入院レポ * かくして | エリス の 総メイド長日記

エリス の 総メイド長日記

私設図書館「シャッツキステ」のオーナー兼、総メイド長。たまに4コマ描き。

手術前夜。

手術は100%に近い確率で成功するとお医者さまから伺いつつも
万が一のことがないとも言えないとのことだったので
万が一を考えて
総メイド長として最低限の連絡はしておこうと引き継ぎ作業。

「1週間過ぎても私から連絡がない場合は、実家のこの番号へ」

というホラー映画では死亡フラグのようなメッセージを
真夜中の暗い病室のオフトゥンの中で
ぽちぽちと独り打っていると

そのうち遺言を書いている気分に。




全身麻酔をしてそのまま目覚めないとしたら
ふぅっといつものように眠る感覚で
気持ちよく逝けるのかしら
でもそのまま目覚めないってどういう感覚なのかしら
もう意識がないわけだから眠った後はもう自我はないわよね
もう目覚めないかもと思ったまま眠りに落ちるとしたら
直前はどんな気持ちなのかしら
やっぱり
やり残したことを悔いるかしら
明日全身麻酔する前までに一応気持ちの整理もしておこう
ええと


やりのこしたこと…
自分がやりたいこと…


うーん

たくさんあるような

ありすぎてひとつにしぼれないような

ないような…


うーん

うーん………








気づいたらメールを打ち終わって、答えの出ないまま、はじめて目の前に感じた死の気配とそのふしぎな感覚にとりこまれるように眠りに落ちそうになっていたところ


あいふぉんの画面がパッと点灯。

まぶたをこじあけて見てみると、
メイドたちから返信メッセージが。


「総メイド長が戻るまで、シャッツは私たちが守りますから!!はやく元気になって帰ってきて下さい!」



(´゚д゚`)!


(´゚д゚`)ぉぉぉおおっぉおお


((((´゚д゚`))))おおおおおおおおおおお


Σそうよ、生きねば!
生きて、帰らねば!!!!!




自分のことばかり鬱々と考えていた時には悲しいかなこれといったものが決まらず、ぼやっとしていた生きたいという気持ち。
周りに目を向ければあっさりはっきり見つかりました。

ああ、私はなんという幸せ者……
そうよ、メイドたちと訪れて下さる方たちとまだまだやりたい事がたくさんあったのだわ。
行き倒れてる場合じゃなかった!(`・ω・´; )

それにしても自分では落ち着いていたつもりが、いつの間にか自分のことでいっぱいいっぱいになって己のことしか考えられていなかったようで……ふがいないです(;;)

何より母より先にいくわけにはまいりません。


かくして1ヶ月半にわたる入院生活の幕開けとなったのであります。




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お仕事の連絡がてら入院を報告させて頂いた星海社の太田さまと林さまは、すぐに神社へ願掛けに行って下さったそうで…

星海社さまはじめ、心配して温かいお言葉をかけて下さった皆さまには感謝の言葉もございません(((´;;`*)))
本当に本当にありがとうございます。