こんにちは。
ちょっと前に私が書いたブログ。★
の最後の方に。。
今まで散歩の量が少なかった飼い主さんに私がお願いすることがあります。
それは、、散歩は、ワンちゃんの為ではなく自分の為。
人間も昔と比べて歩く時間が少なくなっています。健康のためには毎日1時間の散歩はとても良いことです。なので、自分の健康維持の為の散歩。
その散歩にワンちゃんに付き合ってもらっていると、、考えて欲しいとお願いしています。
と書きました。
それをまさに裏付けるようなことを、「羽鳥慎一モーニングショー」の中で日本認知症予防学会理事であり鳥取大学医学部教授である浦上克哉先生がおっしゃっていました。
認知症。
65歳以上で認知症の発症が実は日本。。世界のトップです。 ★
2年後には65歳以上の人の5人にひとりが認知症を発症すると推計されています。
そして、認知症と診断される前の軽度認知障害の段階であれば予防と対策で落ちかけた認知機能を維持・回復できるそうです。
認知症は最近の研究でゆっくりと悪くなってくる病気であり、20年30年かけて徐々に悪くなってくるということが分かってきました。逆算すると40代からすでに病変は起きているということになります。つまり、40代からの予防と対策を始めることが大切だそうです。
認知症は高齢者の問題ではなく、若い人(40代)にも考えて欲しいことなのです。
認知症の治療薬が日本のエーザイと、米国のバイオジェンとの共同開発により完成し、米国ではすでに認証され、日本でも申請は済み、年内承認を目指している段階です。
この治療薬は軽度認知障害・軽度認知症でアルツハイマー病が原因のケースに効果が期待されています。病気の原因物質アミロイドβを脳内から減らす効果が認められていて病気の進行を平均3年遅らせることができる薬。完治するわけではありません。
これまでの治療薬は、症状を改善するだけで病気の経過を変えることはできないものでした。
そういう意味でこの薬ははるかにレベルの高い薬であると浦上先生はおっしゃっていました。
まだまだ3年ということで決して充分であるとは言えないですが、ある意味初めて突破口ができたと考えられるインパクトのある新薬だそうです。
これから3年が5年になり、将来的には完治できる可能性すら期待できるということでした。
そして、40代から始めることが推奨される「予防」。
最近の研究で興味深いことが分かってきました。
アルツハイマー病の予防のカギは、嗅内野だそうです。
嗅内野には2つの働きがあり、
① 「見る」「聞く」「嗅ぐ」などの一次感覚情報を集約し記憶を主る海馬に伝える
② 空間認知(GPS機能のような働きをしている)
嗅内野に異変が生じてくると、人間にもともとそなわっている脳のGPS機能がおかしくなり、記憶を主る海馬に情報が伝わらなくなるのです。そして、自分の今いる場所が一体どこなのかわからなくなるということです。
つまり、嗅内野の異変をいちはやく察知して対処することが望まれますが、実は認知機能検査では、嗅内野の異変は引っかからない、、つまり、検査結果として出てこないものなのです。それが早期発見を難しいものにしていて、早ければ40代から始まる異変を見逃してしまうのです。
以前から脳にGPS機能があるということは推測されていたが、それが嗅内野であるということが判明したのは大きな意義がある研究結果だったと浦上先生もおっしゃっていました。
嗅内野の機能低下を防ぐことこそが、認知症を予防するとても意義のあることですが、これには、散歩がいちばん良いそうです。
スマホや地図アプリなどに頼らず、紙の地図を見て街を歩くことが大切。
自分の頭の中で地図を描くイメージです。
すると、嗅内野が刺激されて脳のGPS機能の低下を防ぐということでした。
散歩は嗅内野の機能低下を防ぐので、最近の研究では、一日5000~1万歩が最も認知症リスクを下げる効果があるとわかったそうです。(1万は歩きすぎなので8000歩くらいがよいそうです)
歩きすぎは禁物。自分の体調も考えながら無理せずに歩くのが良いそうです。
また、車のナビゲーションに頼りすぎる生活。
イヤホンの多用(スマホの音楽などを聴く)も好ましくない。
耳の機能を悪くするのは認知症のリスク因子として最も高いそうです。
五感を鍛えることも認知症発症リスクを低減するそうです。
視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚。。
五感の中で一番最初に衰えるものが嗅覚。
嗅覚は、嗅神経で感じますが、嗅神経は海馬と直結しています。臭いの神経と記憶の神経はとても密接な関係があります。
アルツハイマー型認知症の患者さんは、海馬が萎縮しているそうで、海馬が萎縮するその前段階として、嗅神経の機能は必ず低下するのです。
つまり嗅神経の機能低下を早期で発見できれば、そして機能低下を改善できれば、アルツハイマー型認知症を発症するリスクは低減できるということです。
嗅神経は再生能力が高い神経で、嗅覚の機能が回復すれば海馬や周辺の神経細胞の働きは活性化し、認知症を予防できるということです。
嗅神経は五感を主る神経の中で唯一外界に接している神経です。
他の神経は全て頭蓋骨の中に存在しますが、嗅神経だけは外界と接して色々なものの刺激を受け取っています。障害を受けやすいので、認知症の初期の段階を見極める指針になるということ。
障害を受けやすいということは、再生能力も高いということ。
早い段階で再生するようにケアすることが大切。
嗅覚を使う生活。
散歩しながら、自然界の色々なにおいを嗅ぐことはとても有効。
木々や花の匂い、風の臭い、散歩をしていると色々なにおいを季節ごとに感じることができます。
以前、みどが失明を宣告されたとき、私は、眼が見えなくなってもどこを歩いているのか、記憶で分かるように、沢山散歩をしていました。★
足の裏の感覚や臭いなど。。視覚以外の五感に刻み込みたいと思いながら散歩をしていました。
アジリティで駆け回っていた忙しい生活から、ゆっくりと散歩を楽しむ生活にしていこうと。。それを楽しめるようになろうと思っていました。
今回、散歩や嗅覚が大切だと知り、まさにワンコとの散歩は理想的な認知症の予防なのだと知り、私のブログの読者さまも、どうか、、ワンコの為の散歩ではなく、自分の為の散歩にワンちゃんに付き合ってもらっていると思って頂きたいと、、改めて思った次第です。
認知症は二年後には5人に一人が発症する。
認知症は、20年から30年かけてゆっくりと進行する。
逆算すると、40代からすでに病変が始まっている。
残念ながら、その段階での検査では発見できない。
予防として最も有効なのが、「散歩」。
1日5000~1万歩が最も有効である。
散歩頑張っていきましょう。自分の為に。