ちょうど一年前に行き始めたドイツでの里親学校について、引き続き書いて行きたいと思います。

…と書こうと思って、愕然ガーン
詳細を結構忘れてる。

この事実に気づいただけでも、このブログを書き始めて良かったかな。愕然としてから、そういえば…ドロップボックスで資料もらったなと思い出し、開けてみた。(今まで開けてなかったんか!というツッコミは置いといて)読みながら少しずつ思い出し、でももちろん知識としてブログに載せられるようなことはもちろん私には書けないので、研修を受けながら自分の感じたことを中心に書いてみます。

心理学的なこと、トラウマ、愛着障害について、人とのコミュニケーション、そして乳幼児期の体験がその後の人格形成にどれだけ大切かということなど…一言も逃したくない!というくらいとにかく興味深かった。

一日仕事をした後の3時間なのに、眠くなるどころじゃない。ロールプレイやグループディスカッションも多々あり、引き込まれてびっくりするくらいあっという間に時間が過ぎた。帰りの電車の中ではさすがにぐったりしながらも夫と毎回習ったことについて、感想を言い合う。大抵はもう悲しくてしょうがない。人生の一番最初の希望に満ちた時間を実の親から危害を加えられて過ごし、それによりその後の人生にも大きく影響が及ぶ。テレビや新聞のニュースになるのは大抵虐待の末命を落とした子供たちで、もちろんそれは一番悲しい結末なんだけど、まさに氷山の一角。その下には、ニュースにはならないけど乳幼児期の虐待による後遺症を抱えながら苦しんでいる子供たちがたくさんいる。だからってその虐待した親だけを責めるのも違うな。その親たちも多分愛に恵まれない悲惨な子供時代を過ごしてきたのだろうと思う。どうにかこの負の連鎖を止められないのかな。

なんとなく知ってはいたことだけど、そういう子供たちと日々関わりながら働く人から直接そういう話を聴くと、遠くの世界の話ではない、私たちの住む街にそういう子たちがたくさんいるんだという現実が迫って来る気がした。

傷つけられて、愛着や情緒の発達に支障を来している子たちのために里親としてできることは、その子の必要とする安定した関わりを毎日毎日諦めずに愛情を持って続けていくこと。生き延びるために身につけざるを得なかった奇妙に思える行動や反応を、安心感で上書きできるまで、諦めずに毎日毎日見守っていくこと。なんだそう。試し行動についても話があった。ものすごく根気のいる毎日なんだろうな。

私たちにできるのかな?

私にできることがあるなら、役に立つことがあるなら、やらせて欲しいという思いは募っていくけど、でも同時に私にできるのか?正直に言うとちょっと不安になってしまった。乳幼児期に受けたトラウマがその後の情緒発達、身体的な成長や人格形成にどんな影響を及ぼすことがあるのか、そういう子供達はどんな思春期を迎える傾向にあるのかなど、かなりシビアな内容もあったりして、今思い出してもやっぱり自信をなくしてしまいそう。研修のほかのメンバーもけっこうビビってる感じだった。

こんな恐がらせちゃうの?もうちょっとこう楽しそうな内容があっても良いのでは?と思ったりもしたけど、やっぱりそれだけの覚悟をして臨んで欲しいということなのかな。里親のための制度じゃなくて、100%子供のためのものだからね。

あとは、実親との付き合い。虐待などで実親が接近禁止となることもあるらしいが、そうでなければ出来る限り定期的な実親との面会が望ましいんだとか。そしてどんなにひどい親でも悪く言わない、悪く思わない。ちゃんと子供の世話をすることができなかった親だけれど、産みの親のことを頭ごなしに否定しない。育児放棄されても、虐待されても、どんなひどい親でもその子のルーツになる人だし、子供はそれでも親のことが大好きだから。なんかせつなくなる。子供を受け入れる時には、子供の背負ってくるこれまでの家族も世界も全部受け入れてあげて欲しいって。うん、それはがんばれそうな気がするよ。

