キャリー(仮名)とは長年、オフィスをシェアしています。
彼女も同じ仕事の同僚。
人付き合いがうまいソーシャルな人です。
が、キャリーは感情のローラーコースターから降りられない人でもあるのです。
何か少しでもうまくいかないとパニックになるのは散々、見ています。
数日前のキャリーの崩壊ぶりは大変でした。
クライアントの母親が電話でキャリーに彼女には脅しにも聞こえた発言をしたらしい後、どーっと崩れました。
その直後にオフィスを出たキャリー。廊下でで会った同僚は彼女の顔が引きつってるのを見て、”大丈夫?”
それで一気に涙顔に。
そのままトイレに急いだキャリー。
こいつは今回はサポート必要そうだわ、と悟って後を追った私。
洗面台でボロボロ泣いていたキャリーに追いついて、”どないしたん。”と、私。
彼女、それはもう、ドーっと堰を切ったように吐き出しました。
”あの母親、訴えるって言ったのよ!”
そんなんよくある脅しだから、気にせんとき。クライアントへのケアはドキュメントされてるんだから大丈夫やで、って言うと、
”私のドキュメンテーションはひどくて全く役に立たない。書いたものはしょっちゅうスーパーバイザーが差し戻してきて書き直しなさい、と言われることの連続だし。だから、ダメよ!”
と、オイオイ泣いて、
”毎週厳しく提出日数が定められてるドキュメンテーションが全く追いつかない。それで、既にコーチング(スーパーバイザーが仕事が基準を下回る人に厳しく目を光らせて指導し改善を図る)されている。”
3回コーチングが出たらアウトです。彼女、以前にもコーチングされてたのは知ってるので、恐怖感はわかる。
(更に泣いて)
”仕事を失うかもしれない。怖い。私のセラピストは違う職を探したほうがいいって言ってるけど。どうしていいかわからないの。”
数ヶ月前にお母様を心臓発作で亡くした彼女。
お父様は高校以来のSweet Heartだった妻を亡くした後は抜け殻みたいになってるので、その心配もハンパでないキャリー。彼女は一人っ子です。ご両親は遠くの州にお住まい。なので、お父様への心配は倍増。
”仕事を止めるわけにはいかない。でも、お父さん、この間、転倒して怪我もして。親戚が電話しても出ないし。どうしていいのか分かんない!”
”セラピストは私はもっと外に出かけたりした方がいいって言ってるけど。”
(またヒックヒックと涙)
どんどん吐き出して、少しすっきりしたらしいのですが、まだまだ頭がテンパってるのは見るからに明らか。
とにかく、今一番先にやっつけなくてはいけない書類提出の時間を捻出できるようスーパーバイザーに相談しましょうよ、と励ましました。
そんなわけで、TVドラマのOLの給湯室シーンでのやり取りさながらの状態の朝のスタートを切ったのでありました。
ムロン、色んな問題が一挙に解決出来るわけはなく、ある同僚によるとキャリーは昨日も泣いていたようですが。(私は外回り中でした)
このドラマ、まだ続きそうです。
彼女がどのように最良の解決策を見つけるか。
もう、50代の女性ですから、あれこれ提案しても逆効果でキレられるでしょうから、微妙なところです。
もう何度もキャリーのぶっ飛びローラーコースターを至近距離で見ていますが、今回のはでっかいループのスパイラル回転コースターなので、サポートの仕方になにやら悩んでいるところのワタシです。
ワタシのサポートが誰がしてくれんねん。