ストリートピアノ、駅ピアノ、空港ピアノ、、
一時、ブームだったわりに苦情が多い話を聞くし、
置いてあったピアノの撤収の話も耳にすることがある。
「練習は家でしてください」の注意喚起は
効果あるのかな?と、ちょっと気になった。
「つっかえる」人が、練習していないわけではない
と思うから。
Oriconnews
演奏したい側には、見知らぬ道行く人達に
聴いてもらいたいという前向きな気持ちがあり、
それを聴かされる側は、騒音にしか感じないので、
演奏者は「音楽」を奏でているつもりでも
通りすがりの人には「音が苦」になってしまい
そのギャップは、どこまでも埋まらない。
以前、うちのピアノ教室に習いに通って下さっていた
生徒さん親子は、遠方にご実家があるので
空港で待ち時間があれば、空港ピアノを演奏するのを
楽しみに、ピアノレッスンを頑張って下さっていた。
その時に、
「ヘタな演奏をすると恥ずかしいので
しっかり家で練習して、つっかえないで
演奏できるようになるのを目標にして下さいね」
と話していた。
そのため、ピアノ発表会に向けて練習するのと
変わらないぐらいの気合を入れて練習して
ストリートピアノに出かけて下さっていたと思う。
ピアノレッスンのなかでも目標にして頂けるので
ストリートピアノ自体は反対ではないけれども、
騒音のような演奏を聴かされる側の通りすがりの
方々の気持ちも理解できるので、難しい問題だ。
ピアノを教えていても、、
「つっかえる演奏」の人が多いかな。。
指導者側が、それについて回答するならば、
「つっかえる演奏」をする人は、
どれだけ練習しても直せない。
生徒さんを教えていて、それを感じた。
多分、時間をかけて懸命に練習していると思う。
ただし、間違った練習をすることに時間をかける。
だから修正できない。
「つっかえる箇所」にくると、必ず「つっかえる。」
たぶん、つっかえる演奏する人は、
家で充分に時間をかけて練習していると思う。
毎度、同じ場所でつっかえる練習をしている。
だから、いつまでも直らない。
なぜ、そうなるかといえば、、、
それには原因がある。
運指がしっかりと定着しないことが原因で
毎回、違う指を使って弾くなどしていて
鍵盤上で指がどういう動きをするのかを
確認していないから。
滑らかに動かす練習をすれば良いだけのことだ。
ところが、苦手なところは避けたがるので
滑らかに動かせるよう、何度も同じ繰り返し練習を
避けて通る人が多い。
得意なところは、何度も繰り返し練習しなくても
弾けるのだから、練習に時間かけなくていいですよ
と話すけれども、なぜかそこばかり練習する人が多い。
家で練習していても、指がしっかり覚えていないので
ストリートピアノの鍵盤を見ると頭が真っ白になり、
何も浮かんでこずに、適当に弾いてみたら
つっかえてしまって、いつものように弾けないとか、、
運指がどういう意味を持つものかわかっていないので
場所が変わると、全く弾けなくなってしまう。
苦手克服練習を回避してしまうので、
いつまでも「つっかえる」
もしかしたら・・
「つっかえる」ことも演奏の一部になってしまい、
そこは強行突破してしまえ!!!となるようなので、
家でしっかり練習したところで、なかなか
「つっかえる」は直らない。
家の外で楽器演奏をして楽しむ場合、
やっぱり、偶然その場で聴いて下さった方々が
楽しんで下さる音楽になるよう演奏をすることは
マナーであり、最低条件だと思う。
人に聴いてもらえる音楽かどうか、
まず、自分の耳できちんと確認して欲しい。
自分の演奏を録音してじっくりと聴いてみて、
他人に聴かれて恥ずかしくないかチェックして、
クリアしてから、ストリートピアノで
人の邪魔にならない演奏をするのが良いと思う。
演奏好きな人達が
まったく演奏機会を失うのも寂しいので、
人の迷惑にならない形で、誰もが
音楽を楽しめる環境があって欲しいと願う。