ベビーカーを押しながら歩いている時に…


ママ?  はーい♡
ママ〜   どうしたの?
マーマ   なあに?
ママー?   アイ君♡
ママ! アイ君!
ママ! アイ君!
ママ〜♡ アイ君♡


という延々と続く会話とも言えないような会話が突然始まる。その間に時々チラリと後ろを振り向くアイ君の満足そうな顔。胸いっぱいに幸せを感じてしまう。

私がその場にいるということを確認しようとしているのかな?それともこんな感じの会話を実親さんともしていたのかな?もしくは、したかったのかな?

忍耐と試練という文字が頭に浮かんだり、これからのこととか心配で不安でいっぱいになってしまったり、自己嫌悪もいっぱいの毎日ではある。けれど、こんなに幸せをもらっていいのかしらと思う宝物のような瞬間もたくさん。

これからもアイ君が振り向く時には、いつも必ずそこにいてあげたい。

ここ最近のアイ君は、グングンという音が聞こえそうなくらい心も体も急成長していて、ついていくのに私は必死。
今ちょうど言葉がどんどん発達してくる時期のアイ君。まだまだしっかりとした文章での発言は無いけれど、単語を繋げて話そうとがんばることが増えてきたし自発的に使えるボキャブラリーも毎日増えているなと感じる。

日本語で話しかけるかどうか…というのもずっと考えていることではあるんだけれど、これまでのところ優先順位の高くないポイントなので、意思疎通が確実なドイツ語をほぼ100%使っている。ネイティブには絶対になり得ない私のドイツ語を毎日聞かせることに少々申し訳ない気持ちもありつつ。

にも関わらず、アイ君から記念すべき初の日本語での発語があった!

それはなんと、

「よいしょ」びっくり笑い泣きびっくり笑い泣きびっくり

ある日突然、階段を登る時や重い物を持つ時に「よいしょ、よいしょ」って一生懸命言い出した。発音も使い方も言い方も、めちゃくちゃ正しくて、かわいすぎる。驚くと同時に爆笑してしまった。

よっぽど私が無意識に毎日使っているのでしょう。圧倒的に荷物が増えたし、荷物持ちながらの抱っこ、目線を合わせるためにしゃがむことも増えたから…と意識してみたら、本当によく言ってる私ガーン

こんな役に立たない言葉を一番に教えてしまって、申し訳ないわ。






アイ君との生活、色々あって疲労と反省の日々だけれど、やっぱり楽しい。

里親ならではの、児相での支援計画会議とか実親さんとの面会とかもあって、ブログに書いてみようかと思い書きかけた記事もある。でも、私のことではなくてアイ君のことなので、あまり事細かに書けないなぁ、どこまで書いていいのかな?なんて考え出したら結局書けなくなってしまった。

思い切り気まぐれに始めたこのブログ、これからも大したことは書けなさそうだけれど、私自身の気持ちや家族の日常についてこれからものんびり書けたらいいな。



というわけで表題の通り。少し前から夫も育休中。1ヶ月だけだけれど。同僚の皆さんには、それはそれは温かい励ましの言葉を頂いたらしい。

今までほぼワンオペでやっていたことを2人で分担したり力を合わせることができて、私の毎日にも少し余裕が出てきた。ホッとできる時間ができた。

そして、アイ君も。3人で公園に行ったりお散歩したりサイクリングしたり…今まで週末しかできなかったことを毎日のようにできて、とても嬉しそう。さあ、お出かけしよう!と言うと「ママも?パパも?僕も!」を10回くらい繰り返す。かわいすぎる。

今までも夫のことは好きだったけれど、週末に一緒にお風呂に入ってくれたり朝ご飯一緒に食べたりするただの同居人という感じだった。それが、夫が家にいるようになってからは、姿が見えなくなるととても気にしたり、歯磨きしようと言うと夫にやってもらいたがったり…そして、そんなアイ君を夫もとてもかわいがっていて、育休1ヶ月じゃ物足りないなんて言っている。

それと同時に、夫に対する試し行動らしき物が増えてきた。アイ君、うちでまだまだ100%安心できているわけではないのね。まだ3ヶ月も経っていないし、当然かな。このことについて、2人で同じ実感を持って話し合えることがまた、私にとってはなんだか嬉しい。今までは、私が夫に一方的に報告して聞いてもらうだけだったから。早く心から安心させてあげたいな。

夫の育休前は、アイ君がうちに来て以来ほぼ100%のエネルギーをアイ君に注いでいる私と、当然だけれど夫よりも私にばかり懐いているアイ君。私たち2人が安心して暮らせるように外で働いてきてくれる夫が、少し淋しい思いをしてるんじゃないかと心配していた。本人に聞くと、アイ君が私に懐くのは当然だしそれで良いと思っているけれど、私の関心が100%アイ君なのはほんの少し淋しい、今はしょうがないけどね…と。その点も夫が育休に入ったお陰で少しずつ改善。アイ君と安定した家庭生活を送ることができるのは、私たち夫婦の絆も強固であればこそ。

