週中の記事で“皐月賞は昨年までPO馬が6年連続で出走。その前の2年はライバルのPO馬が勝っている”と書いた。今年はブラックシェル・キャプテントゥーレ・ノットアローンの3頭。ここまで気付きながら“ブラックシェルが怖い”と結んだ。すべては、ここでの読みの甘さから始まった。
直線でキャプテントゥーレが後続を突き放す姿をながめながら、誰もが呆然とするしかなかった。
夢であってくれ。そんな皐月賞だった。
今回のナマ観戦参加者は4人。
山本~別団体でマイネルチャールズを所有。初めてのGⅠ奪取のチャンスに1番人気で臨むとあって昼からかなり緊張気味。
良太郎~昨年はフサイチホウオーで断然の1番人気も3着。今年は2番人気ブラックシェルで雪辱を誓う。
ヤス~別団体でスズジュピターを所有。金欠状態で気楽な参戦。
私~出走馬なし。昼飯で「勝つカレー」のカツを床に落とし、運勢下降気味。
混戦皐月を象徴するように、それぞれの私利私欲が交差していた。
なかでも山本はレースの発走が近付くにつれ、緊張度がどんどん増している。「だって1番人気ッスよ~」
傍らの良太郎は慣れたもの。黙々とブラックシェル絡みの馬券をマークしながら「勝ってくれねえかな」とポツリ。
スズジュピターのヤスは…「金がねえ」。
私は、と言えば、「チャールズは勝てないんだから入れ込むなよ。ブラックシェルはあまりよく見えないなあ。スズジュピター? そんなの知らねえ。オレはアルバと心中」ってな具合で、愛馬不在の状態を逆に楽しんでいた。
しかし、この気楽さが悲鳴に変わる。
キャプテントゥーレが勝って初めて気付いた。この馬、私は1位指名しながら阿部ちゃんにじゃんけんで負けた因縁があった。そう、あの時、ちょっと運があったら私は皐月賞馬を所有していたのだ。
ヤスにすればさらに悲劇だ。前年に姉アルティマトゥーレを所有していたので兄弟馬ルールで優先権があったものの、ポルトフィーノを指名したので横取りされてしまったのだ。そのポルトが前週の桜花賞を取り消してしまい、2週連続のWパンチ。ホント、かける言葉が見つからない。
というわけで、終わってみれば山本のチャールズ3着ショックも良太郎のブラック6着ショックもちっぽけなもの。私とヤスにしてみれば、こんな最悪なオチは想像すらしていなかったのである。
今年は恒例の上野しゃぶしゃぶはやめた。というか、誰も儲かっていないうえに、誰もがキャプテンのカウンターパンチを食らってしまったのだ。憎き勝つカレーもまだ腹に重く残っている。
一つ前の御徒町で下車。
ひと月前に発見した洒落た飲み屋で芋焼酎と刺身に決めた。5時間に及ぶ長~い反省会になった。
本日、キャプテントゥーレが左第3手根骨骨折が判明した。全治9か月。電話の向こうで阿部ちゃんが叫んでいた。
「マジっスか!」
こちらにしてみれば勝ったことが「マジっスか」である。
- 海鮮問屋 磯べゑ[海鮮和風居酒屋]
- JR 上野駅 2分
- 〒110-0005 東京都台東区上野6-7-9 中川ビル1F ※2008年4月22日現在の情報です
