夕暮れの草原に現れたものは……(板倉町農耕地~渡良瀬遊水地 ※後編) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

前回の続きとなる、ハイイロチュウヒ大捜索線・後編です。

渡良瀬遊水地に到着後、まずは腹ごしらえということで道の駅きたかわべへ。

昨冬は遅すぎて食堂が閉まっていましたが、今回は12時前で当然セーフ。

 

 

 

 

 

 

これは昨冬まではなかった試み。

確かに谷中湖はハートの形をしていますからね。

でも渡良瀬がデートスポットに適しているかは微妙かなり微妙。特に女性の歩かせ過ぎに注意。

 

 

 

 

 

恋人云々は無縁なのでいつも通りになまずの天ぷら定食で。

天つゆが付いてきますが、なまず天は癖がほとんどないので

塩でナマズ本来の味を楽しむのもいいでしょう。前にも似たようなこと書きましたが

 

 

 

 

 

谷中湖の風景。

ここは十分に「湖」といえる広さです。

 

 

 

 

 

 

ミコアイサ♀(左)にも遭遇。

右のカモはヒドリガモ……のように見えますが

後ろにいるのはアメリカヒドリではないでしょうか?

距離があったのでクリーンに撮れなかったのが残念……。

 

 

 

 

 

カンムリカイツブリをクローズアップ。

本種も無印のカイツブリ同様、潜水して食事をするので

よく水をはじく羽毛をしています。背中に注目。

光条件がもう少しよければベストショットだったんですが……。

 

全般にここは自然度が高いためか、

鳥が人馴れしておらず、逃げやすい傾向にあります。

良いアングルを求めて不用意に回り込んだりするのは得策ではなく

ある程度は“妥協”せざるを得なかったりします。(逃がしたら本末転倒なので)

 

 

 

 

 

ヨシ原にて、新カメラならではのパノラマ撮影を試みてみました。

こういう広々としたフィールドでは特に使えるモード……なのですが

画像の鮮明さという点では、お任せモードに比べるとやや劣ります。

あくまで全体の雰囲気を抑えるためと、割り切った方がいいかも?

 

例年、ハイイロチュウヒはこのヨシ原のどこかに飛来しますが

無印チュウヒと比べると数が圧倒的に少なく、撮影は困難。

しかし、ここ何年かはほぼ同じ場所に営巣(?)しており

夕暮れ時になると「寝ぐら入り」としてそこに戻ってくるのだとか。

多くのバードウォッチャーはそれを狙い、

日が傾いた頃に「そこ」に陣を取って、ひたすら待つのです。

(具体的な場所は鳥くんのガイドブックにも書いてありますが、一旦ここでは伏せます)

 

 

 

 

 

本来、定点観察は私の専門外(?)なのですが

飛来場所がはっきりしている以上、闇雲に歩き回るのはナンセンス。

万全の寒さ対策をした上で、ポイントに陣を取りました。

 

前日の鎌倉めぐりの時と違い、天気が良好だったのは幸いですが

それでもかなり寒さが応えます。歩いている間は暖かいんですが……。

 

このあと、約2時間延々と待ち続けます。2時間歩き続ける方が楽かもしれません

 

 

 

 

 

遥か彼方にノスリの姿を確認。

ここで鳥を待つ人たちは基本目が肥えていらっしゃいますので

ノスリくらいではスルーされてしまうこともしばしばあります。

 

 

 

 

 

これはチュウヒです。割と鮮明なのですが

残念ながら向こう側を向いてしまっています。

真上を飛んでくれるようなことは滅多になく

基本ヨシ原の遠いところを低空飛行しているため

ベストショットを撮影するのは難しい鳥といえます……。

 

 

 

 

 

だんだんと日が陰り、空気が赤みを帯びてきました。

光が足りなくなるのでますます撮影は困難になりますが

これでもまだ16時前なんですよね……。

普段渡良瀬には2月頃に訪れるため、日が長くなり始めているのですが

この日は12月初頭ということもあり、17時にもなればほぼ真っ暗です。

 

 

 

 

 

明確に「夕方」といえる時間まで待ち続け、

そして16時20分を回ったころ……↓

 

