日本で言う年長さん、ドイツではVorschuleに通うアイ君。先日突然、自分がKinderschutzhaus(施設)にいた時のことを話し始めた。


2歳の誕生日前後にほんの少しいただけの施設のことを覚えているの?と私はびっくり。でもうちに来た直後から、その施設の話も実親さんの話も隠さず日常的に私たちがしてきたからと言うのもあるのかな?


それでも、施設の話なんて多分ここ2年くらいはもうしていない。普通にいつものサッカー教室からの帰り道で、楽しかった?〇〇がゴールした!という話なんかを聞きながら歩いていた時。本当に突然ふと思い出したようで。


「あの時ぼくが施設にいた時、パパとサッカーしたよね。でも、あの時はなんか不安だったんだよ」と、なんだか普段は絶対使わないような言葉を使って打ち明けてくれた。その後すぐに照れたみたいな顔で「だってあの時はまだ小さかったから、ママとパパが僕のママとパパになるなんて知らなかったんだもん」と。






他の子供達が楽しそうにワラワラと私たちの方へ来てボール遊びを始める中、アイ君だけニコリともせずじーっと見ていたのを私もすごくよく覚えている。



先日、アイ君の不意の一言に喜んでいたら、その後結構凹む一言も頂きました笑い泣き


9月の実親さんとの面会、なかなかお互いの都合が合わない中やっと見つけた約束の日をドタキャンされて、結局面会できず。10月になってからも約束した面会を2回もドタキャンされて、遊べるのを毎回楽しみにしているアイ君は「またー!なんでいつもダメになるのー!」と私に怒りをぶつけてくる。


その後公園に行ったりすれば気持ちの切り替えは結構すぐにできるけど、それでも…どうしてこうも期待させて落胆させるを6歳児に繰り返させるかな…プンプンひと月に1時間や30分くらい、アイ君のためにどうにか捻り出して欲しい…子供との約束守って欲しい。と思わずにいられない。


こう言う人だとわかってはいるのだけれどそんなちょっとしたイライラを抱えつつ、10月の面会3度目の正直、約束の場所に向う途中、私の携帯がメッセージを受信して鳴るたびに「またキャンセル?今日も会えないんでしょ」と心配そうなアイ君だったけど、今日はキャンセルの連絡来てないよ、大丈夫そうだよと言うととても嬉しそう。


前置きが長くなってしまったけれど、この時嬉しいついでにという感じで不意の一言。


「ママ、僕カタリーナ(実親さんのこと、仮名)のこと大好きなんだよ。ママのことよりカタリーナの方が好きなの。うん、ママよりカタリーナの方が好き。だって僕のことを産んでくれたから」と言いながら、私の顔を伺うようにチラッと見る。


自分で思ってたよりも結構グサッと来てしまった。でもアイ君が実親さんへの気持ちを自分から話してくれたのは初めてで、これは何としてでも受け止めねば!と思い、一瞬で自分を立て直す。


「そっかー。ママカタリーナのことが一番好きなんだね。ママカタリーナもアイ君のこと大好きだもんね。アイ君は誰のことを一番好きでも良いんだよ。それを教えてくれてありがとう。私もアイ君のことが大好きだよ」と返す。


アイ君はこれに対して「本当はね、ママとパパとカタリーナ、3人とも同じくらい大好きなんだよ」って。


人の微妙な心の機微をかなりよく感じ取っているように思えるアイ君。これって私は精いっぱいの受け止める返事をしたつもりだったけど、アイ君に気を使わせてしまったのだろうか?


それとも始めのは私の反応を見てみたかっただけで、本心は後に言ってくれた方なのかな?


もしくは、その瞬間瞬間で移ろう気持ちを正直にそのまま教えてくれたっていうだけなのかもしれない。


などと、アイ君の不意の一言にくよくよと考えを巡らしてしまう。もっとドーンと構えていつでもなんでも受け止められるような里親になりたい。





ちなみに、この日の面会は無事に終えることができた。アイ君の兄2人も一緒で、全力で走り回って遊び、とても楽しそうだった。良かったねニコニコ

少し前にまた、半年に一度の恒例のやつが来た。


アイ君の成長発達に関するレポート提出→児相の担当さんが家庭訪問→実親、里親、児相の子供&里親担当が一堂に会する支援計画会議…という一連のセット。子供が大きくなってきたら支援計画会議には子供本人も出席するらしい。


