「ゴゴ94歳の小学生」を観て | ケニアのマトマイニ(希望)を育てる

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1987年から30年続いたマトマイ二・チルドレンズ・ホーム。その卒園生達と共に、貧しさ故に子どもを困窮状態に追いやっているスラムのシングルマザーの自立援助に力を注いでいます。マトマイニ第2章の始まりです。

緊急事態下の大阪で「ゴゴ94歳の小学生」を観ました。ドキュメンタリーとはいえ、多分誇張やヤラセ的な場面があるはずと思っていましたが、主人公のプリシラさん(94歳)と小学生達の学校生活が淡々と撮られていて、監督の意図するメッセージが明確に伝わってきました。

 

朝もやの中でプリシラさんの家の庭を駆けまわる鶏、国旗掲揚と国歌斉唱、煮炊きをする伝統的な竈、プラスチック皿に盛られた豆とご飯をご馳走と喜んで手で食べる子ども達、黄色いスクールバス、カレンジン語の挨拶チャムゲ等、どの画面を取り上げても、シャシャリ出て注釈をつけたくなりました。「スクールバスで修学旅行に行くなんて、私立の学校だから出来るんです」とか、「先生が教室に来てちゃんと授業するのは、恵まれた教育環境です」なんて、ネ。

 

私はストーリーにはあまり関心がありませんでした。友人から「貴女は涙涙でしょう」と言われていました。その通り。

 

修学旅行の行く先がマサイマラ、眼下に広がる大サバンナ、寝そべるライオン、枝を広げる大樹。

 

そんな風景に逢うと涙が出るのです。アフリカ大地溝帯。そこは人類発祥の地ですから、ホモ・サピエンス・サピエンス(ヒト)として呼び覚まされる感情が噴き出すのでしょうか。アフリカ大陸が人々を惹きつけてやまない最大の魅力です。

 

観客一人の貸切の贅沢を味わいながらシネマを出た時は、ケニアで毎日飲んでいた甘くて濃いチャイを頂いたような気分でした。

2018年にマサイマラに行った時はかなり沢山の動物を見ましが

遠からず象もライオンも昔話になるだろうといわれています。