もうすぐ6歳になるアイ君。元気いっぱいやんちゃで強気な男の子。普段泣くことがもうほとんどなくなってもうかなり経つ。


泣くのは、私や夫とのやり取りで、自分の思うようにならない時。泣きながら叩く蹴る暴言などの癇癪を起こすことが、まだある。


あと泣くのは、すごく痛い思いをした時。でも、私たちから離れているときは我慢しているのか、決して泣かない。


外遊び大好きなので、ほぼ毎日公園に行く。着いた瞬間から私なんかには目もくれず、友達と夢中になって遊んでいる。ちょっと転んで少々痛くても、気にせず遊び続ける。


でもたまに本格的に痛い思いをすると、友達には苦笑いのようなとても不自然な笑顔を見せながらその場を立ち去り、私の方へやってくる。私と目が合った瞬間から顔がくしゃくしゃになり泣き出す。


私の方へ歩きながら泣くのを我慢している表情そして目が合った瞬間に崩れるその表情が、かわいくてたまらない。


そして泣き終わると、何度もゴシゴシ目を擦って「泣いたのもうわからない?」と確認してからまた遊びに行く。


この歳でもう人に涙を見せたく無いって、漢すぎないか?そんなに速く成長しなくていいのに〜。

だいぶ前に書いてはいたけれど、ずっと下書きに入っていた記事がいくつかあって…このまま投稿するのをやめてしまおうと思っていた。

けど、このブログを書いている些細な理由の一つ、色々悩んでいた頃の自分が知りたかったことを少しずつだけど、どこかに書いておきたくて。その色々悩んでいた頃の自分と同じように悩んでいる人がもしいるなら、その人たちの目に止まってくれたらいいなと思って。

このブログを描き始める以前のこと、里親登録を進めていた当時の私の気持ち。そこに、アイ君をうちに迎えて4年近く経った今の自分が感じることも最後に付け足して、長くなってしまったけど思い切って投稿。



* * *



そもそもなぜ、養育里親をやってみたいと思ったか。
 
最初のきっかけはやはり、私たちは実子に恵まれなかったこと。結婚後に自分が妊娠することも出産することもないなんて、想像したこともなかった。少なくとも3人は子供が欲しいと思っていた。
 
もし何の問題もなく妊娠出産して、子供に恵まれていたら、私は養育里親になりたいとは、多分考えてもみなかったと思う。そのような里親の存在すら知らずにいたかもしれない。
 
不妊治療などひと通り全てやって、それでもかすりもしなかった時はかなり落ち込んだ。2年にも満たない治療中、出口に辿り着けない暗いトンネルの中で激しい気持ちの浮き沈みに耐えられなくなった。心のダメージが大きいこの治療にお金と時間を費やすことが本当に嫌になって、子供を諦めるという決断をする前に治療を続けることができなくなってしまった。

そこから自分はもう妊娠することも出産することも多分ないという事実と向き合って、受け入れるのに時間がかかったけど、40歳を過ぎてからは気持ちがそれなりに落ち着いて来た。

夫は相変わらず優しくて、私を大切にしてくれる。ドイツで私も人並みのお給料をもらい税金も払えるようになり、趣味も楽しみながら穏やかに暮らしてはいたけれど、それでも何か足りない気がしていた。妊娠出産子育ては無理だけど、世の中のため困っている人のために何かできないか?と考え始めた。

ボランティアメッセなんていうのに行ってみたこともある。でもなんとなく最初の一歩を踏み出すまでの熱意が湧いてこなくて、何も始められなかった。
 
暇があったら、自分の人生のこと、本当は何がしたいのかなど、よく考えに耽っていた。ぼーっと自分の心の中をよく覗き込んでいた。
 
そんな時に、新聞だかネットで、里親学校そして里親を必要としている子供達についての記事が目に付き、私たちが住むこの街に親や家族に恵まれない子供達がこんなにたくさんいるの?とすごく驚いた。居ても立っても居られなくなった。私の時間とエネルギーはその子たちのために使うんだ!と自分の中でカチッと音がしたような気がした。
 
里子ではなく、養子に出される子だって同じように育てられない親の元に生まれて来て、新しい親を探している。けれど、養子を迎えることはあまり最初から考えていなかった。もしうちに養子として引き取って欲しい!という子がいたとしたら、もちろん即答で迎え入れていたと断言できる。でも実際ドイツでも親権がとても強いので養子に出される子供の数はとても少なく、手続きにかかる時間に加えて待つ時間もかなりかかる。それに、養子を希望する若いカップルは他にも沢山待っている。ドイツでの特別養子縁組が難しいために、海外から養子を迎え入れた友人もいる。

