ききききき近日中にもう一度必ず……(手賀沼) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

千葉県の手賀沼です。ここに来たのは約5年ぶりですね。

沼に焦点を当てるとあまり珍しい水鳥は期待できないのですが、

それとは別でちょっと魅力的なものが飛来するとコミミに挟んだので

久しぶりに足を運んでまいりました。

 

ちなみにこの沼、相当広いので「一周」するとなると相当困難。

その面積は多々良沼などの比ではなく

朝から1日かけてようやくまわれるくらいのレベルです。

で、そこまでしても沼で見られる水鳥はオーソドックスなものばかり……

長らく足を運ばなかったのはその辺が理由です。

 

 

 

 

 

眠っている?カンムリカイツブリ(奥の2羽)。

こういう姿勢を目にするのは何気に初めてでした。

(潜ってマトモに撮れないということはザラですが)

 

 

 

 

 

最近あまり見かけないと先日まで言っていたコガモ

沼の西側に集団を作っていました。

 

顔のメタリックグリーンが美しいのですが

如何せん朝早くて日が登りきっていなかったもので、大分くすんでいます。

 

 

 

 

 

数に物を言わせてボートを陣取ってしまうユリカモメ

これだけ乗っても、野鳥というのは非常に体重が軽いので

重量オーバーを起こすことはありません。

 

 

 

 

 

 

でも、こいつは多分かなり重いと思われます。

手賀沼の名物(?)コブハクチョウです。

完全にここに住み着いてしまっている上に人に慣れているため

右写真のように目の前を通りかかっても知らん顔です。

(さすがに触ろうとしたりすると威嚇されるようですが)

 

 

 

 

 

 

オオジュリン(ホオジロ科)と無印のホオジロです。

いずれもヨシ原の住人で、茎に掴まっている姿をよく見かけます。

でも、この辺の鳥は決して珍しいとはいえません。

 

 

 

 

 

 

沼の畔には、何とも意味ありげに設置された木製の回天椅子が。

何故こんなところに椅子があるのか? それはよくわかりません。

一応ちゃんと座ることのできる代物で、ポケストップにも指定されています。

休憩に使えるのでぜひどうぞ。

 

 

……さて、朝から沼周辺を歩き回っているものの、これといった成果はナシ。

実はこの手賀沼周辺に、コミミズクというフクロウの仲間が

多数飛来しているという情報が入っており、今回確かめにきたのですが。

早朝から沼を半周弱彷徨っても見つかりません。

具体的にどの場所に出現するのか?そこまでは記載されていないことが多いため

「まあ、行けば見つかるっしょ」 くらいに軽く考えていたんですよね。

 

が、10時半を回ったあたりでとんでもないミスを犯していたことに気づきました。

 

 

 

 

 

条件を絞って再度検索してみると、コミミズクが出てくるのは夕方頃、

しかもポイントは手賀沼の東の田んぼと明記されていました。

ちゃんと隅々まで記事読めよw

 

そもそも、フクロウの仲間は夜行性。

そんなの本来なら小学生ですら知っていることなのに

あせりのあまり完全に失念していました(汗)。

 

というわけで、昼過ぎに沼の東側に到着できるよう計算し

沼の中腹付近にある道の駅で昼食をとることにしました。

 

 

 

 

 

その道の駅に向かう途中です。

手賀沼には所々にこうして廃棄されたスワンボートが残っています。

その他にも廃屋?っぽいものが散乱していたり、ゴミが多かったりと

正直言って岸辺の環境は決して良好とはいえません。

 

ただ、水鳥達に直接的な影響をおよぼすものではないためか

カモやサギなどの数自体はかなり多く、水もそんなには汚れていません。

 

 

 

 

 

 

やっと道の駅に着きました。昼食は「野菜レストラン」なる食事処へ。

その名のとおり地元産の野菜を中心としたメニューが多く

この日は野菜カレーのセットをいただきました(右写真)。

具が見事に野菜だけです。 動物性蛋白質のないメニューを食うのは大変久しぶりです

左上はウコンのスープ、右下のはシェフお手製のニンジンのババロアです。

このババロアが優しい甘さで、なおかつニンジンの癖が残っていなくて絶品でした。

 

こうした地元産野菜のメニューというのは、

地域振興や健康促進などを目的とした側面が強く

いずれも大切なことではありますが、一方で何か「説教くささ」を感じてしまい

敬遠されることもあるんじゃないかとちょっと感じています。値段が高いこともしばしば。

しかし、今回こちらでいただいたメニューは大変美味で、レストランの雰囲気もよく

地域のため、自身の健康のためという意識を持たずとも、素直に美味しいと思えるはず。

ぜひ、手賀沼に行かれた際にはご賞味いただきたいですね。

 

 

 

 

 

腹ごしらえを終えて、一路沼の東側を目指します。

上記のとおり沼自体がやたらと広いため、目的地まで相当歩きました。

多分、道の駅から2時間弱くらいはかかったのではないかと思われます。

 

