フロントの有能さ比較 | Analysis of football data_サッカーデータ・スコア解析ブログ

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ついでに英語の練習中
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どうも、Schusseです。

前回書いた通り、ユナイテッドの補強の問題について書いていきたい。

が、まずその前にCityのことについてもちょっと考えたい。

 

かなり時間がかかったが、ようやく進展が見られたことで個人的には少し安堵している。もちろん、これに見合った適切な処分が下されるまでは何とも言えないし、それまでにまたさらに数年かかればそれまでのリーグ戦が茶番と化すので、早急に処分まで確定させてほしいところではある。

 

彼らがやってきたことがリーグの健全性と信頼性に重大な影響を及ぼすことは言うまでもない(なにせ過去10年分くらいのタイトルはく奪ということになれば、その間のリーグ戦は一体何だったのかという話になる)が、「下位クラブの夢を奪う判決になる」とか訳わからんことを言い出す人間が出てきているのでその点考えたい。

 

まずフットボールクラブの基本はファンである。

フットボールとは、ファンのチカラで強くなるモノである。

そのためクラブの仕事は、クラブのファンを増やすことである。クラブのファンを増やし、そのチカラでクラブを強くする。

フットボールとはファンのためのものであり、ファンがクラブを強くする。この根本を違ってはいけない。これを厳密に行っているのがドイツの50+1ルールである。

しかし、オーナーを使ってファイナンシャルドーピングするクラブは、この基本理念に背いている。

本来であれば、「ファンをどれだけ獲得したか」の勝負であるハズなのに、これを許してしまうと、「いかに金を使ってくれるオーナーを獲得できるか」という勝負になってしまう。それはフットボールじゃないね。何を競っているの???

 

ビッククラブに有利なシステムだ、とかいう謎の主張も聞こえるが、ビッククラブは一朝一夕で出来る物ではない。彼らがビックなのは、積み重ねてきたからだ。フットボール100年の歴史において、彼らは実績を積み重ね、ファンを増やし、今に至るのである。利根川先生に聞いてみると良い。

要するに(ニワカ)シチズンの主張は、学生時代に散々遊び惚けた挙句、その間一心不乱に勉強して地位を得た人間に対して「お前ばっかりズルい!」と主張しているような物である。

それが嫌なら積み重ねてくれば良かったのである。

 

この状況でも、他のプレミアのクラブは近年の環境に適応しクラブを強くしようという姿勢や実績を見せている。アストンビラやブライトン、ボーンマス、ブレントフォードなどが恒例だろう。

ファイナンシャルドーピングがなければ成功できない、とは最早言うことは出来ない。放映権がある程度適切に分配されるプレミアにおいては、企業努力で上を目指すことが出来るのである。

 

それに、夢というが、この行為自体が他のクラブの夢を奪っている行為であることを考えるべきである。例えばプレミアの17クラブが石油クラブになったらどうなるだろうか。それ以外のクラブは、プレミアに定着する夢を見ることすら出来なくなってしまう。

こういうのは公平な勝負とは言えない。

 

個人的には、そもそもちょっと前からこの違反の審議の件は公になっていたにも関わらず、シティとスポンサーシップを結ぶ企業や団体の心理も理解できない。

今の世の中、企業にとって最も重視すべきはインテグリティとコンプライアンスだ。どの企業でも社員には口を酸っぱくして言っているハズだし研修も行っているハズだ。

それにも関わらずこんな真っ黒ほぼ確定のフットボールクラブと提携しちゃうアサヒとかマリノスとかは一体どうなっているんだろうな。企業倫理感とか無いんだろうな。私は彼らをそういう目で見ている。

 

 

さて、ちょっと長くなったので話を戻そう。ユナイテッドの補強の話である。

ここでは、20-21年以降、各クラブがどうお金を使って、クラブがどう強くなったかを見ていきたい。年号的にはシティが不正をしていたとされる期間よりは後の話なので、前半の話とは切り分けて聞いて頂きたい。とは言え、この期間にも何も不正していないとは言えないだろうが(証拠が無いだけだろう)。

 

というわけでこちらがビック6と、他にレアル、バイエルン、PSGの比較だ。

バルサが無いのは、彼らはクラブを強化する哲学が根本的に異なるからだ。

 

 

MC: シティ、Ch: チェルシー、Tot: トッテナム、Liv: リバプール、Ars: アーセナル、MU: ユナイテッド、RM: レアル、BM: バイエルン。

26-27: 現時点での各クラブのスカッドの市場価値合計(Transfrmarkt) (単位ユーロ)

