なんか今年は珍鳥情報が多い気がする件(さいたま市見沼区某所~見沼自然公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

題字の通り、通常毎年飛来することのない「イレギュラー」な鳥の飛来が、

今年は首都圏でも妙に多いように感じます。三浦半島のクロガモもその一種ですし、

バードウォッチャーの皆さんのブログでもそうした「珍鳥情報」をよく見かけます。

今回ご紹介する鳥もその1種で、今年ブログ等で登場する頻度はそれなりに高い一方、

昨年までは一度たりとも名前を聞いたことのない鳥でした。

(手元のポケット図鑑にも載っていません)

 

 

 

 

 

 

その珍鳥が現れるのは、埼玉県さいたま市見沼区のとある田園地帯。

(大人の事情につき具体的な場所はぼかします。すみません)

写真のようにトウダイグサ(左)やカントウタンポポ(右)などが畔に生えており、

地味ながらちょっとした「お花畑」になっています。

 

 

 

 

 

ポイントまでは、最寄りのバス停からこういう小道をしばらく歩く必要があります。

とはいえせいぜい10数分程度ですし、誰も近寄らない人外魔境とかではないので
とくに自家用車持ちの方にはアクセスしやすい場所だったりします。

 

 

 

 

 

汚い穴だなぁ(棒)

 

別段悪意はないです。コイツが勝手に尻を向けただけです。

 

 

 

 

 

上の尻を向けているのはただのモズですが、

ではこちらは何か? 見た目はモズによく似ていますし、実際同じ仲間ですが

本種は通常茶褐色であるはずの部分が灰色になっています。

これこそが今回探し求めていた珍鳥、オオカラモズ(大唐百舌)です。

 

遭遇率・・・1 (そもそも日本には滅多に飛来しない)

インパクト・・・3 (無印のモズよりも若干大きい)

美しさ・・・3

俊敏性・・・4

 

 

名前の通り朝鮮半島北部や中国に暮らしている鳥らしく

日本にはごくごく稀に冬鳥として飛来するらしく、レア度は非常に高い模様。

実際、出現ポイントのカメラマンの数はとんでもないものでした。

(最盛期の舞岡公園でもあそこまで集まらないだろうというレベル)

 

野鳥のレア度の高さとカメラマンの数はきれいに比例します。

ラーメン屋の行列の長さと同じくらい(?)顕著です。

 

 

 

 

 

行動半径が限られているらしく、畑のある一角で木や杭などを足場にし、

時折無印のモズと同様に地面に降りて採食していました。

食性などもあちらと同じく、動物食なのでしょう。

串刺し……もとい「はやにえ」を作るのかどうかはちょっと不明です。

 

 

 

 

 

近くの木にとまっているオオカラモズ(上)とヒヨドリ(右下)。

無印のモズはヒヨドリよりもやや小さいのですが

こちらはほぼ同じくらいのサイズ。

名前に「オオ(大)」と入る通り、モズよりも大きいのです。

 

 

 

 

 

光の当たり具合の都合上、なかなか鮮明に撮るのは難しかったです。

結構距離もありましたしね。

 

 

 

 

 

光の量などを調節し、一番クリーンに撮れたのがこちら。

枝の影がかぶってしまったのはまあ大目に見てください(汗)。

 

まだ外出自粛の要請が出る前の話でしたし、

別に「密」になるほどの環境でもないので目くじらを立てる必要もないでしょうが

とにかくこの鳥に関しては、来年来るという保証がどこにもないので

今年の内に確実に写真に収めておく必要がありました。

(もしかしたら一生見る機会がないかもしれません。過言でなく)

1回の訪問で撮影に成功したのは、正直かなりの幸運だったかもしれません。

 

 

 

 

 

そういうレア度の高さゆえか、撮影マナーを逸脱してしまう人もいるのか

現場にはこんな注意書きも(汗)。

 

 

 

 

 

ちなみに近くに無印のモズも現れ、いつぞやのハクセキレイよろしく

存在をアピール(?)していましたが、ことごとく無視されていました……。

かわいそうなので1枚撮っておきました

 

 

 

 

 

 

時間が少し余ったので、オオカラモズ撮影ポイントから

以前にも紹介しました見沼自然公園に向かって歩きます。

この時点ではまだサクラはほとんど咲いていませんでしたが(左)

ベニシジミ(右)などが飛ぶ姿をあちらこちらで見かけましたし

着実に春らしくなりつつあるのを感じました。

 

 

 

 

 

上記のサクラ並木を道なりに歩いていくと、やがて見沼自然公園に到着します。

「密」にはなっていないものの、天気がいいためか結構人は出ていました。

 

……正直、この程度ではコロナの感染に繋がるとは思えないのですが(汗)

東京の感染者数が増えている今、次の週末以降でどういう沙汰が下されるか

非常に気になります。引き続き情報収取が必要ですね……。

 

 

 

 

 

見沼自然公園の池にて。ヒドリガモオナガガモオオバンが大半を占める中

1羽だけトモエガモ♂が混じっていました。これは嬉しい。

過去、♂は新宿御苑で数回見かけてはいますが

まだカメラを新調する前でなおかつ光も足りなかったため

ここまで鮮明に撮影することは叶いませんでした。

 

 

 

 

 

トモエガモをさがせ!

(クリックで拡大して探してみましょう)

 

 

 

 

 

正面向きできれいに並んだヒドリガモ(左)とトモエガモ(右)。

このアングルだとトモエガモの美しさが半分も発揮されません(汗)。

 

サイズは見ての通り、ヒドリガモの方が一回り大きいです。

 

 

 

 

 

恐らく、これが一番鮮明な1枚です。顔の巴模様がくっきりと撮れました。

この鳥は新宿御苑で何年か観察できていることからもわかる通り

レア度はやや高いですが「珍鳥」というほどではありません。

ただし人気種であることは間違いなく、多くのバードウォッチャーを募る鳥ではあります。

 

 

 

 

 

見沼自然公園でポケGOを起動。

ジムやポケストップの数はそこそこといったところ。

以前訪問した時より若干増えたかな?というレベルです。

ちなみにオオカラモズのいる辺りは公園ではなく田園地帯なので

ポケGOを起動しても収穫はありません。

 

 

 

無事にオオカラモズを押さえられたのみでなく、トモエガモも撮影成功。

この日は休日ながら仕事帰りだったため、現地に着いたのは14時くらいでしたが

十分すぎるくらいの収穫がありました。

 

 

 

 

 

 

最後にちょっとしたおまけ。

これは朝、仕事で群馬方面に向かっている間にとある駅で撮影したものです。

駅前のホテルらしきビルの窓に、なんとハヤブサが止まっていました。

 

以前にも書きました通り、都会のビル街などへも徐々に侵出し始めている猛禽類。

この写真は埼玉県内ですが、もしかしたら東京の摩天楼にも来ているかも?

 

 

 

【3/20 さいたま市見沼区で撮影した生きもの】

鳥類・・・エナガ、オオカラモズ、オオバン、オナガガモ、カイツブリ、カルガモ、キジバト、コガモ、シジュウカラ、ツグミ、トモエガモ、ハクセキレイ、ヒドリガモ、ヒバリ、ヒヨドリ、ムクドリ、モズ

昆虫類・・・ベニイジミ

 

※ポケGOは集計取るの忘れました(汗)