うちに来ることになる子供がいるとして、その子供に私たちはどれだけの愛情を持てるのか?というのが実は一番気になるところ。2人とも子供がいないので、自分の中でその子に対して一体どんな感情が生まれるのか…頭では、血の繋がりがあるかないかなんて関係ないと思っているけど、実際目の前に子供がやって来た時の自分はどんなことを感じるんだろう?その時に湧き出る感情は、子供によっても違うんだろうか?我が子に持つのと同じ愛情を持つことができたら、大概のことはがんばれるのではないかというのが夫と共通の見解。でも二人ともやっぱりまだ自信がない。。。というのが研修基礎編を終えた感想。


思い出しながら、思いつくままに書いてしまい、めちゃくちゃまとまりないなぁ。

こんなブログでも読んでくれている方、ありがとうございます。そして失礼しました。今日はこれ以上まとまりません。

明日は数ヶ月に1度の早起きの日。朝6時前に出勤。なので、これで投稿してもう寝ます。おやすみなさい🌙
児童相談所に行ったのは去年の6月ごろで、引き続き振り返りながら書いていこうと思う。

その後ちゃんと里親研修について例の民間の団体(これからは里親学校と呼ぼうかな)から連絡が来た。9月から始まる里親研修基礎編に参加することに決定。ちょっと間が空いちゃうけど、夏休み期間は里親学校もお休みなんだって。

9月から毎週火曜日は、説明会の時と同じように仕事の後で夫と待ち合わせて里親学校に向かう日々が始まった。週一で19時から22時びっちり3時間。仕事の後で3時間の座学…えー寝ないようにがんばらねば。

メンバーは、私たちと同じように子供のいない夫婦3組、旦那様に成人済みの子供がいる再婚夫婦が1組、普通に小さな子供がいる夫婦が1組、そして3歳になる娘さんのいるシングルマザーがひとり。職業も様々。全員共働き。そして講義をしてくれるのは、この里親学校で働く教育学(とか教育心理学)の専門の人と児童相談所の職員が1人ずつ。このメンバーで5週間一緒。

初回の内容は、コミュニケーションとモチベーション(里親への)について。あとはより早くメンバーが打ち解けるために割と時間が割かれていたような気がする。


例えば、自己紹介ではお決まりの紹介に加えて、自分の好きなチョコレートも紹介。自己紹介が一周したら、やや硬かった雰囲気かぐんとリラックスした。あと自分が今所有している物のうち、絶対に手放したくない物をひとつだけ選ぶとしたら何?みんな順番にかなり熱く語った

ちなみに私は、本を選んだ。本を読むのが好きで、活字中毒気味。最近は忙しくてあまり集中して読めてないけど、枕元には何かしら本がないと落ち着いて眠れない。そして夫は自転車。あるとないじゃ行動範囲が全く変わるし、滅多に壊れないし、ガソリンなしでどこまでも行ける。自由の象徴なんだって。

と、話が里親からかなり逸れてるけど、そういう話しを通して本当にすぐに打ち解けた。これからの研修は「授業を受ける」のではなく、ディスカッションしたりロールプレイすることが多くなるらしい。

よく知らないドイツ人の中にひとり入っていくのが私は未だに苦手でできれば避けて通りたいといつも思っているのだけれど、ここではなんとかいけるかも。里子里親という共通のテーマがあって、しかも当たり前だけどみんな初心者なのでなかなか話が弾む爆笑楽しかったというのが素直な感想。

管轄の児童相談所は確か火曜日と木曜日の午前中が電話相談できるとかで、仕事中にドキドキしながら電話した。すんなりつながった人はとても感じが良くて、翌週の仕事の前に行ける朝8時に面接の予約を入れてくれた。ドイツの人たちみんな早起きだよね。仕事から帰るのも早いけど。照れ

