「名古屋飛ばし」の意味
1980年代から使われてきた言葉で、
ミュージシャンが名古屋では客のノリが悪いので
コンサートをやりたくないと言ったところから
「名古屋飛ばし」が始まった。
ライブを聴きに行く客が少ないからではなく、
興行したくないアーティスト側の感情が、
名古屋の客の反応が冷たいという評判を生んで
名古屋に寄りつかなくなったから
「名古屋飛ばし」という。
ミュージシャンが来たがらず、名古屋を飛ばすので
「名古屋を飛ばす」という意味で使われてきた。
「名古屋飛ばし」いいんじゃないの?
別に飛ばされてもなんとも思わない。
愛知県芸術劇場ホールで行われるコンサートだけ
聴きに行けたら満足かな~
「名古屋飛ばし」という言葉を使い始めた
第一人者は、宇崎竜童だと思う。
「名古屋人は、ノリが悪すぎるから
名古屋でライブしたくない」
という意味で言っていたように記憶している。
1981年秋、学園祭のゲストが宇崎竜童で、
「だ~から、名古屋は嫌いなんだよ~
おまえら、反応わるいな~」
観客に向かって、不機嫌に怒鳴り散らし
ため息をついていた。
客席はシ~~~~ンと、
その言葉に凍りつき静まり返った。
何を言うか!
宇崎竜童のライブがつまらなさすぎるのだ。
自分のライブを客席側から見てみろ!
退屈な歌を唄ってるんじゃないよ!
誰がこんなつまらんオッサンの歌なんか見たいか?!
来てやっただけでもありがたいと思え!
別に宇崎竜童なんか見たくない人達が、
無料だから、仕方なくサクラで集まった
ぐらいのことだった。
当時、佐野元春やサザンオールスターズ、雅夢、
八神純子のライブなら盛り上がっていたと思う。
お客さんというのは、
ミュージシャンを映す鏡だと思う。
自分のやっていることの反応が
返ってきているだけだろう
それを客のせいにするのか?
その後、宇崎竜童は、名古屋でライブをすると
客が盛り上がらないということを、あちこちで
口にするようになったので、他のミュージシャン
仲間たちも、それに習って「名古屋は飛ばそう」
から「名古屋飛ばし」が、合言葉になっていった。
名古屋人は、忖度なしで反応がハッキリしている。
つまらない音楽を聴きたがらない。耳が肥えている。
その日、宇崎竜童は退屈なライブを見せながら
自分のことは棚にあげて、客のせいにするとは
ひどい話だった。
名古屋市港区に会場ができたって?
遠すぎて行けやしないよ
東京都港区は都会のど真ん中にあるけど、
名古屋の港区は、名古屋のハズレで遠い。
名古屋市港区に行くぐらいなら
新幹線で東京や京都や大阪に行く方が
よほど時間がかからないということがある。
名古屋の端っこに行くのに2時間以上もかかるなら
東京や京都・大坂に行く方が、遠くても早く着く。
高齢化が進んで若者がいない。
出かけるのが面倒と考える人が増えた。
名古屋の不便な場所に行くのが億劫で、
面倒な場所には行きたくないので
「名古屋飛ばし」でいいじゃないか、
そういう考えの人が、すごく多いと思う。