21-22サイドバックランキング | Analysis of football data_サッカーデータ・スコア解析ブログ

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ヨーロッパ7大リーグ出場全選手のデータを使って選手やクラブの解析をしています。

ついでに英語の練習中
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どうも、Schusseです。

開幕戦見ましたかね?

酷かったねー

 

相変わらずマクフレコンビで挑む。もうこのコンビじゃパスが前に出て来ないのは分かり切っているのに。

昨年、ユナイテッドにおいて、最終ラインの前からパスを出せていた選手は誰だろうか?

言わずもがな、マティッチとポグバだ。こんなの幼稚園児でも分かる。

では、この中盤から今年いなくなったのは誰でしょうか?

言わずもがな、マティッチとポグバだ。こんなの幼稚園児でも分かる。

では、今年の中盤で問題となるのはどういう役割でしょう・

言わずもがな、前にパス出せる選手だ。こんなの幼稚園児でも分かる。

 

つまり補強必須なのに、なぜかこのpositionを全く補強しない。そしてしょうがないからテンハーグはマクフレを使う。当然機能しない。監督が見ていて可哀そうだったよ。苦肉の策で後半はエリクセンをアンカーにして、かなり改善した。前々回くらいにトップ下の偏差値比較をしたが、その時に見て取れたように、エリクセンはショートパスもうまいがロングキーパスに特段の持ち味がある。そのため、アンカーは面白い試みだろうな、と試合中に思っていて、テンハーグが実際にそれを実行に移してくれたのでその点はかなり嬉しかった。

恐らく監督の能力自体には問題は無い。

問題は首脳陣(主にスカウト)だ。

 

確かにエリクセンのアンカー起用は有用なオプションだが、守備負担と心臓への負担を考えるとあくまでオプションに留めるべきだ。

 

なので、前回の記事で書いた通り、「パスの出せるアンカー(守備も出来る)」が絶対的に必要だし、出来れば2枚必要だ。(ガーナーは将来の成長のためにレンタルに出したい。ヘンダーソンのようにベンチで麦茶させるわけにはいかない)。

 

それなのに、今になって噂に出ているのがラビオ???本当にユナイテッドの強化陣ってどうしてここまでズレることが出来るのだろうか。

ラビオは典型的なBox to Boxのタイプの選手で、つまり役割やポジションがフレッジ・マック・ファンデベークと丸被りだ。この役割の選手ばっかりそんなに集めてどうするんだ?

BtoBばっかり集めたらどうなるかは、この2シーズンのユベントスで明らかなハズだ(ピャニッチを放出して、ラビオ、エムレ・ジャン、ベンタンクール、マッケニー、ラムジーなどBtoBばかりで構成して機能不全。そのくせなぜかさらにザカリアまで獲る始末。パスも出せるベンタンクールを使えないと更なる機能不全に陥った。ロカテッリで何とかバランス取れるようになってきたが)。

 

まぁ分からないのは、実はラビオはアンカーとしてのポテンシャルをメチャ秘めてたりはするかもしれないけど。このpositionで使われているところ、見たこと無いからね。まぁ多分そのポテンシャルが無いからアンカーとしては使われないんだろうとは思うんだけど…。

マックよりはマシかも、程度。

 

 

この調子じゃいつまで経っても期待は出来ないわな。

 

 

 

ということで前置きが超長くなったが今回はサイドバックの解析をする。

 

前に書いた通り、補強ポイントはショーとテレスが揃っている左より、攻撃面で上積みが全く期待できないワンビサカに代わる攻撃性能の高い右サイドバックだ。

なのに、なぜか一番補強の必要性の無い左を補強してテレスを放出する始末…

 

 

こちらが偏差値。横軸がサイドバックとしての偏差値。つまり右に行くほど優秀なサイドバックだ。縦軸がウィングとしての偏差値なので、上に出る選手は攻撃性能に秀でている選手、ということになる。

 

 

とりあえずいつもの通り、市場価値が高い選手、偏差値が高い選手、若手、それとベテランだけど高名な選手、に絞ってハイライトしている。

 

 

