長かったここまでの道程……(七沢森林公園~厚木自然観察園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。


自然観察園でルリビタキをたっぷりと撮り、
腹ごしらえを済ませたところで再度七沢森林公園へ。
この公園は約8割がUP・DOWNの激しい山道で構成されますので
飲み物の準備と体力の温存には気を配る必要があります。






入口から入ってしばらくは人工的なせせらぎがあるだけですが、
道なりに進むと東屋があります。こうした施設は園内随所に設置されているので
疲れたら有効に利用しましょう。無理は禁物です。






東屋から森の散策路へ入ります。
見ての通り公園内では高低差がかなりあり
自然の野山に道を通しただけ……という感じですね。

で、朝最初に訪れた際にはあまり鳥がいないだろうと判断し
先に自然観察園を歩きましたが、実際に園内を巡ってみると
コゲラだのヤマガラだのは結構随所で見かけました。
とはいえ、ルリビタキやカワセミなどの美味しい種は見られず
残念ながらバードウォッチングという観点ではやや見劣りするかも。
が、そうしたデメリットを相殺して余りある出合いがありました。





こ、これは……今度こそ夢じゃないぞ!
※あまりに渇望していたためか、以前獣が怒涛の勢いで出現する夢を
 何回か見たことがあります(目が覚めてギャフンというのもお約束)








ようやく出合うことができました。野生のニホンジカです。
かなり人馴れしている様子で、こちらに気づいても逃げようとはしませんでした。
とはいえ奈良公園のシカのように半飼育状況下にいるわけではなく
あくまで人を恐れないだけの野生のシカ。
大きさはまちまちでしたが、最大のもので恐らく全長1.5mはありました。

遭遇率 … 2

インパクト … 5

美しさ … 3

俊敏性 … 4

これで2017年度の新顔ランキング1位はほぼ内定、か?(笑)
これに勝てるとなると、やはりイノシシかツキノワグマくらいのものか
でなければ余程レアな種が至近距離で撮れない限り厳しいでしょうね(汗)。

つーか至近距離でクマとあったら命がry








この写真では8匹写っていますね。
実際は視界に入っていないところにもう数匹いて、
かなり大きな集団を作っていました。
時期的なものなのか、角のある個体は1頭もいませんでしたね。
(ちなみに角のあるオスジカはイノシシ同様に危険です)








うお?なんか見られている!

逃げないとは言えど、積極的にこちらに近づいてくることもなく
あくまで警戒が前提といった様子です。これなら事故は起きず、
こちらも思う存分観察・撮影ができますので、
ある意味で理想的な距離感といえるかもしれません。

それにしても、さすがは野生の哺乳類。
急峻な坂道でも一切足を滑らせることなく、悠々と移動していました。
食事はもちろん草食性。斜面で落ち葉を掻き分けながら
草の芽か何かを食べていました。






存分にシカを撮影し、上機嫌で散策を再開w
こういう野外ステージもあり、実際このあとに
パーカッションか何かのグループが練習をしていました。
なお、これと同じようなステージが宮ヶ瀬湖畔園地にもあります。
(秩父ミューズパークにもありますが、あちらは音楽の名所なので
もっと大規模且つ立派なステージとなっております)






結構傾斜がきつい山道。実際この次の日、筋肉痛で大変でした(汗)
まだ3月中旬だったので少々殺風景だったかも?
あと1ヶ月もすれば山野草とかも見られるようになるんでしょうか?
そしてその1ヶ月後にはヤマビルがry






展望台から望む景色。
向かって右奥の方に宮ヶ瀬が、左に自然観察園があります。
こちら側はまさに「西東京山地ゾーン」という雰囲気ですが……↓






別の展望台から逆側を望むと、工場や住宅街が目の前に。
ちなみにかなり遠いですが、江の島やランドマークタワーなんかも見えます。






山を降りたすぐ先は結構開けているんですね。
こんな街の近くにシカが集団で暮らしている……というのは
見方を変えるとちょっと凄いことかなという気がします。






珍しい鳥は見られませんでしたが、ヤマガラには随所で遭遇しました。
また種を割るのに一苦労しているようです。





 
道中、花もそれなりに見かけます。
特にシャクナゲ(右)が多く、この時期は大変綺麗なので必見です。






足元に出現した、謎のキノコ。これ何なんでしょうね?
正体不明のキノコは、採るなよ?絶対に採るなよ!?(戒め)

公園内を一周し(起伏はありますが、広さは然程ではありません)
入口に戻ったところでもう一度シカの出たポイントに行ってみました。
さすがにもうどこかに行ってしまっただろうと思いきや……↓





