去年は2回行ってスカでしたが……(埼玉県内のど・こ・か♪) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

昨年5月、恒例のキバネツノトンボ撮影のために2回某所に足を運びましたが

いずれも1匹たりとも撮影できず(内1回は姿を全く見ていません)

完全にシーズンを逸してしまい苦い思いをしました。

今年はあれを反省し、ちょっと早めに4月の内にポイントへ出かけてみました。

ご存知の通り今年は気温が高く、この時点でほぼ5月中旬の気候。

予想が正しければ、彼らも早めに羽化して繁殖活動を行うはず。さて、結果は……?↓

 

 

 

 

 

ポイントを訪れて2分、早くも目の前に現れました。

労なくして再会できたのでさすがにちょっと拍子抜け(汗)

 

 

 

 

 

しかも、ご開帳の個体にもすぐ出合えました。

このキバネツノトンボは基本的に翅を閉じて止まる昆虫ですが

翅が濡れた時や、とまった直後のみ写真のように翅を開きます。

時間にして3秒程度。シャッターを切るには十分な時間に聞こえるかもしれませんが

私のカメラと技術では、とまった個体に焦点を合わせて至近距離で撮るのは至難の業。

あたふたしているうちに翅を閉じてしまうことが多く、そうなると一度飛んでまたとまるまで

基本的に翅を開いてくれることは「ほぼ」ありません。

 

今回は幸運にも、間抜けなのんびりした個体に早めに会うことができました。

 

 

 

 

 

さらに交尾個体にまで遭遇!これはラッキーですね。

ただ、このままで飛べるのかどうかは不明です……。

 

 

 

 

 

    

ちなみに、トンボ顔負けの高速で飛び回るこの昆虫ですが

慣れれば手で捕まえるのも結構簡単だったりします。

実際本ブログでも、過去何回かハンドキャッチした個体を撮影していますね。

 

捕まえ方は単純明快で、後ろからそーっと近づき翅をつまむだけ。

左写真くらいまで近づいても、音などを立てなければあまり逃げようとしません。

(つまむ位置などについては右写真をご参照ください)

上からだと警戒されて飛んでしまうため、必ず後方から挑む(?)のがコツ。

 

なお、汗などで湿った手で捕まえるとしばらく飛べなくなり

過去紹介したように手乗り文鳥みたいな状態になることもありますw

一瞬ヒヤリとするかもしれませんが、少しすれば回復して飛びますのでご心配なく。

 

ちなみに昨年2回訪問してスカだったので全滅したんじゃないかと心配していましたが

今年行ったらアホみたいに沸いていたので、どうやらシーズンを逸しただけだった模様。

上で拍子抜けしたと書きましたが、その実かなりホッとしました。おねがい

 

 

 

目的は早くも達成してしまいましたが

せっかくですのでスポット周辺をぐるりと巡ることに。↓

 

 

 

 

 

ツマキチョウ。翅の先が黄色くないので、どうやらメスのようです。

 

 

 

 

 

森の中を歩き、水場を目指します。

 

 

 

 

 

 

昨年同様、水場にはわんさかとヨツボシトンボの姿が。

右写真のこれが、彼らの抜け殻でしょうか?

 

 

 

 

キバネryとは逆に、この日見られなかった昆虫も。

昨年たくさん見られたオトシブミが、今年は全く出てきませんでした。

ただ、写真の通り葉巻きは見かけたので、

どうやら昨年よりも早く繁殖を済ませてしまったようです……。

 

 

 

 

 

この日の正体不明 その1。テントウムシの類だとは思いますが、

手持ちの図鑑でも昆虫エクスプローラーでも検索できず……。

ご存知の方いらっしゃいましたら、ぜひ教えてくださいませ。

 ▼

【正体判明】

読者様からのアドバイスにより、ヤツボシハムシというハムシの仲間であると判明しました。

下にヤツボシ「ツツ」ハムシが出てくるため、非常に紛らわしい……。

とはいえ、大きさも模様も明確な違いが確認できるため

少なくともオオカマキリとチョウセンカマキリなんかに比べれば識別しやすいはずです。

 

遭遇率 … 2

インパクト … 1

美しさ … 3

俊敏性 … 2

 

 

 

 

 

これはお馴染みのヤツボシツツハムシ

指先サイズの小さな甲虫で、上のテントウムシとよく似ています。

が、頭部の模様やサイズからして同種ではなさそうです。

 

 

 

 

 

コイツらも……じゃなくて彼らも繁殖中でした。

 

メスの方、やや背中が白化しているようにも見えます。

光の当たり具合によるものではなく、本当に翅が白いです。

 

 

 

 

 

逃げて~!!!

