『黙って、復活するのをただジッと待つ』とは、
何のことか?というと、、
先生は黙って、生徒が復活するのをただジッと待つ
ピアノ教室の生徒さんの「ピアノレッスン」のこと。
本当に、連日泣かれるとさすがに根負けして
「もう、やめる? 退会してもいいんだよ」と
声をかけたくなるほどの気の毒な状況になっても、
こちらからは言わない方がいいだろう。
「ピアノやめる?」と喉まで出かかった
言葉を引っ込める。
やっぱり、ピアノを習わせて下さるのはママなので
こちらからは退会を誘導するような発言はせずに
サイアクな状況とわかっていても、やり過ごす。
そして、生徒さんには過酷とわかっていても、
レッスン室に入ったからには、抵抗されても
「レッスンしようか」と促す。
そして、抵抗して泣かれるのを繰り返していた。
今年に入ってから6月半ばまで「飽きた、退会したい」
と抵抗を続ける生徒さんと、お互いに葛藤しながら
レッスンが続いてきて、毎週悲しい顔をするのを見て
いつ「退会」を切り出されても仕方がない状況だった。
私の何がいけないのか、言ってもらえれば改善すると
話したら、「先生が話しかけてくるのがイヤダ」と。
え? それが理由ですか 💦
どこまでわかっているのか確認の意味で
「この♬音符はわかる?」と尋ねるけど、
それについて答えるのがウザイようで、
声を出して喋りたくないのが理由だったかな~
最近、水谷豊の熱中時代先生編再放送をしていて、
1978年ドラマで、北野広大先生が小学3年の担任を
受け持ち、次々起きる問題がテーマになる。
その中でも、今まさに、私が抱えている問題が
取り上げられていた。
子供さんの言葉が少ない、話しかけても反応が薄い、
先生からは話しかけてこないでほしい。
友達同士では元気に喋っているのに、
先生の前だと、急に喋るのをやめて無口になるなど
本当にそうで、どうすりゃいいの?
それが7月に入ると
生徒さんに少し変化がみられるようになってきた。
「お喋りしたくない」という事だったので、
「楽譜に書いてある、この音は何の音?
声に出して答えなくてもいいので、
どの音か鍵盤を鳴らしてみてください」
ひたすら、私一人で語りながらレッスンを進める。
弾きたくないのかなと思っていたら、
案外、そのやり方だったら楽しそうに
黙々とレッスンを受けてくれるので、
まあ、今はそういう年頃なんだろうな・・
前回、♬ハッピーバースディの曲を弾き歌いしたら
喜んでくれたので、今度は、生徒さんが友達や
家族の誕生日のお祝いに弾けるようにしてみよう!
というテーマでレッスンに取り組んでいる。
生徒さんの気持ちを満たすことを優先させて
少しずつお互いの関係改善をして時間をかけることで、またピアノを弾くのが楽しいという気持ちが芽生えて
くれないかなと、穏やかに時間が流れるのを待つ。
ピアノも、生徒さんにとって楽しい時期が
ずっと続くわけでもなく、弾きたくなくなると
生徒さんの様子がトゲトゲしてくるので、わかる。
それでも、良くない関係の中でも音楽の楽しさや
意義を学んでもらうにはどうするのが最善かなと、
それぞれの生徒さんに合うやり方を考える。