政治家と刑事弁護 | 空気を読まずに生きる

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弁護士 趙 誠峰(第二東京弁護士会・Kollectアーツ法律事務所)の情報発信。

裁判員、刑事司法、ロースクールなどを事務所の意向に関係なく語る。https://kollect-arts.jp/

久しぶりに時事ネタから。

小沢一郎さんが逮捕されるのか等という話題で持ちきりだが、テレビなどマスコミや政治家などほぼ全ての人が共通に言っていることがある。

それは
「検察の事情聴取に応じるべきだ」

果たしてそうか。
私は政治のことはわからない。なんせようやく選挙権を得たばかりであり、一度も投票したことないから。国会議員だとか与党の幹事長だという立場を抜きにしたら、検察の事情聴取に応じるべきだという「定説」は誤りである。
取り調べに応じるべき場合もあるがそれは限定的な場合であって、何も自ら捜査機関に出向く必要はない。

では取り調べに応じなかったら逮捕されるか?
仮にそうだとしたらそれもまた誤りである。
任意に取り調べできないから強制的に取り調べできるのが逮捕だとの誤った認識があるような気がするが、逮捕はそういうものではない。
強制的に取り調べなど誰に対してもできないはずだ。

話は戻って、小沢一郎さんの政治的な立場から取り調べに応じるべきなのか?

この点はよくわからないが、国会議員、与党の幹事長という立場から国民へ説明責任を果たすべきとの意見はある意味でもっともである。
ではその説明責任の方法は検察の取り調べに応じることなのか。

やはり違うと思う。

記者会見等で説明すべきかもしれないが、検察の取り調べに応じるべきとは思わない。

そのようなわけで昨日今日の常識たる「小沢一郎さんは検察の取り調べに応じるべき」に対しては疑問を禁じ得ない。

むしろ、もっと一般的に検察庁や警察から呼び出されれば応じるのが当たり前との意識が今回の報道で醸成されるとしたら、非常におそろしい。