山頂のハンティングSHOW(高尾山) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

無線LANの料金支払いが滞っていたせいで、更新が遅れてしまいました(汗)

先日無事振り込みを終え、本日よりやっと復旧です。

 

今日はちょっと紹介したい写真が多いので、サクサク行きますよ~。

 

 

 


首都圏生きものめぐり ~K.Nakamuraの生物・景観ブログ~

 

 

麓の民家にて。

エサ台(?)を訪れるスズメ。

 

 


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同じく民家の壁面にて。

キリギリスの仲間で、クダマキモドキといいます。

 

遭遇率 … 3

 

インパクト … 3

美しさ … 2

俊敏性 … 3

 

頭部が妙に小さく、目が黄色なのが特徴。

 

形状はツユムシに似ていますが、大きさはこちらの方が大分上です。

 

 


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高尾山口駅前の小川にて。

こういうある程度水質のきれいな川なら、ハグロトンボはどこにでも生息しているようです。

 



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川あるところにセキレイあり。

こういう山間部では、セグロセキレイキセキレイなどが多く見られます。

右は、藪の中に隠れるヤマガラ。暗くてすみません。



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登山口。

とはいえ、これしきの山ではケーブルカーもリフトも使いません(爆)

歩ける距離なら、行きも帰りも徒歩を貫くのがNakamura流!

単に金がないとも言いますが

 



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長~い道のりになるだろうことは予想するまでもないので、麓で腹ごしらえ。

天ぷら蕎麦をいただきました。ちなみに写っているガラケーは私物です(汗)

 

ケチる割に、食事にはお金をかけるらしい。

 




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ケーブルカー駅前の立て看板にて。小さなカミキリムシの姿が。

ラミーカミキリといい、江戸時代にラミーという植物にくっついて入ってきた外来種のカミキリムシです。

 

遭遇率 … 3

 

インパクト … 2

美しさ … 4

俊敏性 … 3

 

シンプルながらなかなか美しいの色合いに、パンダの顔のような模様が印象的ですが

 

外来種と聞いて悪印象を抱く人には、この模様がドクロに見えるとか……。

ちなみに個体数があまり多くないようですので

ウシガエルやアカミミガメ等ほど、生態系にダメージは与えていないようです。

 



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ケーブルカー駅前の池にて。

謎のオタマジャクシ。足が生えていてもこのサイズですので

多分ウシガエルではないと思いますが……何でしょね?これ。

 

 


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山道を上り始めました。傾斜はそんなにキツくないですが、

この日は直前まで雨が降っていたため、足元がぬかるんでいて少々苦労しました。

 

 

 

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で、雨は上がっても天気が悪いのは相変わらず……

登っている途中でが発生し、しかも山頂に近づくにつれてどんどん濃くなっていく有様。

(引き返すにも中途半端な場所まで来ていたのでタチ悪い)

なお、写真では右へ行くほど標高は高くなっています。

一番霧が濃かった時には、視界が10メートルくらいしか利きませんでした。

 

 


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望遠鏡があるのはありがたいことですが……何も見えねえっつーの




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山頂近くの草むらで発見。

ナナフシによく似ていますが、ちょっと違うような気も?

結局未だに正体はわからないままです(汗)

ちなみに、おりからの悪天候によりこの日は湿度が高く、ここまで登ってきた時点で全身汗だく。

コイツを撮影している時にも、顎からポタポタと滴るほどでした(文字通り汗)

 

 


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山道にはいくつものクモの巣が張られていましたが、

雨露を帯びてキラリと輝き、ある種芸術作品のような美しさでした。

写真のクモはコガネグモ。4方向に延びる巣の波線模様が特徴です。

 

遭遇率 … 3

 

インパクト … 4

美しさ … 3

俊敏性 … 1

 

他のクモと比べて腹部が大きめ。

 

割と名前はよく聞くクモかもしれませんが、実は最近数が減りつつあるらしく

一部の県や市区町村では、絶滅危惧種としてレッドリストに掲載されています。

実際、最近はジョロウグモは見ても本種を見ないという人も多いのでは?

