【全国都市緑化はちおうじフェア開催中!】あまり告知されていないので知らない方も多いかも? | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

昨日アップしました記事について、早速多数のメッセージをいただきありがとうございます。

かなり未踏の地が多いようで、どこから行ってみようか迷うところですね(汗)。

(埼玉在住の割に、埼玉が少ないかもしれませんね……)

 

 

 

さて、今日は現在八王子で開催中の全国都市緑化フェアをご紹介しましょう。

「あれ?緑化フェアって今年横浜でやったじゃん」と思われるかもしれませんが、

実は9月から八王子市(東京都)でも開催されているんです。

緑化フェアは毎年どこかの自治体で1回開催するのがデフォルトなのですが

今年のみイレギュラーで、春に横浜秋に八王子と2度開催しています。

(その代わりに昨年は開催されませんでした)

ちょっと期間は短めで約1ヶ月のみなのが難点。10月15日までですのでお早めに!

 

写真はメイン会場の富士森公園。入口には多種混植型の壁面緑化があります。

 

 

 

 

 

 

会場内には花壇あり、作品展示あり、ガーデン作品コンテストありと

春のみなとガーデンのような華やかさはあまりありませんが、

限られた面積ながらもなかなかの充実ぶりです。

 

 

 

 

 

こちらも混植型ガーデン。

バラは植わっておらず、大形の目立つ花としてはダリアを植栽しています。

そのほか、カラーリーフ(色のある葉をもつ植物)も効果的に使っていますね。

(最近は、一面コスモスだけ……みたいな花畑はあまり新設されません)

 

 

 

 

 

飲食店のブースも出ており、テラス席の周囲にも植物がたくさん。

自然度は期待してはいけませんが、純粋に花とガーデンデザインを楽しむだけなら

十分に濃密な空間となっているように感じます。

八王子駅から無料のシャトルバスが結構な頻度で出ていますので、

ぜひ一度足を運んでいただきたいものです。

 

 

 

 

 

さて、横浜の緑化フェアはみなとガーデンと里山ガーデンという

大きな2箇所の会場で構成されていました。

一方八王子は、富士森公園を軸としてサテライト会場が数箇所周囲に点在する形です。

お馴染みの高尾山でもケーブルカー駅前付近が会場になっているそうですが

この日は時間がなかったため、初訪問の「片倉つどいの森公園」に行きました。

 

写真は公園近くの街並。奥に見える緑地が公園です。

閑静な住宅街に隣接していて、駅からも遠くなく、足を運びやすいスポットです。

 

 

 

 

 

 

この公園は名前の通り「森」を中心としていますが、

写真のような池もあります。この日はカイツブリの親子を見かけましたが

柵に囲われていて畔までは近づけないため、鳥撮りには向かないかもしれません。

 

少々水がにごっていた(というかアオコ?)のが気になるところ。

これだとカワセミには狩りが難しいかも。

 

 

 

 

 

つどいの森公園の会場コンテンツは、園内でも見晴らしの良い高台に集中しています。

ここもまた、混植スタイルのガーデンが目玉。チョウも多数飛来していました。

(ツマグロヒョウモンとモンキチョウがほとんどでしたけどね……)

 

 

 

 

 

上の花壇に来ていたオオスカシバ。花が密集していることもあって、

この後しばらくホバリングしながら花壇内を飛び回っていました。

大きく移動しなかった分、撮影のチャンスも多く、

歴代の記録の中でもなかなか鮮明な画が撮れました。

 

 

 

 

 

上方より撮影。接写するとよくわかりますが、結構毛深いですね。

名前通りの、燐粉の全くないスケスケの翅がくっきりと写っています。

(飛び立った時に羽ばたき過ぎて散ってしまうだけで、本当は燐粉を持って羽化します)

幼虫がクチナシを食い荒らすため、一部の方には忌み嫌われているそうですが

個人的にはチョウ・ガの中でも指折りの好きな昆虫だったりします。

 

 

 

 

 

正面から。前脚以外の4本は宙に浮かせた状態で、

いつでも撤収できるようにスタンバイしています。

別に私を警戒しているわけじゃありません(多分)。こういう奴なんです。

 

 

 

 

 

高台には、こんな感じで相当数の花がライン状に植栽されています。

ここもやはりダリアが目立ちました。あとはコスモスなどが中心で、色彩が豊富です。

 

 

 

 

 

花畑越しに見る芝生広場。休日だったこともあり、親子連れが結構見られました。

どうやらリア充が大好きでマツコデラックスが大嫌いなBBQ客も来ていた模様。

皆さん、特に花だけを見に来ている様子はなく、思い思いに過ごされています。

 

ただ花を見せるだけじゃなく、花で人を呼んで、緑の中で自由に楽しく過ごしてもらう……

そうやって公園の利活用を促進していくことが、こうしたフェアの大きな役割なのです。

 

 

 

 

 

 

一方、この高台には背丈の低い草原もあります。

ツユムシ(左)とホシササキリ(右)が立て続けに足元に現れました。

 

 

 

 

 

 

草原の一角には野生化したミントの群生も。

葉っぱを千切ってみるとさわやかな香りが楽しめます。お試しあれ。

 

これに限らずラベンダーなどもそうですが、ハーブの類は花や葉を潰したり千切ったりして

初めて香りを堪能できるようなものが多いです。

傷をつけないまでも、最低でも触ってみないと香りがわからないものがほとんど。

しかし多くのハーブ園や管理されているガーデンでは、植物を傷つけることを禁止しているため

一般の来園者の方がハーブを堪能できる機会は思いの外少ないように感じます。

 

1ヶ所、触って楽しむことを推奨している大きなハーブガーデンを知っているのですが

そちらにつきましてはまた後日。(一応、場所は埼玉県の飯能市にあります)

 

 

 

 

 

最後に、高台からの夕暮れ時の風景です。

東京都心部と違い、すぐ近くに森があり、山があることがよくわかります。

たまに忘れる人がいますが、高尾山も八王子市ですしね。

 

この八王子フェア、今後仕事で採り上げるかどうかはまだ未定ですが

メイン会場とサブ会場1ヶ所を回ってみて、花好きならそれなりに楽しめそうな印象を受けました。

あと1週間程度しかありませんが、次の3連休などに足を運んでみてくださいませ。

 

 

 

【9/18 全国都市緑化はちおうじフェア会場で撮影した生きもの】

鳥類・・・カイツブリ

昆虫類・・・イチモンジセセリ、オオスカシバ、オンブバッタ、コバネイナゴ、コミスジ、セイヨウミツバチ、ツチイナゴ、ツマグロヒョウモン、ツユムシ、ナナホシテントウ、ヒメアカタテハ、ベニシジミ、ホシササキリ、マメコガネ、モンキチョウ