道中、岸辺にカモの大群が集まっているのを発見。

どうやらオナガガモが多かったようです。

 

 

 

 

 

足が棒になりながらも、目的地近くに到達。

時間的にまだコミミズクは出てこないので、近くをぶらぶらしていると

遥か上方の大木の頂に、明らかにカラスではない鳥のシルエットが……。↓

 

 

 

 

 

新カメラの力を借りて思い切りクローズアップしてみると

なんと、オオタカの成鳥でした。成熟した個体をマトモに撮ったのは

以前に水元公園で撮影した時以来です。 嗚呼、あの時今のカメラがあれば

 

上記のとおり数え切れないほどのカモが飛来するスポットですので

食事に困ることはないでしょう。

 

 

 

 

 

田んぼにはノスリも姿を現しました。

1羽だけだったオオタカと違い、こちらは複数個体を確認しています。

トビの次にポピュラーな猛禽類であるこのノスリ、

都心部では会うのに苦労する存在ですが、

こうした郊外の広い田園地帯では「いて当たり前」の存在なのかもしれません。

実際、似たような環境の平塚の田んぼでもよく見かけますし。

 

 

 

 

 

これまた平塚と同じで、タゲリも姿を現しました。

写真では1羽だけですが、5羽くらいの集団を田んぼで確認しています。

 

 

 

 

 

電線に止まるのは、スズメではなくカワラヒワ

もちろんスズメもいるのですが、こちらの沼東側の田んぼでは

カワラヒワの数が異様に多かった気がします。

そのほか、タヒバリが電線に止まっているのも確認しています。

 

 

 

 

 

まだ時間に余裕があったのでぶーらぶらしつつ

先ほどオオタカのいた木を見上げると、何か違う鳥が来ているようでした。

色からしてトビか?と思いましたが、尾羽が違います。↓

 

 

 

 

 

!これは……先日板倉農耕地で撮影したものの

無印のチョウゲンボウだろうと判断し後日YUIさんから指摘を受けたものの

逆光のせいで判然としなかったために新顔登録を見送りにしていた

コチョウゲンボウではないですか!(もし違ったら後でそっと教えてください)

記念すべき2020年最初の新顔です。

 

遭遇率・・・1

インパクト・・・4

美しさ・・・3

俊敏性・・・4

 

これまでに撮影してきたチョウゲンボウの写真の中に

本種が混じっている可能性もありますが、数は無印より少ないようです。

目の上にある白い班(眉毛)が無印よりくっきりとしており、目つきも違うので

近距離からの撮影ならある程度は識別できるようです。

 

そして……↓

 

 

 

 

 

写真中央、こちらに向かってくる鳥影に注目。

明かりが少なかったこともあって極めて残念な写りですが

顔の形が他の鳥とは明らかに違います。

 

 

 

 

 

一通り飛び回って、かなり遠方の看板の上に止まりました。

(具体的な場所を一旦伏せるため、看板の数字に白をかぶせました)

後姿ですし横顔ですし、超遠距離ゆえに写りもいまいちなのですが

一応、コミミズクであるという証拠写真にはなるかな。(汗)

 

遭遇率・・・1

インパクト・・・5 (正面から見るとすごい顔らしい)

美しさ・・・3

俊敏性・・・4

 

 

 

 

 

一応、顔がちゃんと見えている写真でこれでも一番解像度のよかった1枚です。

他のより良いカメラ持ちのバードウォッチャー各位は

飛んでいるシーンを鮮明に押さえていたようですが

さすがに私のカメラや腕では、明るさが落ちてくると厳しいものがありました。

やっと止まってくれてラッキーと思ったら、めっさ距離があってしかも後ろ向き……。

一応顔は撮れましたし、証拠写真にはなるのでしょうけれど

無論これで満足などできるはずもなく。(ー ー;)

 

噂によると、手賀沼東のコミミズクは今冬は例年よりも飛来数が多いそうです。

この機会に、どうにかクリーンな写真を撮りたいもの。

今回の散策で飛来ポイントは把握しましたし、2月に入ったら再度足を運びたいと思います。

 

 

 

 

【1/11 手賀沼で撮影した生きもの】

アオサギ、アオジ、ウミネコ、オオジュリン、オオセグロカモメ、オオタカ、オオバン、オナガガモ、カイツブリ、カシラダカ、カルガモ、カワウ、カワラヒワ、カンムリカイツブリ、キジバト、コガモ、コサギ、コチョウゲンボウ、コブハクチョウ、コミミズク、シジュウカラ、ジョウビタキ、ダイサギ、タゲリ、タヒバリ、ツグミ、トビ、ノスリ、ハクセキレイ、ハジロカイツブリ、バン、ヒヨドリ、ホオジロ、ホシハジロ、マガモ、ミコアイサ、ムクドリ、メジロ、モズ、ユリカモメ

 

※ポケGOは集計取るのを忘れました(汗)