トゥザワールドが若駒Sを快勝してくれた。
とにかく、「勝ててよかった」というのが率直な感想だった。単勝1倍台は第三者から見れば“断然”の評価なのだろうが、POとしてはプレッシャーでしかない。戦う馬にとっては何の意味もないからだ。ただ、このプレッシャーをはねのけながら一歩一歩本番に駒を進めていくことが、クラシックの醍醐味であることは重々承知している。そして、単勝150円だった京都2歳Sのトーセンスターダムに続き、また1頭、その不安を恍惚に変えてくれる逸材に出合えたことを誇らしく思う。
キンカメ産駒は成長力がカギだとレース前に書いた。発表された馬体重はプラス14㌔。数字だけ見れば成長と余裕残しの2つが想像できたが、パドック映像を見て安心した。父の同時期よりは完成されているとはいえ、いい感じの緩さを残したまま成長してくれていた。これならクラシックまでにまだ変われる。同時に、春の初戦としては最高のサジ加減で仕上げられており、十分力を発揮できると判断した。
レースは思ったより後ろからの競馬になり、道中もハミを噛んだり、外に張ったりと課題を残したが、自在に動いて2分フラット、上がり33秒6での早め先頭の押し切り勝ちは、早仕掛けが要求される皐月賞へ、折り合っての決め脚が必要なダービーへ、大きな収穫になったはずだ。
今後はトライアル1走をはさんで皐月賞のローテが組まれるようだが、さてどこを使うのがベストなのか。個人的には、さらなる馬体の進化とダービー制覇の大目標を考えると皐月賞直行という考え方もあっていいと思うが、馬主がキャロットではそんな悠長に構えさせてくれるわけがない。となれば当然、今後の課題の一つとして関東への輸送があるわけで、本番へ中5週&中5週のローテを組める弥生賞が浮上する。あとは有力馬が多い池江厩舎だけに大物馬主との調整が必要になってくるが、ひと叩きすると決めた以上は王道をこの馬に任せていいのではないか。
とにもかくにも、我が軍団にとってはトゥザワールドが今年の初勝利となった。実は12月が未勝利だったので、実に1か月半ぶりの勝利の美酒だ。また、12頭持ちでの12勝目は、1頭1勝のPOG的な目標からしても基準クリアであり、非常に意義深いものがある。
ここから先は、バブルガムフェロー&エアグルーヴを擁して5頭で10勝した95年の黄金時代への挑戦だ。下位指名馬が野戦病院状態なのでさすがに24勝は夢物語だが、20勝なら何とかなるかもしれない。各月2勝以上を目指して…ってゆうか、私は何をするわけでもないので、ひたすら応援したい。
今後の予定は、トーセンスターダムがきさらぎ賞を予定しているほか、トーセンデュークも同日の未勝利戦を使うという噂がある。ハープスターは2月上旬に帰厩してチューリップ賞から桜花賞の王道を歩む。興味深いのは福寿草特別で4着に敗れたサングレアルで、3月2日のすみれSへの出走を予定しているとのこと。デビューから牡馬相手の3連戦となり、距離も1600⇒2000⇒2200と完全に2400の距離を意識したローテである。師の期待が高いことはすでに漏れ伝わってきているが、すみれSを勝ったら本当に毎日杯からダービーなんてことになりそうでちょっと怖いが、反面、面白くもある。