だから特別養子縁組の親としてはそんなに必要とされてる感が無かったというか…これ以上自分たちの時間もエネルギーも待つことに使いたく無かったというか…

一方で、親や家族に恵まれず長期的に温かい里親家庭を必要とする子供たちは、次から次へと私の住むこの街で保護されるのに、里親は足りていない。

そんな子供達のうちの誰かひとりでも、安心して安らげる家庭に迎えてお世話をして、大人になってからの人生を力強く生き抜ける土台作りを少しでも助けてあげることができたら。



* * *




…というのが里親登録を始めた頃に書いた気持ち。なんだか偉そうなことを書いたな、私


里親を必要とする子供のために何かしたいという思いは実際にあったし、研修が進むにつれてどんどん大きくなっていったのも事実。でも、やっぱり根底にあって自分を突き動かす動機というのは、代替でもいいから親になってみたいという私のワガママな思いだと思う。


母親が子供を想う気持ちを実感を通して知りたい。子供が親に向ける思いを受け止めてみたい。夫と一緒に子育てをして家族を築きたい。


100%子供のためのこの制度を、こんな私が使うのは子供を授かれなかった私のエゴなのか?ということも割と考えた。


でもこういう心からやりたいという自分の思いがなかったら、里親なんてできないし続かないんじゃないかとも思う。


やりたいという思いさえあればなんとかなる!とはもちろん思わない。子育てってしんどい。実子だったとしても、多分しんどいと思う。子供の特性や個性によって、プラス里子ならこれまで育ってきた環境によって、そして自分自身の個性や育ってきた環境にもよって、しんどさ難しさ大変さの方向性はそれぞれ違うと思うけど、楽な子育てなんて絶対に無いような気がする。


不妊治療をしていた頃の、妊娠さえすれば…出産さえ無事に終われば…と切望していた自分には全く想像できていなかった。日々の子育てのしんどさは私の想像を遥かに超えていた。


それに加えて里親ならではの苦労や不安も確実にあるし、何よりも里親というのはなりたい親のためではなく100%子供のための制度。子供のために全てを受け止めてやり抜くという覚悟はもちろん必須。でもそれと同時に、自分を突き動かす深くて強い思いも絶対に必要だと思う。


今思うのは、もう少し早くに実子をスッパリ諦めてすぐに里親という選択肢を知って行動に移せていれば、もしかしたら2人目3人目も可能だったかも…などと思わないこともないけれど。でもそうなっていたらアイ君に出会うことが出来なかったので、やっぱり私たちはこれで良かったと思う。


今の私はアイ君に何かしてあげてるという気持ちは全くなくて、こんな未熟な私のことをこんなに信用して頼りにしてくれてお世話させてくれてどうもありがとうという気持ち。


今のこの毎日がアイ君の未来に少しでも役に立てますように。


そして、彼が成人するまで一緒にいられますように…これは私のワガママな思いかな。



 
 

アイ君がうちに来てからもうすぐ4年…びっくりするほどあっという間!


もう一人、長期で里子を受け入れたいな…もしくは、仕事を辞めて緊急里親として登録して、短期で子供を預かってお世話していきたいな…


私の心の隅っこでは、そんなことを考えないでもないのだけれど、うちではやっぱりどう考えても現実的ではなくて。元々はじめから預かる里子はひとりと、夫と話し合って決めていたし、様々な事情があってそれ以上は無理だとわかっている。


心も体も余裕のある日々を送っているわけでは決してなくて、相変わらずアイ君と向き合って全力出し切るような毎日。忙しくもとても幸せな日々。私たち家族には、きっと今くらいがちょうど良い。


それでもふと思い出してしまう自分の思いを整理するため…というわけでもないけど、アイ君が小さな頃に使っていて、今は不要になった物を整理し始めた。


その中でも一番の大物が、柵を交換して新生児から幼児まで使えるベッド。処分を先送りにしていたんだけど、これをようやく売りに出して先週末引き取りに来てもらった。


ベッドはもうすぐ臨月を迎える妊婦さんの元へ行ってしまって、これから生まれて来る子が使ってくれるみたい。嬉しいような寂しいような…なんだかちょっとしんみり。


アイ君は、取りに来たご夫婦に向かって、このベッドを使う子はどこ?どうして(車に)チャイルドシートが付いてないの?その子はなんて言う名前?と質問責めにしていた爆笑






…という音が本当に聞こえてきそうな勢いで成長しているアイ君。


お久しぶりです。また一年も放置してしまう前に、生存確認。アイ君はめちゃくちゃ元気です。


元気過ぎるほどに元気。食べる量も激増!


