始めの頃は、繋いだ手を振りほどいてすぐに私から離れて行ってしまうので、ベビーカー無しで外に出るのが恐かったのに、今では事前にしっかり目を見て約束しておいたら、車通りの多い場所や人混みの中では繋いだ手を離さずにいられるようになった。そればかりか、いつも通る道筋で交通量が多い通りに差し掛かると、早く手を繋いでと言わんばかりにサッと手を差し出してくれる。

往復50メートルのお散歩に30分かかっていたのが、30分あれば500メートルほど離れている公園に歩いて着けるようになった。

なかなか一人で遊べない上に一瞬でも部屋にひとり残されることが恐怖だったみたいで、私はアイ君が起きている間は文字通りひと時も離れられずもちろんトイレにも一人で行けない日々が長く続いたのに、今では食後の機嫌が良い時には30分近く!独り言のような実況中継付きで楽しそうに一人で遊ぶことが増えてきた。お気に入りは電車や働く車たち。運が良ければ私もトイレに一人で行けるようになって来た。

食卓にまだ何も並んでないうちから自分の席に座っては毎食前欠かさず泣き叫んでいたのに、ご飯前に泣かなくなった上に、遊ぶのに夢中で呼んでも来ない時さえある。そうでない時は、足にまとわりついて来て準備が進まないこともあるけれど、頼むと喜んで配膳のお手伝いをしてくれる。

などなど、他にももっとある。

無我夢中でやってきた1年だったけれど、ふとした時にどれだけ成長したのか、本当にびっくりそして感動する。

常に成長しながら変化していくから、ふと訪れる穏やかな日々もすぐにまた悩んで試行錯誤な日々にとって変わられるんだけれど。






子育てって…

私のこれまでの人生史上最高に難しくて、毎日自分の頭も心も体もフルに使って振り回されてグッタリヘトヘトとても疲れるけど、最高にやり甲斐があって楽しくて幸せ。

と、心の底から思う。

約一年前児相より委託の打診が来る前に、里親研修に通った里親学校での勉強会に参加したことがあり、内容をブログに下書き保存していたことを最近思い出した。どうして当時投稿しなかったのかな?まだ書きたいことがあったのか?でも、このままアップしてしまおう。



* * *


 

里親研修はもう終了しているけれど、その頃通った里親学校から定期的に勉強会の案内メールが届く。今回は興味もあり、日程の都合もついたので行ってみた。

 

些細なことなんだけど、申し込みもすごく気軽にできる。メールにあったリンクをクリックして、名前などを入力して送信したら、翌日申し込み完了のメールが送られてきた。とても手軽でやりやすい。これは里親登録への一番最初の取っ掛かりでもある説明会の申し込みの時もそうだった。

 

今回のテーマは、「里親として里子の後見人になるということ」

 

里親研修で習った親権に関する知識を基本として、その応用編という感じかな。

 



実親に親権があるかどうかにもよるが、長年特定の里子を育てている里親なら里子の後見人となることは不可能ではない。が、児童相談所としてはあまり推奨していない。


どうしてもという希望があれば裁判所を通して手続きを開始することはできるが、それを機に後見人としてふさわしいかのチェックが入ると同時に里親として問題がないのか…と痛くもない腹を裁判所に探られてしまうようなことにならないとも限らない。特に実親と児相/里親の関係があまり良くない場合、それがきっかけで思いもしなかった問題を指摘されたり、自分たちの生活や心を乱されるような事態にならないとも限らない。

 

里親が後見人となることで、普通の親と同じように外国への旅行や進路や医療的なことなどほぼ全てを誰に伺いを立てることもなく決めることができるので、さらに確固となるであろう親としての気持ち。そして、何かを決断するごとに連絡をとったり面接したりしていた後見人とも会わなくてよくなるので、それに費やされる時間と労力が単純になくなる。そういう理由で後見人となることを希望する里親は少なくないみたい。


実際この勉強会に参加していた現役の里親さんたちは、そのような希望を持っていたと思う。


でも里親が後見人となり親権の大部分を得ることで、デメリットもある。

 