 

 

 

 

!!これは……

 

 

 

 

 

遥か遠方ゆえ、最大限までクローズアップしてもこれが限界でしたが

証拠写真としては十分。これこそハイイロチュウヒです。

 

遭遇率・・・1 (何度も渡良瀬に通えば割と撮れるそうですが)

インパクト・・・4

美しさ・・・4

俊敏性・・・4

 

 

2014年から渡良瀬に通い始めてはや5年強、

これが初対面となります。今年の新顔としてもかなりの大収穫です。

図鑑にもあまり載っておらず、珍種扱いされていますが

実際のところ渡良瀬にはほぼ毎年来ているそうですし

ほかにも関東各地に飛来地があります。

が、適当にぶらぶら散策していて会えるような鳥でないことは確かです。

 

飛び方はほとんどチュウヒと同じで、ヨシ原の低い位置を

下を向きながら飛び回ります。近づいてきてくれないのも同様です(汗)。

 

さらに……↓

 

 

 

 

 

首にリング状の紋様がある猛禽が出現。

一見すると普通のチュウヒのようですが?

 

 

 

 

 

別角度より。後で調べてみましたところ

どうやらハイイロチュウヒのメスらしいとわかりました。

多くの鳥にありがちな話ですが、名前通りの灰色が特徴的なオスと違い

メスは至って地味な褐色です。

 

いずれも写りとしては満足のいくものではありませんでしたが

ターゲットを1日の中でオス・メス同時に撮れたというのは

十分過ぎるほどに大きな収穫です。

時期的にも、これが恐らく今年最後の新顔登録になることでしょう。

(まだ何日かありますが)2019年の有終の美を飾れた……と言えそうです。

 

 

 

 

 

 

ボス! たいへんです! 

ひらたが くびをつっています! 

 

 

 

 

……単に胴長が枝に引っ掛かっているだけなんですが

夕暮れ時なこともあって一瞬驚かされる光景です。

(つーかこんなところにぶら下げたの誰だよ……)

ついでにここは阿弥陀が峰じゃありません。元ネタが古いし

 

 

 

 

 

県境を越え、朝のスタート地点である板倉東洋大前駅に向かいます。

この辺はほとんど街灯もないため、帰る時は時間に余裕をもってどうぞ。

 

 

 

 

【12/8 板倉町農耕地~渡良瀬遊水地で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、アメリカヒドリ、エナガ、カイツブリ、カシラダカ、カルガモ、カワウ、カワラヒワ、カンムリカイツブリ、キジバト、ケリ、コサギ、ジョウビタキ、セグロセキレイ、ダイサギ、チュウヒ、チョウゲンボウ(コチョウゲンボウ?)、ツグミ、トビ、ノスリ、ハイイロチュウヒ、ハクセキレイ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ホオジロ、マガモ、ミコアイサ、ミヤマガラス、ムクドリ、メジロ、モズ

昆虫類・・・セイヨウミツバチ

 

 

【12/8 板倉町農耕地~渡良瀬遊水地で捕獲したポケモン

イーブイ・・・4

イワーク・・・7

エレプー・・・3

キモリ・・・2

キリンリキ・・・3

グライガー・・・1

コイル・・・5

ゴースト・・・1

コドラ・・・3

サイホーン・・・1

サボネア・・・4

ストライク・・・6

タッツー・・・1

タマタマ・・・1

ニョロモ・・・1

ピカチュウ・・・1

ヒマナッツ・・・4

ブーバー・・・1

ポリゴン・・・3

マクノシタ・・・1

ミノムッチ・・・赤7、緑7、黄11

ムウマ・・・4

ヤドン・・・3

ユキワラシ・・・2

ヨマワル・・・3

ラルトス・・・6

リリーラ・・・2

 

≪総括≫

ある特定のアイテムを使用することで進化させられるポケモンが多数出現するという、ちょっと変わったキャンペーンの期間中で、それはこんな首都圏の端っこでも例外ではありません。ポケストップが少ない分大量捕獲こそできなかったものの、食事中に道の駅(ポケストップとジムがあります)で起動させておけば移動する必要もなく「狩り」ができます。