その期間は夫婦間で「児相の〇〇さんが…」という話がよく出たり、アイ君にも「来週は児相の〇〇さんが来るよ。〇〇さんはアイ君が楽しく幸せに暮らしているか見に来るんだよ。ママ達への不満があるなら、〇〇さんに言っていいんだよ」という話をする。


そんなタイミングでふと、アイ君より「児相の〇〇さんって、パパとママを僕のために選んでくれた人?」という質問が。


それは〇〇さんではなくて、里親登録の頃からアイ君が3歳くらいまでうちを担当してくれた他の人。経験豊富で穏やかな人柄の担当さんでとても頼りにしていたんだけれど、残念ながら現役を引退して年金生活に入ってしまわれた。


アイ君にその旨伝えてその人の名前を言うと、「残念、その人はうちに来ないのか。パパとママを選んでくれてありがとうって言おうと思ったのに」と返ってきた。


普段はこれでもか!というほど言うこと聞かないし、どんどん悪い言葉を覚えてきてかなりな暴言を吐かれたり…で悩むことばかりだけど、こんな不意打ちの一言で私はこの上ない幸せをもらっている。






ちなみに、今回の家庭訪問の時にアイ君は初めて児相の〇〇さんに直接自分の要望を伝えたんだけど…


「もっともっと甘いお菓子を食べたい!」


でした笑い泣き


おやつに甘いパンやマフィンなども食べさせることあるし、ご飯をしっかり食べて、朝晩の歯磨きを欠かさなければ少しのグミやチョコレートはもちろん与えているんだけどなぁ。もっともっともーっと食べたいそうです。


そうそうそれだよ。際限が無くなるとわかっているので、条件付きで限られた量にしているのだよ、アイ君。


初のアイ君本人からの要望は、児相の正式な家庭訪問記録にしっかり残されました。


数年前に里親研修で一緒になって以来、付き合いが続いている里親夫婦がいて、そこの里子ちゃんとうちのアイ君も会うと仲良く遊んだりしている。


色々な事情や紆余曲折があった末に、その里子ちゃんと里親夫婦の間で正式に特別養子縁組が成立したという知らせがつい最近来た。その方向に向かっているという話はずっと聞いていたけど、遂に!


その子の実家族のことを考えると、その子にとっては最良の選択なのではないかと思う。その子もそしてその里親夫婦も、本当に本当に良かったなぁ…と私も嬉しくなって涙してしまった。


里親登録の手続き中、預かる里子や実親に関する希望というか許容範囲を事細かに答えていかなくてはいけない書面があった。その中に、預かった里子に特別養子縁組が必要となった場合、養子として引き取ることを希望するか?という質問がそういえばあったなぁと思い出した。私たちももちろん、そういう場合には養子縁組を希望すると答えた。


養子縁組となった里親仲間に対して、全く羨ましくないと言ったら嘘になるけど、私の気持ちはまあ横に置いといて。アイ君にとっては…


実の家族はアイ君の一部だと思っているし、実の母親や兄弟との繋がりが途切れずに続くことはアイ君にとってはとても大切で必要なことで、自分のことを愛してくれる家族が里親の他にもいることはどう考えてもアイ君にとってはプラスだなと、私は心から思っている。


今後子供達が大きくなるにつれ、この家族がどのようになっていくのか私にはわからないけど、少なくとも今の時点ではアイ君にとってとても大切で必要な家族。繋がりはこのまま途切れることなく保たれてほしいと思う。


私にとっては…


実親さんと面会をしたり、実親さんのことについてアイ君に話すのは、始めの頃は私たちがとても緊張して身構えていた。私の感情もかなり揺さぶられていた。


それでも今では、そう言う実親さんとの関わりもなんというか私たちの普通になって、それが私たち家族の日常になっている。


アイ君と妊娠中や生まれた頃の話になると自然に実親さんの名前が出るし、2歳前後の話になると「僕はもうこの家にいた?」と普通に確認が入る。


実親さんとも直接連絡を取り合っているので、最近のアイ君のかわいかった/カッコよかった様子や旅行の写真などを共有したり。アイ君が泳げるようになったことを一緒に喜んだり。


