~^^」

 

黄色くて細長いの……↓

 

 

 

 

 

うむ、確かに黄色くて細長いのですな。

これ以上的確に外見を捉えた表現はありますまい。

 

ちなみにコイツ、イトトンボの割には身体が太めです。

だからこそ子供の目でも飛んでいるシーンを確認できたのでしょう。

「キイト(黄糸)」だけに目立ちやすいですけどね。

 

 

 

 

 

 

黄色くて細長いのの交尾シーン。ここでは2枚しか掲載していませんが

公園内のある一部の池で大量に交尾個体を確認しています。

昨年の同時期も同じく相当数を確認できましたが、

昨年秋の大台風、今年の長梅雨を経てもなおちゃんと生き残っていて

正直安心しました。(分布が局所的なトンボですので)

 

 

 

 

 

そんな黄色くて細長いのですが、他のトンボと同じくちゃんと肉食。

コバエを咀嚼しているシーンを撮ってしまいました。

(食事中は顔が凶暴に見えてくるから不思議  角度の問題かもしれませんが

 

 

 

 

 

ちなみにこれは未成熟の個体らしく、色は緑色。

これだと草に紛れてしまい、草原では見つけづらいかも?

 

 

 

 

 

1匹だけでしたが、こんな青くて細長いのにも遭遇しました。

一見すると本ブログ既出のオオアオイトトンボのようにも見えますが

どうやら(オオのつかない)アオイトトンボのようです。

何気に本ブログでは新顔となります。(のハズ)

 

遭遇率・・・3

インパクト・・・3

美しさ・・・4 (オオアオイトトンボに準じます)

俊敏性・・・3

知名度・・・2 (図鑑には載っている)

 

イトトンボの中では結構大型なので

飛んでいればすぐに気づくと思われますが

黄色いのと比べるとここでは数が少ないみたいです。

 

 

 

 

 

 

日本庭園にて。何故か岸辺近くに営巣してしまったカイツブリ(左)と

交尾中のギンヤンマ(右)にも遭遇しました。

今年は妙にギンヤンマの交尾シーンをよく見る気がしないでもない。

 

 

 

 

 

みーたーなぁ?

けけけっ  いきてかえすわけにはいかぬぞえ!

 

 

 

 

 

雑木林ではギボウシが多数自生(だろ?)していました。

日陰を好む植物ですので、まあ不思議はありません。

ちなみにギボウシにはいくつか種類があるのですが

その辺の細かな識別につきましてはまた機会がありましたら……。

 

 

 

 

 

 

真夏の猛暑日でありながら、花壇周辺には結構な数の人が。

もちろん日陰よりも熱中症リスクは高いのですが

それでも引き寄せられるのが「花」の力……ということか。

 

かつては花の端境期みたいに思われていたこともある真夏ですが

近年はヒマワリ(左)以外にも開花する植物が多数作出されており

逆にこの時期だからこそ楽しめる花風景も増えつつあります。

 

 

 

 

 

俗に「夏花(なつはな)」と呼ばれるこれらの花は

各々の背丈はあまり大きくないものの(一部は除く)

組み合わせ次第で多彩な色の演出ができるというメリットがあります。

あるいは前回の武蔵丘陵ryのコリウス畑のように

同じ植物で色の違うものを組み合わせるということも可能。

暑い時期が続きそうなこれからの時代には、まさにドンピシャかもしれません。

 

また、ペンタス辺りは昆虫を呼ぶ上でも有用だったりします。

実際去年、ペンタスで吸蜜するホシホウジャク等を何匹も見ていますしね。

 

 

 

 

 

 

あと1つ驚かされたのが、公園内のとある一角に

ニホンアカガエルが多数出現していたこと。右は陸に上がった直後かも?

知っての通り、このカエルは森と水場の両環境が健全に整っていないと

生きることができず、近年首都圏では数を減らしていると言われています。

 

言い換えるならば、本種が安定して観察できるということは

公園全体で見てある程度の良好な環境が保たれているということ。

そういうこともあり、このカエルを見ると自ずとテンションが上がります。

 

昭和記念公園では、一部の池に外来のウシガエルが侵入してきてはいますが

どうか負けずにこのまま命を繋いでいってもらいたいものです。

 

 

 

 

 

これは……ある意味で先程のチョウトンボとは真逆と言いますか

日光の当たる面を広くして日向ぼっこしている、と思われます(汗)。

前にも書きましたが、変態チックなポーズにも見えます。

 

 

 

 

 

最後に、帰り際に再びギンヤンマに遭遇。

しかも産卵・交尾中でないにも拘らず静止しています。

これはラッキーとカメラを向けて夢中でシャッターを切りました。

が……。↓

 

 

 

 

 

妙に静止時間が長いと思ったら、

別の小さいトンボ(マユタテアカネ?)を喰っていました。

つーか頭ちょん切れてるし。

 

たまに忘れられることがあるようですが、

トンボはカマキリと同じく獰猛な捕食者です。

しかも牙が強力。もしオニヤンマ・ギンヤンマ辺りを捕まえた際には

極力顔に手を近づけないようにしましょう。最悪流血沙汰になります。

 

 

 

 

【8/2 国営昭和記念公園で撮影した生きもの】 赤文字はトンボの仲間

鳥類・・・アオサギ、カイツブリ、カルガモ、ヒヨドリ

昆虫類・・・アオイトトンボ、アオスジハナバチ、アオドウガネ、アオバハゴロモ、アカスジカメムシ、アカボシゴマダラ、アブラゼミ、アメンボ、イボバッタ、ウチワヤンマ、ウリハムシ、オオカマキリ、オオシオカラトンボ、オンブバッタ、キイトトンボ、キマワリ、キンケハラナガツチバチ、ギンヤンマ、クマバチ、クロイトトンボ、クロバネツリアブ、コシアキトンボ、コバネイナゴ、コフキトンボシオカラトンボ、シオヤアブ、ジャノメチョウ、ショウジョウトンボ、ショウリョウバッタ、チョウトンボ、テングチョウ、ニイニイゼミ、ニホンミツバチ、ハイイロゲンゴロウ、ハサミムシ、ヒメウラナミジャノメ、プラタナスグンバイ、ベニシジミ、ホシササキリ、ホソヘリカメムシ、マメコガネ、マユタテアカネ、ミンミンゼミ、モンキチョウ、ヤマトシジミ、ルリジガバチ

その他・・・ウシガエル、ニホンアカガエル、ニホントカゲ、ミミズ、メダカ

 

 

【8/2 国営昭和記念公園で捕獲したポケモン】

コモルー・・・1

タツベイ・・・11

チルット・・・15

ドーミラー・・・1

ナックラー・・・35

ハーデリア・・・1

ビブラーバ・・・1

フカマル・・・3

ホエルコ・・・1

ミニリュウ・・・49

リングマ・・・1

 

※ドーミラー、ハーデリア、リングマ以外は

 ドラゴン系または進化後にドラゴン系になります。

 

 

★現在、生きもの探索ツアー開催に向けて準備中! ご期待ください。m(_ _)m