里子の後見人となったとしても里親は里親で、実の親子になるわけではないので年に一度のレポート提出が義務。


そして実親との関係があまり良くない場合、これまでは間に後見人というワンクッションがあったがそれがなくなってしまう。例えば付き合いの難しい実親との面会を「今は適切ではない」と職業後見人に断ってもらうのと里親本人が断るのとでは負担がだいぶ違うのではないかということ。それは確かに負担になるかもしれない。

 

そしてこれは里子にとってのデメリットになるのかな。難しい点も指摘されていた。少し乱暴に言ってしまうと、里子の後見人はとにかく実親も里親も家族も関係なく、子供本人のためのベストだけを考えて子供のためだけに判断をくだすことが役割。里親が後見人となると、やはり里親家族全体にとってどうか里親の人生にとってどうか…という点を切り離して、子供のためだけに判断を下すのは難しいという状況も出てくるのではないかということ。


それでも家族、実親、里子、里親の事情や状況は本当に様々で、もちろん里親が後見人となっているケースももちろん実際にある。


そしてそういう場合でも、実親に残される権利がある。例えばどんなにひどい虐待をした親でも、残される権利があるらしい。それは子供の宗教を決める権利と子供に面会する権利。憲法で保障されている親の権利があるので、ドイツの親権も意外に強い。


親権を実親が保持するのか、それとも後見人が必要なのか、そして後見人は誰がなるのか、などを判断するのは裁判所だそうです。


ちなみに児相で長年職業後見人をしている今回のこの講師は、常に大体30から50人ほどの子供の後見人をひきうけていて、全ての子供と定期的に (半年に一度か二度…ちょっと記憶が定かではない) 面会しているそう。もちろん支援計画会議にも出席。ご自分としては、周りの大人たちの思惑に影響されず当事者である子供の気持ちと将来のことを第一に考えて、保護者のような護衛のような役割だと位置付けているそう。




嘘のようにずーっと快晴続きで、どんどん芽吹いて行く森の新緑が眩しい。毎日散歩に行くこの森に本当に救われている。住宅街のすぐそばなのに、午前中は散歩に来る人も少ない。

ここでアイ君は走り回ったり、キックバイクを乗り回したり、なんとなく置いてある丸太の上でバランスを取ったりそこから飛び降りたり、葉っぱや虫や松ぼっくりを観察したり、地面の穴を見つけてはアリの巣?ネズミの巣?狐の巣?と喜んだり…






先週から小さめのお店が再開された以外は、相変わらずの閉じこもり生活だけど、もう一つ良いことが。

夏から通える保育園がやっと見つかった!

去年の夏にアイ君がうちに来て、秋くらいから少しずつ探し始めていたけれど、大苦戦。実は保育園激戦区だった。うちから徒歩10分以内にある保育園は全滅。空き待ちリストもいっぱいだから…と申し込むことさえ断られたり、2021年の空き待ちリストに申し込みますか?と聞かれたり、はたまた全く望み無しなので見学も来る意味ありませんのでと冷たくあしらわれたり。

20軒近く連絡を取って、個人的に見学または合同説明会に参加できたのはそのうち6軒。合同説明会には妊婦さんも結構来ていた。見学できなかったところも含めて、とりあえず空き待ちリストに申し込めるところは全て申し込む。そのうちの本命何軒かは定期的に電話して、どうしてもここに通わせたいので空きが出たらうちのことを思い出して欲しいとお願いして、毎回名前と電話番号を確認してもらう。

元々全く押しが強い方ではないのでかなり苦痛だったけれど、本気で入れたい保育園には定期的に電話しないと可能性がゼロになるから、自分は機械だと思って何度も電話しなさいと、経験者がみんな口を揃えて言っていたのでがんばった。

