土日は何事もなく過ぎ、月曜日がやってきた。五時半に起き、準備をして、自転車をこいで駅に急ぐ。
駅の階段を上り、改札をくぐり電光掲示板の三十七分の表示を確認。
いつも通り。
いつもと少し違うのは、剛と知り合いになるきっかけを金曜日につかんだこと。
自分から話しかけ、仲よくなるんじゃない。
彼の親友が、先輩の妹として紹介してくれるのだ。
これ以上後ろめたくないきっかけはなかった。
「お、おはよー」
車両に乗り込むと、イクセが声をかけてくれた。
「おはよう」
見るとシュウはいなかった。
「今日は、シュウは?」
「知らね、あいついる時といない時ある」
イクセが答えてくれた。
「ふーん、そうなんだ・・」
そのままイクセと話をした。剛は残りのメンバーたちと話していた。
ふとイクセは、いきなり思い出したような顔をして、無言で顎を左に振った。
「?」という顔をしたが、まだしきりに顎を振るので眉間にしわを寄せて「??」という顔をすると小さな声で
「こいつ、こいつが剛」
と言った。
私はイクセのとなりに立つ剛を見た。表情は変えなかった。
「そうなんだあ」
私も負けじと小さな声で言った。
そのうち駅に着いた。私たちはそのまま降りた。