このところ、ピアノの生徒さんのレッスンの事で
どうすると良いのかなと、考え込んでいた。
今年に入り、生徒さんが急に不機嫌になり
あれほど弾くのが好きだった子が、
何かにつけて「面倒くさい」と言うようになり、
課題の練習をしてこないのは当然のこと、
ピアノ室に入って来ても、楽譜を開かずに
ピアノの前に座っても、ただ座るだけ。
「ピアノを弾いて下さい」と言えば、
突然、泣きだす始末で40分間泣きっぱなしで、
「なんで泣いているの?」と尋ねると
益々、激しく泣かれるばかりだった。
5月に、生徒さんママからは、
「しばらくお休みします」と連絡を受けて、
生徒さんは、すぐにでも辞めたいだろうけど、
ママは、一度習いたいと始めたことなので、
途中で退会することには賛成できない考えで、
生徒さんの気持ちを見極めていらっしゃる。
いったい、レッスンのどこに問題があるんですか?
と尋ねたところ、
「この音は何?」とか、、
先生に尋ねられるのがイヤダという回答で、
「レッスンの中で、色々尋ねることについて
答えるのがイヤみたいなんです」と。
楽譜が読めているか、理解できているかを確認して、
理解できていないところを教えるために
尋ねていたのを、それがイヤと言われて困ったな・・
と悩んでいた。
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今日、その生徒さんが1か月ぶりに来て下さり、
「家で行きたくないと泣いてました」と言われて、
「でも、今日はミッションをクリアしないとね!」
そう前置きをしてからレッスンを始めたら、
案外楽しそうに弾いている。
ハテ・・・?
レッスン終わりに、生徒さんは6月誕生日なので、
♬ハッピーバースデートゥユーの曲を演奏しながら
生徒さんの名前を入れて歌ったら喜んで下さった。
「今日は、Sちゃん、ミッションクリアできたね!
頑張ったよ、お疲れさま~!」と言うと、
最近では見たことなかった嬉しそうな表情だった。
1つハードルをクリアしたことに満足げな様子で、、
やった~!!!という表情をしていた。
「苦手を克服しよう」と話すとダメで、、
生徒さんママから
「うちの子に、説教してもダメだと思うんです」
という反応が返ってくるのだ。
ところが、、、
「ミッションをクリアしよう!」と話すと、
生徒さんはゲームをクリアするように弾いてくれる。
これ、イケルかも!
生徒さんに苦手な課題をクリアさせたい時、
「このミッション、クリアできたら
次のステージに進めるよ!」
そう話した方が通じるのだと気づいた。
ピアノレッスンもゲーム感覚で、
課題=ミッション ステップアップ=ステージ
ただ単語を置き換えるだけで受け入れてくれる。
生徒さんにしてみれば、
私は、生徒さんの通う学校の校長先生よりも
年上だと思うので、普通に話をすると、
どんな言葉を使っても重たく緊張感を味わって
いるのかもしれない。
そんな時、
ゲーム用語的な魔法の言葉の力を借りると、
少しだけ、生徒さんとの距離感を縮める事ができて、
緊張を与えずにレッスンを進めることができるかも
しれないと感じたけれども、、どうかな、、
まだ、これから試してみるところ。
まあ、今の子供たちに通用する会話術を
身につけたほうがいいのかなぁ、、
でも、生徒さんからは、
「話しかけて欲しくない」と言われてるんだけど、、
一方的に私が喋っているだけがいいらしい。でも、
気づくと、無意識に「これ、わかる?」とか
話しかけているので、話しかけないルールは難しい💦