連絡を頂いたのは本命上位3位以内に入っていた園なので、本当に嬉しい。がんばった甲斐があった。副園長さんが里子里親にとても理解のある方だった。

アイ君に良いお友達がたくさんできると良いな。



それにしても、閉じこもり生活も7週間目。誰とも会わずに散歩と買い物以外は外に出ずに、イヤイヤ真っ盛りでエネルギーが無限にありそうな2歳児と閉じこもるのって、結構しんどい。夫は早々にホームオフィス終了、激務に戻ってしまったし。

でも保育園に通い始めたらもう2度と来ないであろう、どっぷりじっくり2人きりの濃ゆい日々も心から楽しんでます。

この生活の効果が現れているらしいことも救い。私の住む街の病院のICUは一応ベッドに余裕があるらしいし、感染者数の増え方も緩やかになりつつあり、少しずつ制限が緩和されていくらしい。5月から、受験生の学年から少しずつ授業を再開していくと発表があったけれど、保育園や公園はいつなんだろう。予定通り慣らし保育が始められるといいけど。

一体いつから普通の生活に戻れるんだろう。そもそも全く元通りの生活にはもう戻れないのでは?という気さえする。

今日から店内と公共交通機関でのマスク義務化。ドイツ人がマスクをしている光景が見慣れなくて違和感ありすぎだったけど、これからはこれが普通になるのかな。







相変わらず人と会わない、閉じこもる日々が続いているけれど、小さな良いこともちょくちょくある。最近のダントツは、おしゃぶり卒業。

うちに来た時からおしゃぶりと水を入れた哺乳瓶はアイ君の寝かしつけに必需品だった。そのおしゃぶりを卒業することができた!

始めの頃は、おしゃぶりを使っていても途方に暮れるほど寝ついてくれなくて、かなり悩んで色々試行錯誤だったし、それに安心感が得られるので子供がおしゃぶりを好むというようなことも読んだので、うちに来てしばらくは使うのをやめることは考えられなかった。でも使うのは寝かしつけのみ。

それでもかかりつけの小児科医に、歯並びが悪くなるからすぐにでもやめさせた方が良いと何度か言われ、最近ようやく本気でやめさせることにした。おしゃぶり大好きなので、苦戦しそうな予感だった。あと、おしゃぶりの替わりに指をしゃぶり始めたらどうしよう…という心配が。もっと歯並びに影響しそう。

それでドイツ語と日本語合わせて色々経験談を読んだりして情報を集めてから、1ヵ月程かけて下準備をして本人もその気になったところで臨んだ結果、あっけないほどすんなりと。

2、3日は消灯の時に今までと変わらずおしゃぶりを要求したり少し泣いたりしたけれど、おしゃぶりの妖精さんが小さい赤ちゃんのところへ持って行っちゃったよね…と話すとそれ以上執着している様子はない。

もう一つの必需品だった哺乳瓶は、夜の間にあまりに水が滴りもれるので、かなり始めの頃に私が耐えられなくなった。そこで本人の同意も得て、吸口がありながらもしっかり密閉できるサイクリング用の柔らかい水筒と取り替えていた。これはもともとうちにあった物で、苦し紛れに水入りのこの水筒と空っぽの哺乳瓶どちらがいいかと聞いたところ、水筒を選んでくれた。

おしゃぶりを卒業した後もこの水筒は必需品で、お気に入りのぬいぐるみファミリーと共にベッドの中で抱きしめたり、吸い口を握りしめて寝ている。

今現在おしゃぶりを要求したり泣いたりすることは皆無だけど、お風呂/歯磨き→パジャマ→絵本読み聞かせ→消灯という今までと同じ流れの後に、寝る態勢になるまでにかなりの時間を要するようになってしまった。暗い部屋のベッドで飛び跳ねたり、そばにいる私の体によじ登ったり…眠い様子はあるのに寝るもんか!という意思のようなものを感じる。おしゃぶりが無くなって、気持ちの切り替えが難しいのかな。

あと指はしゃぶらないけれど、パジャマや服やコートの襟、マフラーなどをよく口に入れている。あんまり長時間している時は、服が濡れて冷たくなっちゃうよとだけ言って、あまり注意もせずに今は様子見。

