小論文を書くときに気をつけたいこと① | 看護学校 社会人入試・一般入試 受験情報 スコレー・アスコルーのブログ

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小論文も試験の一種です。課題・設問があって、それに対する答えを書くことが求められます。ですから、「質問に答えていない」「問われたこととは関係のないことを答えている」答案は、真っ先に低い点数をつけられると考えてください。

「小論文」の参考書を読んだり、「小論文」でネットで検索すると、いろいろな書き方が紹介されているのがわかります。それらを参考にして丸写しのような答案を書いてくる受講生は結構います。

でも、参考書やネットで紹介されている文章の課題と、今自分が取り組んでいる課題が全く同じになるとは限りません。ちがった場合、文章はしっかりしているのに、課題・設問で問われていることとは違うことを答えている文章になる可能性があります。完全なコピペはダメですが、真似て書くのは構いませんよ。でも、単純な真似ではなく、設問・課題に合わせてアレンジしてほしいのです。


基本的な小論文の書き方と、課題・設問で問われていることのズレが典型的に問題となるのは、大学入試の小論文です。専門学校の場合、基本的に問いは1つなので、似たような課題の小論文の書き方が参考になることが結構あります。しかし、大学入試の場合、ある程度しっかりと作られているものは、だいたい複数題から構成されています。たとえば……

(パターン①)
問1 グラフの読み取り
問2 英語長文の要約
問3 読み取ったことについて自分の意見を述べる

(パターン②)
問1 英語長文の要約
問2 読み取ったことについて自分の意見を述べる
問3 和文要約


……といった具合です。上のようなパターンの場合、基本的な小論文の書き方として紹介されているものをそのまま当てはめて使えるのは、「自分の意見を述べる」問題だけです。他の問いには通用しません。

このように答えるべきことが問いごとに変わっていく入試問題に対して、すべて基本的な小論文の書き方を当てはめて自分の意見を述べるように書いてしまうと、文字数は埋められても点数が全く伸びない答案になってしまいます。

問われていることをよく確かめて、問われていることに対してストレートに答えることを考えたいです。

たとえば、課題・設問が……

「自分の意見を述べよ」となっていれば、素直に自分の意見を述べることを考える。
「筆者の考えを説明せよ」というものであれば、課題文をよく読んで、筆者の考え・論理をトレースして答えを作る。
「具体例を挙げて論じよ」となっていれば、具体例を挙げて、そのメリットやデメリットについて説明していく。
「グラフから読み取れることを書け」というのもであれば、自分の知っている「一般的知識」ではなく、グラフから読み取れる傾向を、数値などとともに説明する。


……こういったことが必要なわけです。


では、どうすれば、設問・課題にストレートに答えられるでしょうか。


「今、私は何を問われているのか?」と考える
最初にすべきことは、答案を書き出す前に、「今、私は何を問われているのか?」と考えることです。「自分の意見」を述べることを求められているのか、「グラフの読み取り」を求められているのか、「要約」「筆者の考えの説明」を求められているのか……etc。

求められていることを正しく把握できれば、たとえば、「要約せよ」「筆者の考えを説明せよ」といった課題のときに、自分の意見や解釈を延々と説明するのは悪手だということがわかります。「具体例を挙げて論ぜよ」という課題のときに抽象的なことを書いたり、非常にざっくりとした例を書くのもよくないだろうということもわかります。

設問・課題が「これをしてくれ!」と伝えてきていることを、素直に行うことを意識することが大切です。そうすることで、回答が作問者の求めから全くずれていくということは少なくなります。


自分の知識だけで強引に答案を書かない
次に「自分の知識だけで強引に答案を書かない」ことです。

以前、「健康な食生活」についての複数の答案を採点したことがあります。それに対して、Aさんは、栄養学的な知識をもとに、日本人に必要な栄養素を摂取する方法を答案に書いていました。Bさんは、環境ホルモンや残留農薬など健康に害のある可能性のある食品のことを答案に書きました。

どちらも内容的にはよく勉強しているものでしたが、評価が高かったのはAさんの答案です。Bさんの答案だと、テーマは、「健康な食生活」というより「食の安全」になってしまいます。そのときの課題文をよく読めば、作問者が、Aさんが書いたような、日本人に不足しがちな栄養素などを取り上げてほしいのは一目瞭然でした。Aさんは課題文を読み、課題文に関連して、自分のもっている知識や経験を活かして答案を作ったのだと評価されるわけです。一方、Bさんは、知識や勉強量はあるけれども、課題文を無視して答案を作っていると見なされてしまう。これが評価・点数の差につながっていきます。

「健康な食生活」と「食の安全」はことばの上ではちょっと似ています。でも内容は全く異なります。あとで確認すると、Bさんは大学で「食の安全」について授業を受けたことがあるので、そのときの知識を活かして答案を作ったそうなのですが、ちょっと似たことばだからと言って、自分の知識だけで強引に答案を書いたことで、Bさんの答案は、問われていることとは全く異なる答案になってしまったのです。

 

本番でまったくわからないことが出題された場合は仕方ないかもしれませんが、練習の段階では、わからないところを放置せず、検索したり本で調べたりして、知識を増やしてから、正確な知識に基づいて答案を作っていきたいですね。

 

 

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