最優秀サイドバック賞はホッフェンハイムのラウムだ。無事ドイツ代表デビューも果たし、ライプチヒに移籍した。彼らは買い物上手ね。

 

その次がディマルコ、アフォンソ・ディビス。それとチミカスがかなり成績が良い。実際試合見ていても、(あまり出場機会は無いが)出ればチョコマカと良い動きをしている。

それとダニ・アウベス、TAAと言った並びだ。

 

ただ、ちょっとこれだと人数多くて見にくいので、右と左で分けて見ていってみよう。まずは補強が必要な右からだ。

 

 

全体的な傾向として、右は左に比べて人材難だ。実際、ハイライトされる選手がかなり少ない。アウベスはかなりプレースタイルが去年特殊だったし高齢なので、それを除けば右はほとんどTAAの独壇場だ。

プレー時間の少ないEhizibueとペレイラ(彼は毎年SB成績上位者の常連)を除くと、続くのはClaussとGusto。フランスだから多少下駄を履いているかもしれないが。

次いでカンセロ、ムニエ、クアドラード。

こう見ると、プレミアのトップ2がしっかりと成績上位なRBを確保していることが分かる。そして、それ以外にあまり上位獲得候補者が存在しないことも分かって来る。リーグアンの選手に賭けてみるしかない状況だ。

ちなみにダロートは偏差値54弱で、しかも平均より下に出ている。つまり攻撃性能に劣る。これだとちょっと厳しい。しかしさらに厳しいのがワンビサカで、SBとしての偏差値はわずか52以下だ。これではお話にならない。

 

ちなみに、3バックのチームの場合SBではなくWBになるので、それらのチームの選手は他のチームの選手に比べて成績が上振れしやすい傾向になることは心に留めておいていただきたい。

 

 

結論から言うと、右で獲得候補になりそうなのはClauss, Gusto, Guilbert, Afal, De Sciglio, Stojanovic, Framberger, Caci, Maffeo, Lamptey, Frimpongといった辺りになりそうだ。

かなりフランスの選手が多くなってしまうが。それと、フリンポンはあげないけどね。

 

 

じゃあ左は、と言うと、左は右より圧倒的に候補が多い。

 

 

 

ショーとテレスはどちらもSBの偏差値54弱くらい。悪くは無いが良くも無い。20-21シーズンはショーの偏差値がとんでもなく高かったんだけどね、去年はちょっとチーム状態に引っ張られた感が強い。

ただ、テレスはワンビサカに比べれば断然良いことが分かるだろう。それなのになぜ左サイドを補強してテレスをあろうことかレンタルで放出したのか、全くもって理解出来ない。やること間違ってるでしょ、明らかに。他に仕事あるだろ、お前ら(スカウト陣)。

 

 

興味深いのはやはりRaumとSosa。

それと成績上位者になるのがアクーニャだ。

はて?セビージャはなぜこのアクーニャがいるのにテレスをレンタルで取ったのか?テレスをセビージャにレンタルで出すなら、なぜユナイテッドはアクーニャを取りに行かなかったのか?

全くもって謎である。

 

ちなみに前書いた通り、データ不足の関係で今年から解析データに5大リーグ以外を含めることが出来ていない。そのため、ユナイテッドが新しく取ってきたLBが実際どんな偏差値なのか、というのは現状推し量ることが出来ていない。ご容赦頂きたい。

 

 

一方で、残念なのがブランドンだ。昨年はノリッジにレンタルしていたわけだが、SBとしての偏差値が低いということは、つまりサイドの守備でボール奪取やブロックがほとんど出来ていなかった、ということを意味する。降格したチームに所属していて、守備機会は多かったハズなのに、だ。

今のところ攻撃面でセンスは感じさせるブランドンだが、だからと言って明確な武器があるわけではなく、一方で(データを見る限りは)守備面では成長が感じられない(元々簡単に裏を取られるなど、守備では課題が多かった)。

このままだとユナイテッドでは戦力になれないぞ。頑張れ。

 

 

おまけで、年齢別にも見ておこう。

 

 