それにしても5歳男児がこんなに元気でパワフルで…そしてこんなにもアホだとは爆笑


いえ、基本的にとても賢い子だとは思うんだけど、ちょっとびっくりするようなアホなことばっかりやったり言ったりしては、自ら爆笑してるような子です。イタズラも大好き。


喜怒哀楽がとても激しくて些細なことにも目を輝かせる子供との毎日が、日常生活上の基本的なことが遅々として進まない毎日が、楽しくもあるししんどくもある。自分がキーっとなってしまうこともあって、もっと揺るがない忍耐力が欲しい。それらを一緒に笑える余裕が欲しい。




ずっと前に書いた言えてないシリーズが信じられないくらい言葉もしっかり話せるようになって、特に悪い言葉はどこからでもすぐに覚えて来て活用しまくり、私の胸に容赦なくグサグサ刺さってくる笑い泣き


ドイツ語ではもうほぼ皆無な言えてないシリーズ。最近日本への里帰りをきっかけに、たまにカタコトの日本語で話してくれるようになった。そこでまた言えてないシリーズが出現していて、とても癒されている。


例…

お片付け →  オタタヅケ

テレビ →  テベリ

痛く無い →  イタイジャナイ

背中 →  セカナ

輝け →  カヤヤケ


「カヤヤケ〜!」はウルトラマン大好きな私の甥っ子に教わって、変身のポーズとともに「デッカー!フラッシュタイプ!」などと毎日叫んでいる爆笑







最後に書いたのは、もう一年前のイースター!

自分でもびっくりしてしまう。


相変わらず毎日アイ君のお世話をしつつ、家事をして少しだけ仕事もしつつ、冬の間はフィギュアスケートも見たくて、ブログを落ち着いて書く余裕がなく、あれよあれよという間に時間が経っていく日々だった。


我が子のように愛情を込めて毎日全力で向き合って育てているアイ君だけど、法律的にはやはり私たちには親権がないわけで、本人と実親さんについてはブログにはもう書かないことにしようと思って。でも私の頭の中はいつもアイ君のことでいっぱいなので、書き始めるとアイ君のことになってしまう。それもあって、書き始めても、投稿まで辿り着けないことが何度かあった。


でも、あまりにブログを放置し過ぎなので、とりあえず、家族3人元気にしてますという報告。少し前に我が家にもコロナが襲来しましたが、またそのうち気が向けばそのことも書いてみようかな。とにかく今はみんな元気です!


アイ君はスクスクグングンという音が聞こえて来そうな勢いで成長していて、元気すぎるほど元気いっぱい。


体を動かすのが得意で大好きで、声を立てて本当に楽しそうに笑う姿を見ては、心から幸せを感じる日々。言葉の発達も著しくて、生意気なことを言うのも日常茶飯事になって来た。悪い言葉もどんどん保育園で習ってくるみたいだけど、未だに言えてないシリーズもあって、やっぱりかわいい。


最近立て続けに3人のお友達からお誕生日会に招待してもらって、園のお友達とも仲良くしてるんだなぁと私が嬉しくなった。


もちろん楽しくて幸せなだけの毎日では決して無い。毎日が闘いだなぁなんて思ってしまうことも正直ある。悩んだり怒ったり、もうどうしていいのかわからなくなることも多々ある。そういう時にこそ、アイ君の成長(…成長の過程かな?)を感じたりもするんだけれど。そして、自分も少しは成長してるかなと感じられることも…たまにはある。


そんな中、ずっと前から話には聞いていたこの地域で定期的に集まっているという里親さんのグループ。知り合いの里親さんが行くからと誘って頂いて、ドキドキしながら初めて参加。実子と里子合わせて10人ほど育て上げて、もう現役は引退してお孫さんもいるベテランさんから、半年前から乳児の里子を育てている新米里親さんまで、様々な里親さんが来ていた。


里親研修の時も思ったけど、よく知らないドイツ人ばかりのグループに入るといつも感じる居心地の悪さを今回も全く感じなかった。なので、実親さんとの交流や、いつか実親さんの元に戻されてしまうのではと言う不安など、私のお友達やママ友さんたちにはあまり話せないようなことを、少し話すこともできた。ほんの少し話し始めただけでみなさんがわかりすぎるくらいにわかってくださって、嬉しくなった。アイ君のことや最近悩んでいることなどを聞いてもらったり、小学生の里子ちゃんのお話を近い将来の話として興味津々で聞いたり、とても楽しくてあっという間のためになる2時間だった。また来月も行こう。


おまけ

最近少しだけ贅沢なチョコレートを自分のためだけに買って、こっそりおいしいコーヒーを淹れてホッと一息つくのが至福のひととき。