お彼岸は出かけられない | 郷土史作家の妻blog

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郷土史作家「夫」とその妻「私」、視線の先は、けっこう違う…?!


妻的、母的、女子(?)的見方で、「夫」や郷土について語っていきます。

私は寺の娘だ。


なので、お寺系イベントの時期、お寺ではないご家庭の方々とはちょっと違う過ごし方をして育ってきた。




たとえば、お彼岸。


お彼岸は、春と秋の年2回。

春分の日を中心とした7日間と、秋分の日を中心とした7日間だ。



この彼岸の時期は、何と言っても、


出かけられない。



お檀家さんがお墓参りにやって来て、寺の方にも顔を出すからだ。

わざわざお寺にも挨拶に来てくださるお檀家さんは、お寺の運営にあたってとてもありがたい存在だ。

だからこちらも、ちゃんとご挨拶する。

(あと単純に、寺の駐車場に自分たちの車も停めているので、出かけるのにとても人目が気になる)

それで、自然とお彼岸は引きこもりになる。



それから、お彼岸と言えば、  ぼたもち・おはぎ  だ。

春がぼたもち(牡丹餅)、秋がおはぎ(お萩)。

年に2回しか食べられない、スペシャルスイーツ。


いや、スイーツというか、わが実家では、彼岸の中日(春分・秋分の日)の昼・夜ご飯がぼたもちだった。


お寺のご本尊に供えられたものから、お裾分けをいただくのだ。


寺の本尊(そのお寺で中心的にお祀りしている仏像のこと)にお供えするぼたもちは、昔からの慣習で、お檀家さんが作ることになっていた。

あんこぼたもち担当の家ときな粉ぼたもち担当の家が決まっていて、彼岸の中日の午前中、一段重に詰めて持ってくる。


合わせると、なかなかけっこうな量。

お供えして、全て悪くしてはもったいないから、ということなのかもしれないけれど、これだけ食べているので10歳くらいには飽きてくる。



引きこもって、ぼたもちを食べる。
暖かくなってきたなあ、とか、涼しくなってきたなあ、とか思いながら。

それが私のお彼岸。