数年前に大掛かりな工事があって、ものすごくきれいになった最寄駅の駅前。新しく建てられたショッピングセンターの建物の上の方に役所関係がズラリと入っている。前に来たのはパスポートを更新した時に永住ビザも更新する必要があって、その時に来た外人局。その並びに児相もある。約束の日の朝8時前に夫とふたりで到着するとまだドアには鍵が閉まってた。でもすぐに担当の人が開けてくれて面接開始。まだ私たち以外は誰もいなくてシーンとしてた。解錠前からワンサと人が並んで待っている外人局とは大違いだな。

担当の人は私たちよりも若い多分30代前半のきれいな女性。電話で話した人だった。家族構成や仕事のこと結婚してどれくらいかなどを聞かれた後で、なぜ里親をしてみたいと思ったのかを話す。

あと、この里親プロジェクトに関して2人のうちどちらがエンジンの役目なのかと聞かれた。←あ、そこも突っ込まれるのね。

そこで、言い出したのも今現在一人でエンジンを吹かせているのも私で、まだ二人の意見が100%まとまっているわけではなくて考えている過程なんだと正直に話しました。担当の方によると、大体そうなの、どちらかが主導でここに来られる人が多いんですって。

そして、パーテンシャフトの可能性を探っていることも話して、絶対に里親になるとまだ断言できないけれどそれでも研修に参加してみたいとお願いしてみた。

パーテンシャフトのことは昨日のこの記事を。

まだ何も始まっていないのだから、考えるのは当たり前。研修を是非受けて、よーく考えて話し合ってください。里親って簡単なことではないから、見切り発車でやる!と意気込むよりも、じっくり考えて決めて欲しい。まだまだ手続きには時間もかかるし、やっぱり無理だと思ったら、どの段階でもすぐに言ってください。里親さんには熱意を持ってやってもらいたいし、無理なく長く続けてもらいたいから。くれぐれも無理はしないで。と暖かいお言葉おねがい

里親に関しては自信がないという夫だけど、研修を受けることは賛成で、この児相の面接でもかなり協力的。興味津々で色々質問していた。

そこでわかったことは、私たちが住むこの割と大きめの市全体(児相は区のような単位で市内にいくつかある)には約数千人もの子供(0〜14歳)が生まれた親の元で暮らせていない。そのうち里親家庭で暮らせているのは1/3くらい。そんなに少ないんだ。市内にあるいくつかの児相が協力して、子供たちと待機里親たちのマッチングをしているが、里親は常に足りない。

ちょっと気になって、聞いてしまった。児相って仕事がきつくて精神的に辛いことも多いだろうから職員の入れ替わりが激しくないのかと。子供のことで問題があって児相に相談しても毎回違う人で…っていう事態もあるのかなと。

児相にはいくつかの部署があり、私たちが関わっていくのは、Allgemeines soziales Dienst 総合課(?)とPflegekinderdienst 里子課。すみません、私の日本語力が乏しくて適切に訳せない。総合課は子供の安全と幸せが危険にさらされている際に保護して、保護された子供をケアしていく部署。里子課は、保護措置の一つとして里親家庭のサポートをしていく部署。要するに子供自身に関することは総合課担当、里親家族のことは里子課担当。そこが分かれてるんだびっくりすごい!面接してくれたのは里子課の方。それで時間的にも雰囲気的にもゆとりのある面接なんだ。ちなみにその人が今担当している里親家庭の数は30ちょい。なんかきちんとサポートしてもらえそうな数だなぁニコニコなんとなくだけど。

総合課は緊急保護とか生みの親との関わりとかでかなりストレスが大きいそうで、割と入れ替わりが激しいけれど、その人の経験では里子課は今のところあまりないそう。

児相の方から例の民間の団体に研修の申し込みをしておくので、そちらの方から連絡が来るのを待ってくださいとのこと。ドイツの里親さんたちが集まるらしい掲示板で、児相の悪評も見かけたりしたので、ドキドキして行ったけどかなり好印象。