…と良いこと尽くしのダブル育休ですが、あっという間に終わりが来るのがとても残念。普段は(ドイツ人にしては)かなり激務をこなしている夫なので、育児休暇が終わった時にまた平日は朝食でしか会わない日々に戻り、アイ君が寂しがったり混乱しちゃったりしないかな?終わる前にしっかり説明しなくちゃ。

なかなかブログ更新できないけれど、かわいくて仕方がないアイ君に夢中な毎日を送っています。

施設で交流中の時から、アイ君に自分たちからそう仕向けてママパパと呼ばせる…ということを躊躇していた私たち。

私は、周りの大人がそう呼んだらなんの疑いもなくそう呼び始めるだろうという歳のアイ君に、当然のようにそう呼ばせるのは申し訳ないような、おこがましいような気がしていた。特に「ママ」は、私のエゴを押し付けるようで、アイ君自身に対してもアイ君の母親に対しても。夫も、今の年齢で呼び名なんてそう重要なことではないんじゃないか、ママと呼ばせたら母親は良い気がしないかもねと。

あくまで私たち個人のアイ君に対してのみについての気持ちです。できるならアイ君自身に決めて欲しい。

だからアイ君が来てからも、自分のことは私、お互いのことは今まで通り名前で呼びあっていた。けれど、うちに来て4日目くらいに、アイ君は突然私のことも夫のことも「ママ〜」と呼び始めた。びっくりしたけど、アイ君にとっては毎日お世話してくれる人が「ママ」なんだね、きっと。それでも、そう呼んでもらえることが、なんだかやっぱりとても嬉しかった。

アイ君が躊躇なく私のことをママと呼んでくれるなら…と、その呼び名を否定することはこれからもしないと思う。でも「私はママのようにこれから毎日お世話していくけど、里ママなんだよ。心はあなたのママだけど」と時々伝えている。

始めのうちはこういう話をするのに、とても勇気が要った…というか切り出すのに思い切りが必要だった。私の迷いというか複雑な気持ちなどを微塵も感じさせたくなくて、そういう気持ちをとりあえずエイっとどこかに追いやって。けれど最近はだいぶ慣れてきた。うちはこれが当たり前なの、大切なのは毎日心の絆を感じながら一緒に過ごすこと。と心から思っているし、伝えたいと思っている。

ちなみにアイ君に実の母親の話をする時は、「アイ君を生んでくれて今までお世話してくれたもう1人のママ」と言っている。アイ君はママが2人もいて嬉しいね!とできるだけポジティブに。研修でも、児相の里親担当さんにも、何度も言われてきたこと。子供のルーツである実の親を含めて受け入れて欲しい。どんな親でもこの子にとって大切な親だからね。

ちなみにママが2人というスタンスは里親担当さんから教えてもらっていた。「僕/私ママが2人いるの!」と嬉しそうに話す里子ちゃんたちは沢山いるらしい。「うちはママが3人」と自慢する子もいるとか。そこは里親さんが同性愛カップル。



そして、夫がママと呼ばれるのはかなり面白いので、ちょっともったいないような気がしながらも、ややこしいしちょっとどう考えても正しくないので、結局パパという言葉を私たちが教えた。



交流中の1週間が私にとっては、内容が濃くて母性に目覚めて、なんというか衝撃的だったのだけれど、アイ君をうちに正式にお迎えしてからは、ますます濃ゆい毎日を送っている。長年大人2人だった生活が文字通り180度ガラリと変わった。まだたった4週間なのに、もっとずーっと長かったように感じる。


交流期間良い子過ぎたアイ君も、うちに来てからは毎日どんどん違う面、本当の姿を見せてくれるようになった。


こんなに沢山おしゃべりできるんだね。

こんなに大きな声が出るんだね。

こんな大きな声で泣き叫んじゃうこともあるのね。

こんなに沢山やりたいことがあったんだね。

少しでも待たされるのがとても苦手なのね。

こんなに強い意志を持ってるんだね。

可愛い表情、ワルい表情、楽しそうな表情、何かに夢中になっている真剣な表情、眠くてしょうがないのに寝たくない顔…


毎日新しい発見ばかり。彼自身のことだけでなく、うちの中や近所の身の回りで起こること、そして私自身のことも新しい発見ばかりさせてもらっている。


2歳児らしいワガママや癇癪、口癖は「ich ich! 自分自分!」と「Neeeeeeeein!!! イヤーーーー!」


これに出来る限り付き合い、なおかつ家事をしながら危ないことが無いように注意しながら日常生活を回していくって、かなり大変じゃないか?目と手が足りない。仕事の方が断然楽だったような…でも仕事では経験したことの無いような途切れない集中力を経験中。この子の命を預かっていると思うと頑張れてしまう。最初の1週間は本当にいっぱいいっぱいだった。2週目3週目とアイ君のことをよりわかってきたし、段々コツが掴めてきた。


そして試し行動らしき物もチラホラ。癇癪と併せて、これは分かっていても自分が消耗していく。里親としてだけではなく、人間としての自分を試されているような気がしてくる。でも何よりもアイ君がつらいよね。早く心から安心してもらえるといいな。


こんな感じで、毎日この小さなひとりの人間のために私のほとんどの時間を捧げているけれど、総合的には毎日がとても楽しく幸せ。今までの人生も楽しく幸せだったけれど、それとは全然色合いも鮮やかさも違う。