20-21: 20-21シーズン時点での各クラブのスカッドの市場価値合計(Transfrmarkt)

増減:20-21から現在までにスカッドの市場価値がどのくらい増えたか

支出:この7年間で選手獲得に使ったお金

収入:この7年間で選手売却したお金

利益:収入-支出

費用対効果:利益をどのくらいスカッドの向上に還元出来たか(増減/利益)

 

  MC Ch ToT Liv Ars MU
26-27 1577 1236 863 1042 1405 939
20-21 1043 888 702 969 618 767
増減 534 348 162 73 788 172
支出 1428 2124 1330 1181 1245 1295
収入 949 1540 465 485 303 392
利益 -479 -585 -865 -696 -943 -902
費用対効果 1.115 0.596 0.187 0.105 0.836 0.191

 

  RM PSG BM
26-27 1505 1370 1062
20-21 786 802 854
増減 720 568 209
支出 714 1080 749
収入 476 760 552
利益 -238 -320 -197
費用対効果 3.029 1.774 1.059

 

 

 

重要なのは費用対効果だ。これはつまり、「1ユーロ使った場合にチームをどのくらい強く出来たか」、ということだ。

この値が1であれば、1ユーロでチームを1ユーロ分強く出来た、つまり使ったお金を効率的にチーム強化に還元出来たということになる。

 

その観点で見て頂けるとお分かりの通り、圧倒的に効率が良いのがレアルマドリーだ。100ユーロ使えばチームの価値を300ユーロ分上げることが出来ている。

PSGやバイエルンも効率的だ。

これはつまり、プレミアとそれ以外では還元効率に大きな差が生じ得る、ということである。プレミア以外のクラブは、プレミアのトップクラブからの戦力を獲得しやすい。なぜなら、プレミアのトップクラブはライバルに売るくらいなら国外クラブに売りたいからだ。また、プレミアのクラブはリーグへの順応性の観点で、プレミア下位クラブから選手を獲得する傾向があるが、プレミアは下位クラブもお金を持っているのでどうしても支出が多くなる。

 

ということで、プレミアに絞ると、ダントツで効率が良いのがアーセナルとシティだ。

 

彼らは使ったお金をほぼそのまま戦力に還元出来ている。

するとこう思う。

シティは不正なんてしなくても良かったんじゃないの? と。

彼らが不正したのは確かだが、同時に正しいチーム・スカッド構築能力を持っていたことも確かだ。ここが右往左往ばかりしているユナイテッドとは決定的に違う。

実際、支出を見てもらうと分かるが、シティとユナイテッドは20年以降市場に投下したお金はそれほど大きくは違わない。それにも関わらず結果としてスカッドの価値にここまで大きな差が出てしまったということは、いかにユナイテッドのフロントが無能かを如実に表していると言えるだろう。

 

ただもちろん一方で、これは不正の賜物とも言える。彼らは不正に資金を注入したことで、選手獲得だけでなく様々なインフラやシステムを20年までに整えることが出来、従ってそれに則ってチームを強化する術を手に入れたことは間違いないだろう。

 

不正しなければどうなっていたのか、見てみたかったがそれはもう叶わない。上記のように彼らのフロントの能力が本物だったとしても、その能力も最早適正に評価されることは無いのだ。

 

 

さて、それ以外を見てみると、チェルシーはそこそこの費用対効果を出していることも分かる。彼らのやり口も個人的には好きでは無いが、それなりの成果は上げている。

見てみると、支出がダントツで多いが、収入(つまり選手売却)も極端に多いのでそこでバランスが取れている。

 

酷いのはユナイテッド・トッテナム・リバプールだ。特にリバプールは散々で、696 millionユーロも使ったのにチームの市場価値が73 millionしか増えていない。

ただ、ジョタの件は考慮に入れるべきだろう。それを考慮すると大体係数0.2くらいとなるのではないかと思う。それでもまだ酷いのは恐らく、彼らはフリーでの選手流出が多いからだ。

この辺りは次回以降細かく検証していこう。

 

一方、トッテナムとユナイテッドは、お金は使っているにも関わらずスカッドがほとんど進化していない。つまりお金を無駄に使っているということだ。

 

補強能力の結論

強いままのシティ。

強かったがそれ以上強くなれなかったリバプール。

常にそこそこ強いチェルシー

弱いままのトッテナムとユナイテッド。

一番弱かったのに最強になったアーセナル。

 

次回は、なんでアーセナルは1番下からほぼ一番上まで上がれたのにユナイテッドはなれないのか。選手補強でどこが違ったのか。それを見に行きたい。