SNSお友達が「歌のど自慢」に出たいので
「音が外れているかどうかのチェックして欲しい」
と依頼を受けて、前向きな気持ちが嬉しくて
「ぜひ、協力させてください」と返事した。
ただ、ピアノと違って歌の指導は専門外なので
音の外れたのをチェックして欲しいというのは、
外れたかそうでないかは、聞けばわかることだけど
外れたことを指摘して修正するように指導するのは
実は容易ではない。
おだてることはできるけど、、、
修正すべきところを指摘するのが
怖くてニガテだなぁ。。
うまく指摘しないと、
いい方が悪いと落ち込ませてしまう気がして、
言葉を慎重に選ばなくては、、、と気を遣う。
歌については、ホントに苦い経験があって、
アマチュアロックコンテストを観に行ったら、
会場入り口で呼び止められて、何の予告もなく
「審査員席に座っているだけでいいので
審査員席にお願いします」と促されて、
嘘みたいなホントの話で、ナゼワタシガ?
審査員を断れない状況になってしまった。
審査委員長は、
荒井楽器ARIA社長だった。
ゲストは、、
センチメンタル・シティ・ロマンス?
そこに、偶然、見たことのあるロックバンドが
ステージに登場して演奏が始まった。
ボーカリストは友達の兄ちゃんで、もちろん、
大学サークルではカリスマ的な存在でカッコ良く、
みーちゃんハーちゃんの女子ファンも大勢いて
アマチュアではあるけれども、すでに人気があり、
場慣れして手慣れた感じでその演奏は始まった。
演奏が終わると、何故か、司会者が私に、
「今の演奏についての講評をどうぞ!」と。。。
マイクが渡されると、何か喋らなければ💦💦
最初、ただ座ってるだけでいいと説得されたのに
いきなり、だまし討ちのように感想を言えと?
とっさに喋りはじめると、、
「素晴らしい演奏ではありましたが、、、
最初から最後まで一本調子で、
心には届いてこなかったです・・」的な
言うつもりないのに、緊張している時って、
まあ、心に思ったことが
勝手にそのまま口から飛び出しちゃって
会場内、ブーイングの嵐だった。
完璧なコピー的演奏はできているけれども
自分達の音楽・演奏にはなっていなかったという、、
そういう正直な事を言ってしまうと、自分が叩かれる。
審査員の皆さまは、「よく言った!」と
ニッコニコで、「いいんですよ、あれで、」
とあっけらかんとしていた。
演奏したバンドの皆さん、会場に応援に来ていた
ファンの人を怒らせたことは間違いなかった。
それも、友達のお兄ちゃんのバンドに対して
そんなことを言ってしまったものだから、
プライドをズタズタにしてしまったため、
もう、二度と口きいてくれなくなった。
あれ以来、ああいう場所でホンネを語ったらいかん。
ということを学んだ。
プライドの高い人達が音楽をしている事が多いので
おだてられたり褒められることが当たり前で、
本質的には、まだ音楽になっていないよと、
正直な話をすると怒る人が多い。
本当は、辛口コメントの方がその人達に対しての
期待が込められた言葉であるけれども、、、、
自分が嫌われたくなかったら、
ただ「良かったですよ」とだけ
言っておいた方が無難ということを学んだ。