 

が、捕食者(アカサシガメ)は襲い掛かることなく、

一方でハムシの方も逃げ出さず、そのまま硬直していました。

腹がいっぱいだったのか、好みの味じゃないのか……。

 

 

 

 

 

近くのノバラのような花に、多数の昆虫が飛来していました。

小甲虫がほとんどで、上の写真にはコアオハナムグリモモブトカミキリモドキ

そしてもう1種甲虫が写っています。早速捕獲してみましょう。

 

 

 

 

 

真っ黒でポイントに紋が入っており、ややコアオハナムグリより大きめ。

クロハナムグリというそうです。見た目を忠実に表現した名前。

 

遭遇率 … 2

インパクト … 2

美しさ … 2

俊敏性 … 3

 

決して珍しい甲虫というわけではないと思いますが、私は初見です。

(昆虫エクスプローラーでは遭遇率★★です)

幼虫が朽木を食べるらしいので、樹林帯が隣接しているところを好むかも?

色やサイズ以外の特徴は、基本他のハナムグリに準じます。

 

 

 

 

 

 

ミヤマセセリ(左)とナミテントウ(右)。この辺は本ブログでも定番ですね。

時期的にミヤマセセリはこれが最後かも? また来年の早春までしばらくお別れね。

 

 

 

 

 

この日の正体不明 その2

身体は1センチ程度しかないのに、やたら触角の長いトビケラらしき昆虫です。

飛ぶ時にはこの触覚が噴水みたいな形になり、そのままでゆっくり飛び回るので

サイズの割に見つけやすい虫といえます。

 

翅を横切るラインや上記の触覚など、わかりやすい特徴が多数ありながら

図鑑・検索でも正体がわかりませんでした。情報求ム……。

 ▼

【正体判明】

トビケラではなく、蛾の仲間。ホソオビヒゲナガのオスであると教えていただきました。

オスは触覚がご覧の通り長く、メスはこれより大分短いのだとか。

(そういえば触角の短い個体も見かけた気がします)

 

遭遇率 … 2

インパクト … 4 (触覚ゆえ)

美しさ … 3

俊敏性 … 3

 

ところでヤツボシハムシはテントウムシと間違え、

ホソオビヒゲナガはトビケラと間違えるなど、

私の検索能力の限界が窺えます……orz

 

 

 

 

 

 

帰りがけ、カントウタンポポをいくつか見かけました。

場所にもよりますが、やはり埼玉県ではごくポピュラーな存在のようです。

 

 

 

 

 

一応起動してみましたが、見事なまでにスカでした(汗)。

ストップが全くないわけではないのですが、ポケモンも出にくいので、

わざわざここでプレイする必要はないでしょう。

 

 

新顔との遭遇を含め、キバネryに多数会えるなど実りのある散策でしたが

とにかくモニョモニョするのが正体不明の2匹……。

一応これの名前がわかれば、新顔3種追加となります。

到底サンカノゴイやツミには及ばないですが(多分ヤツデヒトデよりランクは下(汗))

どれほど小さくとも、新しい出合いというものは宝物です。ニコニコ

 

 

 

【4/28 埼玉県内某所で撮影した生きもの】

鳥類・・・キジバト、シジュウカラ、ツバメ、ヒバリ、ムクドリ

昆虫類・・・アカサシガメ、キアシナガバチ、キタキチョウ、キバネツノトンボ、クマバチ、クロハナムグリ、クロボシツツハムシ、コアオハナムグリ、コジャノメ、コチャバネセセリ、コミスジ、サビキコリ、スジグロシロチョウ、ツバメシジミ、ツマキチョウ、テングチョウ、ナナホシテントウ、ナミテントウ、ハエトリグモの一種、ヒメウラナミジャノメ、ベニシジミ、ホソオビヒゲナガ、ホソヘリカメムシ、ミヤマセセリ、モモブトカミキリモドキ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ヤツボシツツハムシ、ヤツボシハムシ、ヤブキリ、ヤマトシジミ、ヤマトシリアゲ、ヨツボシトンボ