面会の約束をすっぽかされたことはないけどドタキャンはしょっちゅうで、イラッとしないこともないけれど、もうそれが彼女のデフォルトだと思うことにした。それで月一の面会が保たれないことがあっても、私たちが無理して合わせたり気に病んだりしないことにしている。


それなりに実親さんの人となりもわかって来て、なぜこの実親さんが子供を育てられないのかということも、なんとなく実感できるようになって来た。アイ君が私たち里親の元で元気そうにしていることで、実親さんの私たちに対する信頼も固くなってきていることを感じる。多分児相よりも私たちの方を信頼してくれているっぽい。


とにかく、児相や実親さんやアイ君の兄弟との関わりも含めて、それが私たち家族の日常。アイ君の成長発達に関するレポート提出と家庭訪問と児相での支援計画会議などが半年ごとに繰り返されて、これらは流石にちょっと面倒だなぁと感じるけど、それもルーチンになりつつある。


支援計画会議では、児相からも実親さんからもアイ君を実親の元に返そうという意図は今のところ全く感じられない。少なくとも児相は、このままアイ君が里親の元で元気に成長していくと言うことを長期的な目標としている…気がする。


なので、全く羨ましく無いと言ったら嘘にはなるけど、アイ君にとっても私たちにとっても安定した今現在の状況の中、とにかく私は全力で子育てできているし、アイ君も力いっぱい成長中。ありがたいことだなぁと思う。


あれ?嬉しいお知らせから、なんとなく私の気持ちを徒然と書き連ねる記事になってしまった。ま、いっか。





ここ数ヶ月くらい、アイ君の寝起きがあまりに悪くて結構悩んでいた。睡眠時間は足りていると思うんだけど、起きるまでにすごく時間がかかるし、起きた後もとても機嫌が悪い。私は朝から理不尽に怒鳴られたり蹴られたりしてとても気分が悪いし、その後のアイ君の身支度も遅々として進まなくて、毎朝お互いにストレスがすごかった。


そこに現れた救世主は、YouTubeのてぃ先生。寝かしつけの時のような雰囲気で「大好きだよー」と優しく声をかけながらの添い寝起こしをおすすめしていた。朝から添い寝して寝かしつけしてたら、私も二度寝しそうだしアイ君は絶対に起きないと思った。けど、普通に起こしても本当に起きないので、とりあえずやってみた。


添い寝する分私の朝の時間が取られるので、私はいつもより少し早く起きてお弁当の準備や身支度を済ませた。起きて欲しい時間の15分前くらいから部屋を明るくしてアイ君に添い寝。「おはよう」って無意識に口から出そうになるのを抑えて「アイ君ラブラブ大好きだよ」とだけ何度も繰り返しながら、寝かしつけの雰囲気で頭や背中をそーっと撫で続けた。そうして5分か10分程過ぎた頃、突然パチリと目を開けたアイ君。ムクリと起きて無言でトイレに行ってしまった。衝撃的な寝起きの良さだった。


今までも大きな声で起こしたり、うるさい目覚まし時計を使っていたわけでは決してない。「おはよう、そろそろ起きよう、朝ごはん何食べたい?」と優しく声をかけたり、音楽かけたり歌ったり、くすぐったり、なるべく楽しくなるよう起こしていたつもり。でもそれよりも何よりも、起きて動き始めるための1番の原動力もまた安心感だったということか。とにかくアイ君にぴったりの起こし方を教えてくれたてぃ先生に感謝。


とりあえずこの数日、文句言うことも私を叩く蹴ることも無くスッと起きれたことをこれでもかと言うほど褒めた。


常日頃から飽きっぽいアイ君。この起こし方もしばらくすると効果切れになりそうな予感が…今のうちに朝起きれるんだという成功体験をできる限り詰ませてあげたい。そして寝起きが少し改善されたこのタイミングで、苦手な朝の準備もいっぱい褒めたくて、引き続き試行錯誤中。


なんかこういう試行錯誤を繰り返しては、そのうち新しいやり方でうまく回るようになって定着して、でも常に成長を続けるアイ君はどんどんアップデートされていき、その新しいやり方ではまたいつの間にかうまく行かなくなる。それでまた悩んで…ふりだしに戻る。を繰り返していくのが育児なのかな。私のアップデートのスピードが追いついていない気がする。