まだ同じ場所に集団で残っていました。
やはりこちらを見ていますが、見ているだけで逃げもせず近づいてもきません。



何?もっと間近で拝みたいと?↓









草食動物らしいといいますか、表情は比較的柔和。
目を見ている限りでは、そこまで強く警戒視しているようには見えないです。

そもそも狩猟を行うハンターを除けば、ヒトはシカの天敵にはほぼならないので
よく考えれば過度に警戒する必要は全くないんですよね。
ここは県立公園で、狩猟など許可されていません(つまりハンターなんていない)し。
まあしかし、極端に近づきすぎるのも考えものなのかもしれませんし、
脅威となる存在がいないことは、それだけで数の増加につながり、
そこから山野草の減少や農作物の被害など弊害は間違いなく出ているので
なんとも難しいところです。ちなみにヤマビルはこいつらの蹄に寄生することが多いため、
シカの分布が拡大すると、同時にヤマビルも爆発的に勢力を拡大する恐れがあります(汗)








カッコーン……と鳴って鹿を遠ざけることで有名なシシおどし。公園入口近くにありました。
効果の程は不明ですが(本来農作物の食害を防ぐのが主目的ですが、ここに野菜はない)
まあしかし、和の雰囲気は演出できているような気がしますけどね。
(実際、シカなど出るはずもない都心の日本庭園にもよくありますし)





 
さて、帰りのバスまでにまだ若干の時間がありましたので
森林公園を後にし、もう一度自然観察園に戻りました。
とはいえもう夕方で大分冷えてきており、ルリビタキの姿も見えません。
あの手の小鳥は朝のほうが活発に動く傾向がある(気がする)ので
そういうこともあって朝のうちにこちらを回っておいたのです。正解でしたね。

ちなみに右写真の奥のほうにダイサギがいるのがわかりますでしょうか?






証拠写真レベルで残念ですが、アオゲラも出没しました。
うーん、やはり出現する鳥のレア度や数を考えると、
自然観察園の方がクオリティは高いといわざるをえないですね……。
しかしいずれにしても、ルリビタキの多数出現やシカとの遭遇など、
初訪問ながら今年の散策の中ではぶっちぎりの大収穫でした。
ここを紹介してくださったYUIさんに心から感謝いたします。

ヤマビルが出現する前にもう一回くらい行っておきたいなぁ……。









そういえば、今日散策した中でこんな花を見かけました。
キクザキイチゲユキワリイチゲか、そのどちらかだとは思いますが判然とせず。
が、いずれにしても貴重な花ですし、明らかに自生で且つ1輪しかなかったので
撮影した場所については秘密とさせていただきます。



【3/18 厚木自然観察園~七沢森林公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオゲラ、アオジ、ウグイス、エナガ、カシラダカ、ガビチョウ、カルガモ、カワウ、カワセミ、カワラヒワ、コゲラ、コサギ、シジュウカラ、ジョウビタキ、セグロセキレイ、ダイサギ、ツグミ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ホオジロ、マガモ、メジロ、ヤマガラ、ルリビタキ
昆虫類・・・キタテハ
その他・・・アカミミガメ、ニホンジカ


【3/18 厚木自然観察園~七沢森林公園で捕獲したポケモン】
アーボ・・・2
イーブイ・・・3
イトマル・・・1
オタチ・・・1
ガーディ・・・1
カラカラ・・・1
コイキング・・・1
コダック・・・1
ディグダ・・・1
ニドラン♂・・・2
ニョロモ・・・1
ネイティ・・・1
ハネッコ・・・4
ピッピ・・・4
ヒマナッツ・・・1
ヒメグマ・・・2
フシギダネ・・・1
プリン・・・1
ブルー・・・1
ホーホー・・・2
ポッポ・・・3
マダツボミ・・・1
マリル・・・1
ヤミカラス・・・3
ヨーギラス・・・1
レディバ・・・2
ワニノコ・・・1

<総括>
まず、自然観察園はポケモンも出なければポケストップも全くなく、起動するだけ無駄です。
ポケモンに関しては、小網代以来の「全く収穫の見込めないスポット」といっていいでしょう。
上記のポケモンは、そのほとんどが森林公園の入口付近で捕獲したもので
森林公園も林道の奥まで入るとストップがほとんどないため、
総じてポケモンに関しては成果はイマイチでした。まあ、仕方のないことでしょう。
とはいえ、ヨーギラスは大きな収穫。大量出現する巣がないため、
こうしてたま~に出てくる個体を確実に捕獲していくしかありません。