「急がなくていい、ゆっくりね、一つ一つゆっくり丁寧に、持続心を持って」、と よくメッセージを送ることがある。

自分自身に言い聞かせている言葉がある。

「大事をなさんと欲せば、小なることを怠らず勤むべし。 小積もりて大となればなし。
およそ小人の常、大なることを欲して小なることを怠り、出来易き事を勤めず、それゆえ終に大なることを成すこと能わず」

読書中、二宮尊徳の意味深い名言に触れ、心引き締まる思いがした。

「鳥のまさに死せんとするそのなくや哀し。
人のまさに死せんとするその言や善し。慎めよや小子、速かならんことを欲するなかれ。 速かならんと欲すれば則ち大事を乱る。 勤めよや小子、倦むなかれ」
冬至の今日は静かな雨が降る。
保存食作りにいい日だ。

金柑の砂糖煮、下ごしらえも終わり、大鍋で煮込むとプツプツプシュプツプツと黄金の粒が飴色に輝き、金柑の香りが部屋いっぱい広がる。

また一方、市場で立派な干し大根の束をみつけ、飛び付いた。
干し大根の存在すら気づかない内に春になり、「干し大根を欲しいのですが………」と時期外れに、間の抜けた問いをすることもあった。
早速、10キロの干大根を求め下ごしらえ、といっても、立派な干大根を洗って一日干し、酢と薄口醤油と砂糖に漬け込むだけで、カリカリといい味になる。
皆さんに差し上げるのも楽しみにして、明日は作業にかかろう。

再び佐賀へお見舞いへ行った帰りのことだ。

クリスマス近いこの日、どの通りも、どこを歩いても、ごった返す華やかで賑やかな福岡天神。

きらびやかなイルミネーション、町中が光の湖水に揺らいでいるようだ。
光のビルの谷間から、ふと見上げた空に満月!

どんな人口的光にも、悠然として動ぜず、煌々と輝く月に、雑踏が一瞬静寂になったように感じ、心癒される。

何事も変わりのみゆく世の中に同じ影にてすめる月かな (西行)