フレッジ以上のBox to Boxを探せ | Analysis of football data_サッカーデータ・スコア解析ブログ

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ヨーロッパ7大リーグ出場全選手のデータを使って選手やクラブの解析をしています。

ついでに英語の練習中
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どうも、Schusseです。

今年は更新のペースが非常に遅くて、もはやすべての解析が冬の市場前に終わらないんじゃないかと言う勢いですが、多分ペースアップも難しいのでこのままです。

 

さて、解析の方だが、ここまでに、一応

ウィング

フォワード

トップ下

アンカー

コンダクター(プレイメイカー)

については完了したと思っている。

 

残すはディフェンスラインのみ、と言いたいところだが、実はまだもう1つ残っている。それは「Box To Box」タイプ。つまり8番ね。自分の解析ではこの分類こそが所謂センターハーフに該当すると考えている。アンカーとコンダクターはどちらもDHだ。

 

ということで、センターハーフの偏差値がこちら。

コンダクターの場合と比べて、もう少しゴールやアシストなどアタッキングサードでの仕事の比重を増やした形になっている。もちろん、ビルドアップや守備面での仕事は変わらず重要だ。

 

 

 

結論から言えば、コンダクターとしての偏差値とほとんど相関する。ただ、上の方に出ている選手は、それだけゴール前での仕事も出来る選手、ということだ。

特に際立った選手として名前を挙げるならば、セバージョス、デヨング、ロチェルソ、ペドリ、デパウル、そして我らがフレッジとなる。

ちなみに、星の大きさは出場時間だ。星は小さいが、カンテやチュクウェメカ、エリオット・アンダーソンなどはかなり高い数値を示せている。ただ、コンダクターとしての偏差値が低いので、ビルドアップへの貢献度はかなり限定的だ。

 

 

クロースが飛び抜け過ぎていてグラフがビジーになっているので、彼を除いた結果がこちら。

 

 

今年のトピックの1つとして、CHの絶対王者・ミリンコビッチサビッチの偏差値がまったく振るわなかったことが挙げられる。ラツィオのゲームをほとんど見なかったので何とも言えないが、ゴール数が相当低下してしまっていた。

 

 

年齢別でも見ておこう。

 

 

20歳以下で言えばペドリが他を圧倒している。他には、前述の通りチュクウェメカとエリオット・アンダーソン。他にはカマビンガやハービー・エリオット、前から注目のサマルジッチも悪くない。

21なら(本職CHではないが)ロベッラがトプ。22ではEnzoが抜けているが、こちらもCH本職とは言えないだろう。

一方酷いのはザカリアだ。

グラードバッハ時代から人気があったが、自分には良さが全く分からない。使い方次第な気もするが。トップ下に置いて兎に角ゴリゴリにゴールだけ狙わせるような役割をさせればもう少し使えるような気がしないでも無いんだけどね。

 

 

続いて、リーグアンとブンデス。

 

 

こちらは毎年キミッヒとヴェラッティの独壇場だが、昨年はトリッソがそこに肉薄した。やはり良い選手なのは間違いないんだよなぁ。バイエルンに行っちゃったのが良く無かったね。あとはカベッラが素晴らしいが、彼はどちらかと言うとトップ下が本職だ。その割には守備もそれなりにやってくれるので、CHとしても偏差値が高く出ている。

 

ベリンガムは素晴らしい選手だが、スタッツで見ると物凄く抜けているワケでは無い。それでもCHとしての偏差値が55以上あるから、良いことに変わりは無いが。

 

また、3大リーグのところで、ミリンコビッチ・サビッチの話をしたが、こちらで言うとゴレツカの凋落が激しい。毎年ゴールを取れるCHと言えばゴレツカで間違いなかったが、去年は全くサッパリだった。

