高校入試の倍率が発表されました。
教室の空気は少し変わります。数字はただの「倍率」ですが、その数字を見た瞬間に、子どもたちの心は大きく揺れます。
塾生はそれを見て、
「やっぱり変更した方がいいかな…」
「このまま挑戦するべきかな…」
毎年、この時期に必ず出てくるテーマが「志望校変更」です。
倍率が高いから危険、低いから安心――実はそんな単純な話ではありません。
入試は「周りがどうか」よりも、「自分がどこまで力を伸ばせるか」の勝負だからです。
もちろん、現実的な判断も必要です。今の学力、過去問の得点、残り時間で伸ばせる可能性。冷静な分析は欠かせません。しかし大切なのは、「不安」だけで決めないことです。

倍率を見て志望校を変える場合、理由は二つあります。
一つは前向きな戦略変更。
もう一つは、恐れからの後退。
この違いはとても大きいのです。
前向きな変更とは、「自分の将来像を考え直した結果」の選択です。
学びたい内容、校風、部活動、通学距離。倍率ではなく、自分の未来を軸に考えた決断です。
一方で、ただ数字に圧倒されてしまう変更は、後悔を残すことがあります。
「本当は挑戦したかった」という思いは、簡単には消えません。
受験は、合否だけが目的ではありません。自分で考え、悩み、決める経験そのものが成長です。どの学校を選んだとしても、「自分で選んだ」と言えることが何より大切です。
倍率は参考資料の一つにすぎません。最後に決めるのは、数字ではなく、自分の覚悟です。
教室では、最後まで一人ひとりと向き合いながら、その「納得のいく決断」を支えていきたいと思います。
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