夫から提案されたPatenschaft … いちいちアルファベットが面倒なので、パーテンシャフトと書くことにします。

ドイツ語のPate/Patinとは、英語でいうとGodfather/Godmotherで、日本語だと教父母(聞いたことない)とか名付け親とか…らしい。

キリスト教の洗礼の時に立ち会って、両親に何かあった時には子供のことをよろしくみたいな役割らしい。大体両親それぞれの仲の良い友人または兄弟姉妹から選ばれてお願いされるそう。

夫は、友人の子供たち2人のパーテだけど、両親に何かなんてまずないので、もっぱら誕生日プレゼントとクリスマスプレゼントを毎年贈って、子供が夏にうちに泊まりに来たりしているくらい。

…というのが、一般的なパーテンシャフト。でもこの間の説明会で聞いたやつは、そういう名前がついているだけでかなり違う。

このパーテンシャフトという制度は、親が精神疾患を持つ子供たちのためのもの。この親は大半がシングルマザー、なんとか自分で子育てしようと頑張っているが、子供のためにも親のためにもちょっと助けが必要という。

子供からすると、親の精神状態がいつどんな風になるか予測がつかない、自分の気持ちなどを受け止めてもらえない、親のことが常に心配、高学年とかになってくると親と役割交代などが起こってくることがある。

こういう子供たちのパーテになって、週2日数時間とか週1で平日一晩とか週末のみとか、頻度は色々だけど定期的に預かって、その子が子供らしい時間を過ごせ、かつ特定の大人と安定した関係を築けるようにしていくのが目的。親が入院となった時にはその間数日から数週間、子供を引き取って養育するのが望ましい。そしてパーテはなるべく子供の近所に住んでる人を選ぶ。

助けを必要としてるのは、保護された子供たちだけじゃないのね。これもすごく良い制度だな。でも始まってからまだ5年。お金も足りなくてこの市全体で24組分しかキャパがないそう。しかもやっても良いよと待機してくれてる人も少ない上に、住んでる地域も条件となるので、マッチングもかなり難しいらしい。

こっちの方が無理がなくて良いんじゃないかと夫は言うんだけど…確かにそうだけど…これはもう少し歳とってからでもできるんじゃないかと思ってしまう。今の私たちももう全然若くないけど、今ならまだギリギリ里親できる!と私は思うんだけどな。

今までこう言う方面に全く興味なさそうだった夫が代替案として提案してくれたことだし、養育里親がダメでも何かできることはしたいと思うので、こっちも並行で考えてみよう。これはこれで別の説明会と研修がある。よし、行ってみよう!

説明会を終えて、私は早速研修にも行く気満々。でも夫は、やっぱり僕たちには荷が重いよと。絶対に無理とか嫌とは言わないけど、乗り気ではない。

今までなら、まあ無理にとは言わないけどとすぐ諦めてた。というか、何事も本人がやりたくないと言うことをゴリ押しするのが苦手だし好きじゃない。でもここは、私の人生でもかなり大切なことのような気がして、そんなに簡単には諦められない。できる限りのことをやってからでないと。

引き続き夫と話す。なぜ私が養育里親になりたいのか、どんな生活を想像してるのか、夫はなぜなりたくないのか、お互いどんな不安があるのか、養育里親に代わるプランBはないのか…かなり平行線。

とりあえずの結論。里親研修に参加しながら、お互いに相手の希望に寄り添えないかもう一度よく考える。そして、説明会でも少し話のあったPatenschaft の研修も受けてその可能性についても考えてみる。←これは夫からの提案。

これずーーーっと平行線のままだったら、どちらも譲れなかったら、どうなっちゃうのかなと少し不安にもなった。

でもとりあえず、先に進もう。一緒に里親研修行きながら、もしかしたら夫の意見も変わるかもしれないし。