若いRBで言うとTAAが頭抜けていて、それに次ぐのがGustoだ。フランスだし、実際に見たことないので何とも言えないがちょっと興味深い選手と言えそうだ。

Livramentoは将来有望だがスタッツ的にはまだまだ。

他には、21歳でLampteyと我らがフリンポンが成長を期待させる。実際レバークーゼンの攻撃はフリンポンがいないとちょっと迫力不足に陥る。昨年後半はヴィルツとフリンポンが一気に抜けてしまって結構厳しかった。

 

まぁ基本的にはまだ23だしダロットに期待したい。

ワンビサカも一応まだ若いんだけどね、ちょっとデータだと壊滅的だ。

 

 

中堅以上はこんな感じ。

 

 

出場時間が多い選手で言えばカンセロ、クラウス、クアドラードだ。

 

 

左はもはやユナイテッド、レバークーゼン共に補強ポイントではないがこんな感じ。

 

 

若手に優秀な選手が多い。特にRaumは必見だ。

Jakobsは見たことないのでそのうちチェックしてみたい。

 

 

他に以外なのはヒンカピエがまだ20歳ということだ。どう見ても30半ばの顔なのだが。彼は本職CBなのでLBとしての偏差値が低くなってしまうのは致し方ないだろう。なんせ厳ついから。

 

ちょっと残念なのは、ショーがついに若手の枠を外れてしまったことだ。永遠の若手と思っていたのに。ブランドンは成績が低すぎて圏外。

 

 

中堅以上。

 

 

リエナールは一応出しているけど本職は中盤よね。そうなるとこの中ではアクーニャがトップと言えそうだ。

ヘクターやマルコス・アロンソがオーバー30になっているあたり、時の流れの早さを感じさせる。

 

 

いかがだっただろうか。

 

ユナイテッド目線で言えば、

 

補強ポイントは右(攻撃も出来るレギュラー格。ダロットを控えに出来るくらいの)だが、右は左に比べて候補が圧倒的に少ない。

少ない候補から選ぶなら、フランスなので未知だがClauss, Gusto, Guilbert、ベテランだがクアドラード。他にはDe Sciglio, Afal, Stojanovic, Caciくらいか。

Claussは一時期話題に上がっていたがマルセイユに移籍してしまった

なぜか優先順位の低い左を補強し、それほど偏差値は悪く無かったテレスをアクーニャがいるセビージャにレンタル

 

と言った感じだ。

かなり打つ手はない。

 

 

ただ、難しいのは、「どういうSBが良いSBか」ということだ。

 

 

SBに求められる仕事は何か?

 

当然それはライン際の守備だ。他にも色々あるだろうがまずはこれである。

では、攻撃面での仕事は何か?

 

これが結構難しい。

 

 

Fwは点を取ることだし、

ウィングは幅を取って守備を引き付けて独力打開することだし、

トップ下はラストパスを出すこと、

CHはつなぎ役をこなしながらゴール前に飛び出すこと、

DHとCBは前線にクリーンなボールを届けることだ。

 

ではSBの攻撃時の仕事は?

 

個人的には、SBは一番仕事が流動的なポジションだと思っている。SBがなくても一連の攻撃は成り立つ。

そのため、SBには特定のタスクが無い。言い換えれば、SBを攻撃時にどう使うかで監督の力量が変わって来る。このことに真っ先に気付いたのはペップだろう。それまでは、SBの攻撃面のタスクはサイドのサポートとクロス、と相場が決まっていた。

しかしペップはここにCHの役割の選手を組み込み、SBのインサイドハーフ化を行った。これはかなり画期的だったと思う。

SBは攻撃時に余る。だからこそ、自由な攻撃的タスクの組み込みが可能だ。

 

その面で言えば、確かに今回の解析ではRBとして獲得候補になる選手は少なかった。しかし、ペップがキミッヒをRBで使ったように、戦術によってはRBとしてプレーし得るポテンシャルを秘めた選手はゴロゴロと眠っているかもしれない。

 

そういう選手を見つけ出すのも面白いだろう。

 

 

ということでやはり個人的にはウォードプラウズを何とかRBで使ってほしい。。。まぁ今年は結局ダロットで行くことになりそうだけどね。