 

 

全身汗だくになりながら山頂へ到達。

 

 

……と、そこに何やら人だかりが。何を見ているのかと思いきや――↓


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なんと、スズメバチがアブラゼミを襲っている!!!

 

自分より何倍も大きなセミを組み伏せ、顎で噛み付き、急所を狙って毒針を撃ち込む――

 

無論、体格差は歴然としていますので、そう簡単には仕留められません。

大暴れするセミに、それでもスズメバチは懸命に縋りつき、決して離れません。

 


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小さな昆虫同士の争いとはいえ、意外と侮れません。

 

アブラゼミの翅が地面にぶつかり、バチバチと音を立てる様は結構ダイナミック。

左上写真のブレ具合が全てを物語っています。

暴れすぎた故か、途中でセミの翅が千切れ飛びました。おそろしや。

 



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山頂を後にし、下山ルートへ。

自然をじっくりと観察したかったので、一番遠回りのルートを選びました。

ちなみに、全部の下山ルートを1日でまわって視察するのはさすがに無理です。死んじゃいます(汗)

 

 


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下山中に確認した生きものをご紹介します。

まずは、一度見たら忘れないインパクト抜群の外見――ご存知の方も多いことでしょう。

クモの一種、ザトウムシです。日陰の多い森林で見かけます。

 

遭遇率 … 3

 

インパクト … 5

美しさ … 2

俊敏性 … 2

奇抜な外見からか、一部ではカルト的な人気を得ているとか。

また、「千と千尋の~」の釜爺、エヴァンゲリオンの使徒マトリエルなどは

このザトウムシをモデルにしていると言われています。

 

なお、最弱使徒として有名なマトリエル同様、とても弱々しく脆い生きものなので

 

変に触らない方がいいかと思います。あまり手を出す人はいないと思いますが……。

 


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倒れた朽木の根元にクワガタムシがくっついていましたが、種類は不明。

今しがた地上に出てきたばかりらしく、全身土まみれです。

ちなみにカブトムシと違い、クワガタのメスは小さいながらもちゃんと「あご」を持っています。

 



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山道にて。

木の実の種のようですが、恐らく何か獣のフンかと思われます。

 



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下山ルートより。

ここへ来てようやく空が晴れてきました。

天気が良ければ、新宿新都心までくっきりと望むことができます。

スカイツリーは……どうだろう?

 



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無事にケーブルカーの駅まで下りてまいりました。

最後にもう一度、オタマジャクシのいた池を覗いてみましたところ、

非常にきれいなトンボを撮影できました。

オオアオイトトンボといい、細くて目立たないイトトンボの中ではかなり大きめの種です。

 

遭遇率 … 3

 

インパクト … 3

美しさ … 5

俊敏性 … 3

 

多くのイトトンボは翅を閉じて止まりますが、本種は開いていることが多いです。

 

メタリックなエメラルドグリーンの細い身体は、ガラス細工のような上品な美しさを有しています。

あまり行動半径が広くないらしく、ヤゴの時に育った池からあまり離れることはないようです。

薄暗い樹林近くの水場などがありましたら、ぜひ本種を探してみてくださいませ。

 

 

……サクサクいくつもりが随分時間かかってしまいました。

 

 

初夏・晩夏と撮影しましたので、次は真冬を狙ってみましょうかね。雪が降らなければ。

 

 

 

≪今日のカワセミ君≫
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前回見た時と同じ場所で1羽発見。同一個体でしょうか?

 

 

 

 

 

【9/5 高尾山で撮影した生きもの

 

 

鳥類・・・カワセミ、キセキレイ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ヤマガラ

昆虫類・・・アオバハゴロモ、アブラゼミ、イチモンジセセリ、オオアオイトトンボ、キマワリ、クダマキモドキ、クロヒカゲ、コガタスズメバチ、コガネグモ、ザトウムシ、サトキマダラヒカゲ、スジブトハシリグモ、ダイミョウセセリ、ナナフシ、ハグロトンボ、ヤマトシジミ、ラミーカミキリ