こちらについては、推測にはなるが前でタメを作ってくれるフォワード(レヴァンドフスキ)が抜けたことが大きかったのではないだろうか。それによって、ゴレツカがゴール前に入り込むタイミングが失われたと思われる。また、アシスト王のミュラーに代わり、どちらかと言うと自分でbox内で勝負できるタイプのムシアラがトップ下に定着して来たこともゴレツカにとってはディスアドバンテージになってしまった可能性もある。

 

 

次に年齢別でも見て行こう。

 

 

何だかんだで、20歳以下ではベリンガム、チェルキ、ムシアラ、ヴィルツが圧倒的存在だ。ただ、この中で、ベリンガム以外の3人はコンダクターとしての偏差値は高く無い(=トップ下タイプの選手)なので、CHとして使うならベリンガム一択だ。

それ以外の若手だとショボスライも強いが、彼も前目の選手。

そう考えると、アグメは興味深いターゲットと言えるだろう。彼は挙げた中では唯一、コンダクターとしての偏差値の方が高い選手だからだ。あとでラダーで見てみよう。

 

23歳になるとリーグアンでの候補が一気に増えるが、やはり注目はル・フェーとカクレだろう。それ以外でちょっと気になったのはゲレーロだ。本職ではないにも関わらず、CHとしてもこの偏差値。フリーだったこと、ショーが怪我ガチなことなど考慮すると、ゲレーロの獲得には全力を尽くすべきだった。ブルーノやダロトが交渉してくれていたら…。

 

 

ついでに、ラダーも載せていこう。とりあえずユナイテッドの面々から。

 

 

 

結論から言えばフレッジとそれ以外に分類できる。信頼できる(た)のはフレッジとエリクセンだけだ。まぁCHとしての仕事を期待するなら、もう少しゴール(non-PK goals)は欲しいところであるが、それでもフレッジは結構重要なところで印象深いゴールを取ってくれていたし、エリクセンよりは多い。。

 

 

それ以外については人数が多すぎるので、結論や気になったポイントだけまとめておく。個別のデータは各々見てくれ。

 

・クロース、キミッヒ、ヴェラッティはモンスター。セバージョス、トリッソも肉薄した。ただ、皆ゴールは多くない。

・ペドリはゴールが多く、その点で偏差値を伸ばした。ただ、守備のスタッツが心許ない。

・ロ・チェルソはフレッジと同等のゴール・tackleに加え、ビルドアプではより高い貢献が期待できる。なぜ大成できないのか疑問。

・パレデスはロチェルソに比べるとゴールは少ないがビルドアプでの貢献が高いし、守備成績も悪くない。彼もなぜ大成しきれないのか疑問(素行の悪さはあるだろうが)。

・ラダーで見ると、フレッジが優秀過ぎることもありそれ以上に目立つ選手はそんなに存在しない。ビルドアップなどで上を行く選手はいるが、総合力で言えばフレッジは相当レベルが高い

・ゴールだけで見ればバルベルデやギュンドアン、ベンタンクールが高い。とはいえ、バルベルデは去年ライトハーフでの出場が多かったが。ベンタンクールはトッテナムというチームの性質上かもしれないがビルドアップやキーパスの成績があまりに低い。ユベントス時代はそんなこと無かったと思うのだが。

・ミリンコビッチ・サビッチは、そうは言ってもCHの中ではゴールは多い。ただ、それ以外の成績が伸びない。特に守備は相方のことを考えるともう一声欲しいところだっただろう。ラビオもゴールは多いが、彼は守備に加えてビルドアップへの関与も低い。総合力で言うと候補に挙げづらい。

・ザカリアはとにかく酷い。

 

 

その他にも、今後成長が期待される若手のデータなども載せているので興味があれば見て欲しい。

結論から言えば、ゴール、ビルドアップ、ディフェンスの3つ全てを兼ね備えた選手というのはほぼ存在しない。そのため、そのうち2つが秀でた選手を狙っていくのが筋になるだろう。

また、その3つがどれも水準以上の選手を求めようとすると、実は一番バランスが取れていそうなのがフレッジだったりする。

今夏の補強戦略は本当に意味不明だった。