おしゃぶり卒業できたことが本人も誇らしげで、「もう大きい男の子だよ!」というのが最近の口癖だけど、同時に本人都合により「まだベイビーだから〇〇できない」ということも多々あり、すご〜く揺れている。

またまた心と頭の中で色々なことが起きていて、急成長真っ只中なような気がする。


突然始まってマラソンのように続くこの厳しい規制と家に篭る生活、とりあえずドイツは少なくとも4月20日までは続くみたい。正直に言うと、3週間前までは全くの対岸の火事だと思っていた。でも今は、この現状で市民のために働き続けてくれている人たちに感謝しながら、家に篭る生活をしなければ…それくらいしか私に今できる事は無い。




2週間前までほぼ毎日どこかしら行っていた体操クラブやプールや親子センターや図書館だけでなく、まさかの公園閉鎖まで。そしてお店も閉店。

前日の午後決定されて、翌朝にはもう閉まっていた。開いているのはスーパー薬局ドラッグストアくらい。

気持ちも含めて色々ついて行けなかった。アイ君の新しい靴を買っておきたかった。食料は粉や麺類が品薄だけれどそれ以外は手に入るのでそこまで困らない。トイレットペーパーも戻ってきて買えるようになった。けれど公園閉鎖はちょっとつらい。

外出や人と会うことについて規制が厳しくなり、毎日本当にアイ君と2人きりで過ごす日々。

今は毎日Laufrad(バランスバイクと日本では呼ばれているみたい)に乗ってすぐ近くの森へ散歩に行くか、お庭でボール遊びや庭仕事。天気が悪いと、家の中でお絵描き粘土工作お菓子作りに加えてDVDやYouTubeの力も借りる。

夫もホームオフィスの日が増えて、家にいるのに遊んでもらえないパパっ子なアイ君は戸惑い気味。まあ、これはすぐに慣れてくれるでしょう。ずーっと毎日2人きりなのは煮詰まって来そうになるので、私にとってはオアシス的な存在。

人と会う事はできないけれど、いつも家にいるので家族友達と電話やビデオ通話で話すことが増えた。

私たちはこんな感じでひっそりと、それなりに落ち着いた日々を過ごせていることがありがたい。でも…。




学校を始め子供のための居場所がどんどん閉鎖されて、家に閉じこもらざるを得ないような厳しい現状。中には家庭に居場所がない子とか、家ではろくにご飯を食べられない子とか、絶対にいるはず。さらには、子供の保育園閉鎖により働けなくなって困っている親、一日中家にこもって小さな子供の相手をしながら精神的に限界が来る親とかも、きっといると思う。そんな子たちや親子が公園の片隅にいることくらいは大目に見てもらえると良いなと思っていたけれど、そんなのも許されない雰囲気になっている。警察官がパトロールに回っているし。そういう(親)子たちにとっては、コロナの影響によるこの現状がかなりな死活問題なのではないのかと、すごく心配になる。

一方で、今現在日を追うごとにものすごい勢いで増えていくドイツの(私の住む街の)感染者数、入院患者数に集中治療中の患者数を見て、これからこの国の医療はどこまでのストレスにさらされるのだろうと心配になる。ドイツの軽症患者は自宅隔離なので、実際この地域の病院に患者が押し寄せるのは来月からとも言われている。私が以前働いていた職場はモロに影響を受けるので、嵐の前の静けさの今、できる限りの準備をして備えているらしい。元同僚たちのこともとても心配。厳しい自粛と規制の効果がそろそろ表れてきて欲しい。

アイ君と自分たちが感染しないように…または知らないうちに感染源とならないように、外出を控えてひっそりと暮らすくらいしか私にはできないんだけれど、毎日数値とグラフを見るのが日課となってしまった。

どうかどうかどうか、世界中で感染拡大が少しでも緩やかに、一日も早く収束に向かいますように。そしてしんどい(親)子たちに何らかの支援の手が届きますように。